New Africa
Youssou N'Dour
今が一番!100%そう言い切れる人は、なかなかいないですよね。
程度の差はあれ、誰だって現実社会では悩みや苦しみを抱えているものですし、より豊かに、より便利に、より快適に・・・という願いが文明社会を築いてきたのは、間違いない。
つまり、人は誰もが、それぞれの楽園を求めて生きている、ってことになるんですよね。
私が「楽園」と聞いてまっさきに思い出すのは、はるか昔、交通網や手段が発達する以前、有史以前の人間たちが抱いてきた幻想とか、理想の世界に存在していた「楽園」です。
たとえば、海の底に沈んでしまったといわれる「アトランティス大陸」や「ムー大陸」。
そこには理想的な王国があって高度な文明が発達していて、人々が幸せに暮らしていた、といわれています。
Happy Ever After
Julia Foehdam
幻想が生み出した「楽園」へは、想像の翼を広げて出かけるとして、この世にも「楽園」と呼べる場所はたくさん、ありますよね。「楽園」に何を望むかによって、それはきっと、人それぞれ違う場所だと思います。
「楽園」の存在を実感したのは、パリ・ダカール・ラリーに参加したとき。
私が参加した頃のコースはパリをスタートしてスペインのバルセロナを経由、アフリカ大陸に渡ってセネガルの首都・ダカールまで、およそ12000キロを走るコース。
かつては半分くらいがリタイアすることもあった過酷なレースで、「全ての完走者が勝者である」といわれていたことも・・・。