Yuming Chord
松任谷由実
2017.10.27.O.A
去年の11月からスタートしたツアーを終えて、気づけばもうすぐ1ヶ月が経つんですね!
今は、ツアー中にはできなかったこと・・・、たとえば友達と会ってゆっくりお酒を飲んだり、ネイルのデザインも自由になってハロウィン仕様にしてみたり、多忙を極める著名な方との対談が実現したり、ひとしきりリフレッシュしたところで、次なる大仕事がふたたび、ひと月後に迫ってきました。
そろそろ新たな課題へむけて、心身ともにベストな状態にもっていかなくてはなりません!
そこで、今日のコードは「モチベーション」。
■今週のChordは“モチベーション”
Motivation
Sheryl Crow
私史上最長、最多の80本全国ツアーを終えて、改めて感じるのは、最後までよくモチベーションを保ち続けられたな・・・、と、思ったりするわけですが、アルバム『宇宙図書館』の制作も含めたら、幾年月をかけてひた走ってきたことになるんですよね。
その間、モチベーションをキープするためにしていたことは・・・アルバム制作中は、ひたすら「約束の日」=ツアーの初日を無事スタートさせること、ステージに立てることが私のごほうびなんだ!と、思うことがまずベースにあって。
作家で医学博士の米山公啓さんいわく、強いストレスを伴う作業で脳が著しく疲労した場合、単純に休むだけでは疲れた脳を完全に回復させることはできないので、ウォーキング、カラオケ、おいしいものを食べる、運転するなど、「強い刺激」と「リラックス」とを組み合わせた休憩が必要だそうです!
アルバムも完成して、演奏する曲が決まると、バンドでのリハーサルが始まります。これはモチベーションがあがる作業!
仕事に限らず「今日も一日がんばろう!」と、日々のモチベーションをキープするなら、まずは「おしゃれ」や「メイク」への情熱。女装レベルで作り出せば最強です!
音楽も手っ取り早く気分をあげてくれます。アスリートは試合や競技の前に、イヤホンをして音楽を聴きつつ会場入りしますよね。スポーツ心理学の専門誌に掲載されたイギリスの研究によると、マドンナやクイーンなどの曲をランナーに聴かせたところ、走る距離や時間が伸び、別の研究では音楽が持久運動能力を向上させる効果があることが実証されたそうです。
さらに、音楽にはアスリートを外部やネガティブ思考から遮断し、競技に集中させる効果もある、と指摘されているそうです。
ちょっと話はずれるかもしれませんが、三井ホーム本社では、終業時刻を告げる合図として、午後6時になると突然、映画「ロッキー」のテーマ曲が流れるそうです。
すると!社員が次々と「私は7時までかかります」「私はこれで帰ります」などと宣言。残業が長くなりそうな社員には、上司がアドバイスしたり、周りが手伝いを申し出て、早く帰宅できるよう協力し合うといいます。会社側としては、「ロッキー」は「残りの仕事もがんばろう!」と奮い立たせるためでもあり、残業が減ればいいな・・・・・・、というぐらいの期待感だったのですが、導入後に各部署の勤務時間を調べたところ、残業時間の合計が2〜3割減!
社員の中には、オフィス外で「ロッキー」を聞くと、無意識に「仕事は何が残っているか」と考え出してしまう人もいるそうです。音楽の力ってスゴイ・・・・・・っていうか、パブロフの犬状態?
「これさえあればやる気が出るぞ!」というアイテムを見つけて、楽しみながら成長していけたらいいですね。
Chariots Of Fire
Vangelis
モチベーション、という言葉の語源はラテン語の「動くこと」を意味する「MOVERE(モベーレ)」、といわれています。これと同じ語源をもつのが「MOVE」、動かす。そこに「ACTION」が組み合わさって、「目標に向かって動かす」、「目標を目指して行動する」、ということを意味しています。
それを簡単に言うと「やる気」ということになるんでしょうか。
俄然、やる気が出るとき、そのための方法は人それぞれ、でもありますよね。
イチロー選手は、「子供の頃から人に笑われてきたことを常に達成してきた自負はある」と語っています。
小学生の頃、毎日練習して近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』と笑われ、アメリカに行く時も『首位打者になってみたい』と言って笑われ、でも、イチロー選手はそれを見事両方達成!
「常に笑われてきた悔しい歴史が僕の中にはあるので、これからもそれをクリアしていきたいという思いはもちろんある」と、答えています。
イチロー選手のモチベーションのひとつが「悔しさ」だった、というわけですね。
最近は、若手ミュージシャンからの「賛辞」がモチベーションをキープしてくれます。この番組にも先週ゲスト出演してくれたライムスターの3人にも。
ここで、NPO「日本ブレインヘルス協会」の理事もつとめる医学博士で作家、米山公啓さんによる、脳の上手な使い方、つまりは、脳をすこやかにキープしてやる気を出すコツ、簡単にご紹介しますね。
ちなみに、人間の脳は逆境でこそ力を発揮する習性があるそうで、脳の緊張状態を体験すること、脳に負荷をかけることは、脳の成長につながるんだそうです。
でも、それがずっと続いたらヒートアップしてしまいますから、お休みさせてあげるのも大事。
米山先生がおすすめする方法、たとえば・・・・・・
「映画を観る」
ハラハラドキドキ、でも最後はハッピーエンドやカタルシス状態になる、そんな作品がおすすめ。
脳に負荷がかかっている状態(ハラハラドキドキ)のあと、ラストで緊張が解かれることで、脳は大きな快感とリラックスを得るそうです。
「楽器を演奏する」
仕事をする領域とは違う領域の脳を使うことになるので、それまで使って疲れた脳の状態をクリアにし、休ませることができます。
「事務作業中に右脳を使う」
読む、書く、話す、数を理解するのは左脳。そこで、左脳を休憩させるため、映像、図形、空間を認識したりアイディアを生み出す、右脳を使います。仕事内容や情報を図案化、イラストにしたりしてみましょう。
いたずら書きでもOKかも。
「笑う」
笑っている瞬間は一時的に脳の緊張が高まりますが、その直後に副交感神経が活発になって、脳がリラックスした状態になります。ほかの人を笑わせることも有効。
相手が笑ってくれるかどうか、という緊張感のあとで笑いがとれればリラックス、すべらない自信のある人向けでしょうか。
そんな方法を使ってモチベーションをキープしつつ、11月27日にスタートする舞台にのぞみます!
純愛物語meets Yuming第三弾『Yuming×帝劇 Vol.3 朝陽の中で微笑んで』です。
今回、物語の舞台は500年後の世界。
主人公のふたりを演じるのが寺脇康文さんと宮澤佐江さん。
脇を固めるのが六平直政さん、斉藤洋介さんというおじさまたち、この舞台ではおなじみの入絵加奈子さんなどなど・・・。
そして、歌とストーリーテリングは、私・松任谷由実がお届けしていきますが、現在リハーサル真っ最中です!タイトルソングの「朝陽の中で微笑んで」のほか、久しぶりに生で歌う曲から、“○○な曲” “○○の曲”など・・・充実のラインナップですよ。
私も初日の幕があがる喜びを胸に抱きつつ、お稽古したいと思います!
GET AWAY
松任谷由実
今日ご紹介したモチベーションキープの方法は、米山公啓先生の本『知らないと損する脳の上手なつかい方6つの習慣』を参考にしたんですけど、朝、なかなかエンジンがかからない人へのアドバイスを最後にひとつ。
それは、「前日の仕事をあえてやりかけのままにしておく」ということ。
やらなければならないことがはっきりしているため、迷いなく作業を開始できますし、内容的に、また量的にゴールが見えている状態ではじめられるので、その日のうちに達成感を味わうこともできそうです。
今日は金曜日!憂鬱な月曜のために、ちょこっと最後の仕上げを残して帰るっていうのも、アリ、かもしれないですね。
舞台『Yuming×帝劇 Vol.3 朝陽の中で微笑んで』。
チケットの購入方法や公演日時の詳細は、私のオフィシャルサイト、または帝国劇場のオフィシャルサイトをご覧くださいね。
そのほか私の近況はオフィシャルサイトやTwitter、Facebokをチェックしてみて下さいね。
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