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【放送時間】山崎怜奈の誰かに話したかったこと。内 Mon-Thu 14:30頃〜

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オンエアレポート
2014.01.07

『芥川賞作家 平野啓一郎さんが語るベートーヴェン!』

ここからは、「アポロン クラシックの秘密」。ちょっとだけ格調高く、それでもアポロンらしく?意外な秘密満載でクラシック音楽の秘密をお送りしていきます。今日から3回にわたって、『芥川賞作家 平野啓一郎さんが語るベートーヴェン』と題してお送りしていきます。クラシック音楽の大ファンで、ご自身の作品の中でもクラシックが重要な位置を占める作家の平野さんが語るベートーヴェンの魅力、まずは平野さんからこんな質問からスタートしました。

『小説家 平野啓一郎がベートーヴェンを聴きたくなる瞬間とは?』
平野さんがベートーヴェンを聞くタイミングは、頭の中で鳴り始めるとき。でも精神の高みに触れたくなるようなときに聞きたいそうです。ある集中した状態に、自分の日常の地平からジャンプしようと思ってもできないけど、後期のピアノソナタを聞くと、乗せてもらう感じになるそうです。手が届くような感じに、引っ張っていってくれる。普段ベートーヴェンを聞きながら、運命と戦うなんては思ってないけど、平野さんにとっては、大作に取り組んでいるときに困難を感じたとき、誘惑はたくさんあるけど、ベートーヴェンみたいな人の作品と人生がセットになって、鼓舞してくれるんだそうです。

さて、小説やエッセイの中にもクラシック音楽について書いている平野啓一郎さん。続いては、人間ベートーヴェンの魅力について伺いました。それは、ベートーヴェンが耳が聞こえなくなる中で作曲をしていたこと。これは、自分の内側が全部音楽で満たされてないとできない。楽器も発展途上なので、安定していないし、楽器のクオリティが統一されていたわけではない。今は完成された楽器の音が私たちの中にセットされてますが、そんな発展途上の楽器で、ハーモニーをイメージできたのはすごいですね。父親がのんだくれで、スパルタ教育。その苦悩が乖離しているように見えながら、一人の人生の中に同居しているのが興味深いとのこと。日常生活の音が聞こえなくなる。シーンとした中で音楽を考える。記憶の中の会話の声は残っている。過去に聞いた人の声は何度も蘇ってきたのではないでしょうか。そういう状態で曲を書く事は想像が及ばないですね。

平野さん、ありがとうございました!
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