Yesterday The Beatles
最初にご紹介するのは、まさに今年がメモリアル、ザ・ビートルズ。
1962年、10月5日、イギリスでデビューしてから今年で50周年を迎えます。プロのソングライターを断り、当時では異例の自作自演デビュー!1970年4月のポール・マッカートニー脱退宣言を機に解散するまでの間、数々の伝説を生み出しました。彼らの活動期間中に公式発表された210曲のうち、ほとんどの曲をジョン・レノンとポール・マッカートニーが作詞・作曲しました。数々のヒットがある中でも、この「Yesterday」は、“発明”の域に達している気がするんですよね。
ポールは今でも現役バリバリ!ナイトの称号をもつ彼は、今月4日、ロンドンで開催されたエリザベス女王の即位60周年を記念する祝典で開催された、「BBCコンサート アット バッキンガムパレス」に出演。ビートルズ時代の曲を熱唱して、観客を沸かせていました。さらに、今年の夏に開催されるロンドン五輪での閉会式への出演も決定!まさに英国音楽界の生きる「レジェンド」、ポール・マッカートニーです。
Your Song ELTON JOHN
彼もまた、さまざまな伝説をもつソングライター。
1967年、今から45年前にリバティー・レコードが出したミュージシャンの募集広告、これに応募してきたのがピアニストだったエルトン・ジョン。同じく、作詞家志望だったバーニー・トーピンと出会い、黄金のコンビが完成しました。
ビートルズ解散のショックから抜け出せないまま、次のスターを探していたロンドンっ子に、インパクトを与えたのがこの、「Your Song」だったと言われています。1969年のアルバムデビュー翌リリースした2枚目のアルバム『ELTON JOHN』からのシングルヒットでした。
エルトン・ジョンの作り出すメロディーの魅力といえば王立音楽院で音楽を学び、さらにプログレ、カントリー、フィリー・ソウルといった多彩なジャンルの音楽に影響を受けていること。そして、アルコールや薬物に溺れたり、過食症だったことも告白。壮絶人生の人!キャロル・キングの回でも話したけど、才能(ギフト)を与えられた人は試練の連続!なのでしょうか。
You are the Sunshine of My Life Stevie Wonder
続いてはステービー・ワンダー。
1972年リリースのアルバム『トーキング・ブック』の1曲目に収録されていたこの曲で自身初のグラミー賞を獲得し、最優秀男性ポップ・ボーカル賞を受賞しました。
モータウンの社長、ベリー・ゴーディーにその才能を見初められて11歳で契約を交わし、ファーストシングルをリリースしたのが1962年。今から50年前のこと。この曲が、正式なデビュー曲だったのですが、ヒットはせず廃盤に。しかし!翌63年に12歳でリリースしたライブアルバム『フィンガーティップス』は全米1位に。
ちなみに、当時、このアルバムを聴いたポール・マッカートニーいわく「この早熟な才能に僕たちはすごく興味をもった」とか。もちろん、スティーヴィーもビートルズからは影響を受けており、1982年には「エボニー&アイボリー」で共演も果たしました。さらに、エルトン・ジョンも「数百年後に音楽の歴史を語るときに名前があがるアーティスト」の一人にスティーヴィーをあげています。
アリザベス女王の即位60周年記念ライブでは、ポール、エルトン、スティーヴィー、奇跡の3ショットも実現。
彼の魅力はなんといっても完璧な音程!さまざまな楽器を自分で操れるのも強み。
Just the Way You Are Billy Joel
最後はビリー・ジョエル。
3歳からクラシックピアノのレッスンをスタートし、その後エルヴィス・プレスリーを知り、フィル・スペクターのサウンドに影響を受けたビリー。10代後半にビートルズに出会って、ロック・アーティストになる決意を固めたといいます。しかしブレイクするまで、何度も挫折を味わいます。1973年『ピアノ・マン』で改めてデビュー。これがようやく認められて、N.Y.へ戻ります。その後は、フィル・ラモーンをプロデューサーに迎えて1977年に名曲「素顔のままで」を収録した『ストレンジャー』を発表。これが1978年の第21回グラミー賞において最優秀レコードと最優秀楽曲賞を受賞!近年はライブを中心に活動、1994年から10年の間は、エルトン・ジョンとのツアー、「フェイス トゥ フェイス」に出演していました。昨年はソロデビュー40周年ということで、初のバラードベストなどをリリース。
交通事故やアルコール依存、うつ病、3度の結婚・離婚、そんな人生の荒波を乗り越えて、気がついたらそれがすべて音楽になっていったのですね。彼の魅力はやはり「ピアノマン」という表現に尽きるのでしょうか…!