Yuming Chord
松任谷由実
2017.06.02.O.A
♪Onair Digest♪
早いものでもう、6月!あっという間に季節は夏へ・・・・・・、窓の外に広がる空も、木々の緑も咲く花も、刻々と変化していきます。
そんな中、今日、6月2日は「ローズの日」。
「6」の「ろ」と、「2」=「ツー」が「ズ」になってローズ、バラの日。ちょっとこじつけ?という感じもしますが、今日はバラをこよなく愛する人のための日、だそうです。
首都圏では5月が最盛期ですが、東北、北海道では6月がバラのシーズン!
そこで、今日のコードは「ROSE」です。


■今週のChordは“ROSE”

m1 EDEN
10,000 Maniacs

「バラの日」の発祥は諸説あるようですが、そのひとつとして、バラの王国・ブルガリアで、6月初旬のこの時期、盛大な「バラ祭り」が開かれることから・・・・・・、という説があります。
バラの香料となるダマスクローズを生産するブルガリアは世界シェア7〜8割を占める一大産地。
「バラの谷」と呼ばれる地域のカザンラクという町で収穫感謝祭を催すそうです。日本でも、 5月くらいから初夏にかけてのこの時期はバラの見ごろですよね。
ヨーロッパ、中東からアジア、北米大陸、そしてもちろん日本でも、野山に自生していたバラ。原種系と呼ばれるバラは150種ほどあったと考えられています。
その後、その中の8種をもとに交配や品種改良を重ねて、現在、正式に名称を登録されているバラは2万種を越えるといわれています。
やわらかな花びらが重なり合って甘い香りを放つオールドローズは、一見芍薬にも似た姿。その後1867年、ちょうど150年前に登場したモダンローズは、シャープなシルエットで気品ある姿。今、花屋さんで売られているバラのほとんどがこのモダンローズで、島屋の包装紙に使われているのも、この、モダンローズの一種だそうです。
バラモチーフのものは、気づけばいろいろ。
ファッションの世界ではバラはゴスロリのアイコンだったりもしますが・・・国家がバラ=イングリッシュローズということで、 英国ブランド「キャス・キッドソン」「ローラアシュレイ」。「ANA SUI」も。
バラといえば・・・ロゼワイン。2年ほど前の今ごろの時期、南仏へ旅してそのおいしさにはまってしまったのがバラ色のロゼワインです。赤ワインと同じように黒ブドウの果汁を使い、発酵の途中で果皮(果実と皮を取り出して、これによって赤と白の中間色のワインに仕上がるんですね。そして、ロゼワインにオーバーラップする夕焼けのピンク。


m2 Blue Moon Rose
Everything But The Girl

バラが愛される最も大きな理由のひとつは、やっぱりあの香りですよね。
私がかつて好きでよくつけていたのが「JOY」という香水。ジャン・パトゥ社が1930年に一般販売したものです。
発売当初は「世界一高い香水」なんていわれていたらしいですけど、実は、この香水誕生には裏話があって・・・
以前、歴史家のエリザベッド・フェドゥーさんにうかがったところによると、その当時、大恐慌が起きてドレスが買えなくなってしまった顧客のために、”ジャンが何かギフトを・・・”と考えて作ったのがこの「JOYだったとか。
高価なブルガリアンローズを何十ダースも使って作られた究極の香水でした。
その昔、クレオパトラが床一面にバラの花びらをしきつめていたとか、マリー・アントワネットがバラやスミレなどのフローラル系の香りをつけていたとか、はたまた、中国の女亭・西太后は、バラと白檀でできたオイルを髪にぬって、アンチエイジングしていたといいます。
どれも有名な逸話ですが、いつの時代も、バラは女性の味方、フェミニンな気持ちを取り戻すスイッチなんですね。
香り・嗅覚の研究はほかの感覚に比べると研究が遅れているといいますが、最新の研究によれば、バラの香りは「心と体の健康維持システム」といわれている、“ホメオスタシス“を正常に作用させる効果があるようだ、という結果が出ているそうです。
免疫力の向上とか、自律神経を整えるとか・・・、自分自身の力で心身を整えるためのアシスト、それがバラの香り。だとしたら、早速、取り入れたいですよね!
そして、そういったことが関係しているのかどうかわかりませんが、バラは、文学や芸術、宗教の分野などなど、古今東西、あらゆる分野でとりあげられてきました。
まず、なんといってもバラの花はイングランドの国花。ことわざにも使われています。
たとえば・・・「It is important in life to stop and smell the roses」
意味は、“人生においては立ち止まってバラの香りをかぐことが大事だ”。
つまり、あくせくしないで人生を楽しもう、羽をのばそう、という教え。
英国庭園をバラが埋め尽くすこの時期は、日本の桜の時期のお花見のように、お庭で人々がお茶を楽しむ風景が見られるそうです。
キリスト教の世界では、赤いバラはキリストの血と炎のような慈愛。
白いバラは無垢、純潔、聖母マリアの象徴をあらわしていたりします。
バラが登場する文学で思い出すの・・・サン=テ・グジュペリの『星の王子様』ですね。
星の王子様と特別な絆を結んだ「世の中にひとつしかないバラの花」。
童謡「雨ふり」「からたちの花」などの作詞でも有名な詩人、北原白秋が29歳のときに発表した詩集『白金之独楽』には、「薔薇二曲」というタイトルのこんな詩があります。

薔薇ノ木二 薔薇の花サク。ナニゴトノ不思議ナケレド。
薔薇ノ花。ナニゴトノ不思議ナケレド。照リ極マレバ木ヨリコボルル。
バラが咲くのは不思議じゃないけれど、この花は、去年と同じ花じゃない。命はめぐるもの。
今年のバラを、今、この瞬間に味わうことが大切ですね!


m3 朝陽の中で微笑んで
荒井 由実

実は明日から、『宇宙図書館』コンサートツアーは一路、北海道へ!
もしかしたら、バラが見ごろなのでは・・・?と、ひそかに楽しみにしています。
ちょっと調べたら、北海道には広大な敷地のバラ園がたくさんあるんですね!
足を伸ばすことはできないかもしれないけど、コンサートの合間に街角の花屋さんでバラを買って、ホテルの部屋に飾ろうかな。そんなことをふと、思ったりしました。
その後は岩手、青森、宮城への東北ツアーが始まります。
東北地方も今ごろはきっと、気持ちがいい季節ですよね!私も楽しみです!
今後のツアースケジュールやチケット発売の詳細は、私のオフィシャルサイトオフィシャルTwiteerFacebokをチェックして下さいね。
みなさんにお会いできるのを、楽しみにしています!



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