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【放送時間】山崎怜奈の誰かに話したかったこと。内 Mon-Thu 14:30頃〜

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オンエアレポート
2013.10.29

『売れっ子放送作家が教える、小説を書く秘密!前編』

先日、笑っていいともの終了がニュースになりましたが、そのいいともをはじめ、数々の人気番組を手がけてきた放送作家の樋口卓治さんが、今日、2作目となる小説を発表しました!タイトルは「失敗屋ファーザー」。今日は樋口さんと一緒に「誰にでもきっとかける小説講座」お送りします。同じ書くお仕事といえ、放送台本と小説は違うと思いますが、もともと違う畑にいたからこそ、気づける「小説を書く秘密」伺っていきましょう。

まず、きょう発売の「失敗屋ファーザー」ですが、こちら、主人公は世界でただ一人の“失敗屋”を仕事にしている一郎。失敗することで周囲の人間関係を修復するという稀な才能をいかし働いています。
この一郎のもとへ、ある日「お父さん検定」のお知らせが届くのですが、なんとこちらに合格しないと、愛娘の親権を剥奪されてしまうというのです!失敗屋をしながら、失敗できないお父さん検定に挑戦していく、一郎お父さんの七転八倒ストーリー。

まず最初の秘密は、こちら。
『最初の5ページで、小説家になれるかが決まる!』
先ずいきなり樋口さん、「だれでも1冊は書けるんじゃないですか?」とのこと!小説家になるのって、もっと大変なイメージがありますが、最初の5ページでわかってしまう。これは、今回の小説を担当した編集者の方が言っていたそうなんですが、最初の5ページで、「人にものをちゃんと読ませようとしてるか」が分かるんだそうです。喋る時も、「あっ。こいつ、自慢話始めるな。」とか、最初にニュアンスで分かりますよね。まさにそれと一緒。確かに、本屋さんで何気なく手にとって、最初の数ページで判断しちゃいますもんね。

それじゃあ最初の5ページを意識するとして、どういう文章を書けばいいのか。続いての秘密はコチラ!
『書きたい文章ではなく、読みたい文章を書け!』
さっきの話の続きですが、大事なのは、「人にものをちゃんと読ませようとしてるかどうか」。だから、樋口さんは編集者から、「これじゃあまだ読みたくならないですね〜」って言われて何度も何度も追い込まれたそうです。そうすると自分も「これじゃあ普通か〜」とか「もっと面白いこと」とか探すようになり、そこから考えるのが始まるんだそうです。樋口さん曰く、自分も含めて大体素人が小説を書こうとすると、カッコイイことを書こうとしちゃうんですって。「木漏れ日で僕は目が覚めた・・・。」とか。確かに!そういうの書きたい!笑 でも、読者からすると「どうでもいいよ!」って思うんです。確かに!どうでもいい!笑 「別れた女房の犬が吠えてる・・・。」とか。分かる!そういうのは、結局「自分が書きたい文章」であって、「人が読みたい文章」ではないんですね。前作は放送作家が主人公だったので、自分の身の回りのことで書けたんだそうです。でも今回はテレビの話はやめましょう、ってこれまた編集者の方に言われたんだそうです。そこで、仕事以外で自分が書けることを探したら、それが家族のこと。父と娘っていう普遍的な関係性なので、設定とか仕事に違和感をもたせようと思って考えたところ、「失敗なら自分はたくさんしてる。」ということから仕事を「失敗屋」にしたんだそうです。

因みに、書き上げるまでの期間は、空いた時間を全部使って、8ヶ月〜1年!多忙な超売れっ子放送作家ということもありますが、そんなにかかるんですね!
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