yes!~明日への便り~presented by ホクトプレミアム 霜降りひらたけ

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特別編 長野にyes!を探す旅 ~インタビュー全文~

一番採りにこだわった
生どんこの秘密

長塚さん小林さん石川さん福本さん
工場全景
  • 長塚
  • 本日はホクトさんの椎茸生産の拠点である小諸きのこセンターに来ています。ゲストとして同社の小諸きのこセンターから小林直哉さんと、きのこ総合研究所から石川真梨子さんをお招きしております。
  • 小林
  • 「一番採り生どんこ」を開発した、小諸きのこセンターの小林と申します。
  • 石川
  • 「霜降りひらたけ」の開発をした石川です。よろしくお願いします。
  • 長塚
  • まずはお二人がどのようなお仕事をされているのかお聞かせいただけますでしょうか?
  • 小林
  • 現在は当センターで「一番採り生どんこ」の栽培管理を行っています。このセンターは国内初の椎茸量産工場でして、ここができる以前は、研究所内で「生どんこ」の技術開発の方に携わっておりました。
  • 長塚
  • 商品の開発から携わってらっしゃるんですね。「一番採り生どんこ」は商品が誕生してからどれくらいになるのでしょうか?
  • 小林
  • 椎茸の研究自体は、研究所で20年ほど前から行っており、2018年にこの小諸きのこセンターができました。「一番採り生どんこ」の販売が開始されてから5年が経ちます。
  • 長塚
  • なるほど。確かに、この番組内で商品名をアナウンスするのにあるときまでは「霜降りひらたけ」しか発語してなかったんですが、突然「一番採り生どんこ」の宣伝が始まったので驚いた記憶があります。「一番採り生どんこ」の魅力と開発時の苦労をお聞かせいただけますか?
  • 小林
  • 椎茸は全国各地で生産されている日本で最もポピュラーなきのこの一つです。ただ、安定的に大量生産をしているところは実はこれまでなかったんです。なので、研究所では、安定した生産ができるようになることを目指し、研究開発に勤しんでおりました。その結果、まずは普通の椎茸ができ、さらに改良を重ね、ひび割れ模様が特徴の「一番採り生どんこ」が生まれたわけです。
  • 長塚
  • 「一番採り」には何かこだわりがあるのでしょうか?
  • 小林
  • はい。一般的に椎茸は、二番発生、三番発生といった具合に、何回も採ることが生産の主流となっています。でも、うちの工場では一回しか採りません。つまり、すべて一番採りとなるわけです。「一番採り生どんこ」は傘が肉厚で大きいんですが、それは一番採りにこだわっているからなんですね。
  • 長塚
  • 「一番採り生どんこ」には大きな割れ目がありますよね。これはなんなのでしょうか?
どんこ
  • 小林
  • この割れ目には「味の路という名前が付いています。その名の通り、煮物を作るときなど、味が染み渡るための道になっているんです。屋外で栽培されている椎茸にも時折、この「味の道」が入っているものがあったりもするのですが、それは偶然の産物に過ぎません。「どんこ」を漢字で書けば「冬菇」と表記されることからも分かるように、本来は冬しか採れないきのこなんですね。それを毎日、安定的に作れるようにするのはなかなか難しいことなのですが、弊社が研究に研究を重ねた結果、一年を通して生産することが可能になったのです。
  • 長塚
  • ただ食べるためだけでなく、煮物にしたときに美味しくなるためにはどうすればいいか。そんなことまで考えて開発なさったんですね。高いハードルを見事に越えたのはすごいと思います。栄養ももちろんあるんでしょうか?
  • 小林
  • たっぷりあります。すべての栄養の入り口になる腸を綺麗にする食物繊維がとても豊富ですし、先ほど一番採りにこだわっていると言いましたが、椎茸は二番採り、三番採りになるにつれ、旨味成分のグアニル酸が減っていってしまうものなんです。その点、「一番採り生どんこ」にはグアニル酸がたくさん含まれているわけです。
  • 長塚
  • 美味しさの秘密はそこにあったわけですね。
小林さん

1万パターン以上の交配から
生まれた「霜降りひらたけ」

  • 長塚
  • 石川さんはどのようなお仕事に従事されていらっしゃるのでしょうか?
  • 石川
  • 私は入社してもう17年になるのですが、ずっときのこの新品種を開発するという仕事をしています。品種というのは、お米で言えばコシヒカリやあきたこまちのようなものですね。新しい品種を作って、より美味しいきのこに改良することを仕事としています。具体的な商品で言えば「霜降りひらたけ」や「エリンギ」がメインの担当です。
  • 長塚
  • 「霜降りひらたけ」の特徴を石川さんの方から改めて教えていただいてもよろしいでしょうか?
  • 石川
  • はい。「霜降りひらたけ」はホクト独自の技術で作った、ホクトにしかないきのこです。というのも、日本でもずっと愛されている日本産ひらたけとヨーロッパ産のひらたけ属の交配によって誕生したきのこなんです。また、旨味がたっぷりと詰まっていて、肉厚な傘なためプリッとした食感になっているのも大きな特徴です。
小林さん
  • 長塚
  • 栄養面でも先ほどのグアニル酸が豊富なんですか?
  • 石川
  • はい。もちろんグアニル酸も多いのですが、最大の特徴はエルゴチオネインが高含有されていることかなと思います。天然の希少アミノ酸の一つで、発見されたのは100年前らしいのですが、近年、エルゴチオネインの機能性や健康効果に注目が集まっていて、弊社でも研究を進めています。抗酸化作用があると言われていて、老化やシミ・シワ予防、そして生活習慣病や認知症の予防効果も期待されています。サプリメントとしても販売されているのですが、やはり、自然のものだと、きのこから摂るのが最も効率良いですね。
  • 長塚
  • 美味しいだけじゃなくて、健康にも良いんですね。先ほど、新品種の開発というお話がありましたが、具体的にきのこの研究とはどのように進めるのでしょうか?
  • 石川
  • 品種開発の進め方としては、まずは目標を立てます。いったいどのような特徴のあるきのこを作ればいいのかを考えるんです。その結果、Aという特徴を持つきのこがほしいとなれば、次にその特徴を備えた親株になるきのこを集めてきます。そこから、理想とするきのこが生まれるまで戦略的に交配を進めるわけです。
  • 長塚
  • 交配というのは顕微鏡やシャーレなんかを使って?
  • 石川
  • はい。親株のきのこから胞子を採り、それぞれの胞子をシャーレの上に置きます。すると、胞子同士が伸びてきて交配をするので、それらを育ててきのこにします。そうやって、何パターンも何百パターンも交配を行なって、ほしい特徴を持った品種を選んでいくということをするわけですね。
  • 長塚
  • お二人が品質管理や品種開発をされる上で大変だったことって何かありますか?
  • 小林
  • 大変なのは、作業空間に他の菌を入れてはいけないことです。人間の手には実にたくさんの雑菌がついています。椎茸は培地で育てるんですが、ここは菌にとってみればご馳走のある天国みたいなところなので、狙われるんですよ。だから培地をクリーンな状態に保っておかなければならないんですね。
  • 長塚
  • 確かに小諸きのこセンターも厳戒態勢でしたもんね。入る前から緊張感がありました。石川さんがお仕事をされている上で大変だったことはありますか?
  • 石川
  • 先ほど、新品種を作るのに理想的な特徴のあるきのこを集めて交配すると言いましたが、その組み合わせを見つけるまでが大変です。例えば「霜降りひらたけ」でも、ひらたけ由来の旨味とエリンギ由来のコリッとした食感を両立させるのが難しくて。開発したらみんなで食味をするのですが、旨味はあるけど食感が悪い、となればやり直し。今度は食感はいいけど、旨味が弱いとなると、また交配から。その繰り返しなんですね。でも、それだけ苦労はするんですが、そこが一番面白いところだったりもします。
  • 長塚
  • 「霜降りひらたけ」ができるまで、何パターンも試したわけですか。それは大変だ。
  • 石川
  • 「霜降りひらたけ」は研究を始めてから5年目で生まれたんですが、1年間で3000パターンは作りました。5年なので15000パターンくらいでしょうか。
  • 長塚
  • 膨大な回数を重ねたんですね。最終的に、おお、きた!この味だ!って感じを手にするときはさぞかし嬉しいことでしょう。
  • 石川
  • そうですね。でも、そうやって5年かけてできたものが、消費者の方に届けられるようになるまでには、開発だけでなく、生産の方々と種を作る方、それから営業の方の努力があってこそだと思います。一つひとつの商品がホクト全員の結晶なんだと思っています。
霜降りひらたけ
石川さん

ホクト社員も驚く
小諸きのこセンターの光景

  • 長塚
  • さて、実は今日、工場をお二人と一緒に見学させてもらったのですが、一番興奮していたのが石川さんでしたね(笑)。
  • 石川
  • はい(笑)。恥ずかしながら、同じ会社なのに初めてセンターに入らせていただきました。もちろん研究所でも椎茸の栽培はしているので見慣れてはいるのですが、普段見ている量の何十倍の椎茸が一斉に生えている姿を目の当たりにして、ただただ感動していました。
  • 長塚
  • でもわかります。すごい迫力でしたから。石川さんの表情が恍惚としていまして、よっぽどきのこが好きなんだなと思いました。
  • 石川
  • いやぁ、うちの会社は生産に関わる方々の技術も素晴らしいので、そんな頼もしい方々がいつもこうやって仕上げてくださっているんだなぁと思ったら、より嬉しくなりました。
  • 長塚
  • しかし、これだけ大きな工場ですと、あらゆる想定をしていても実際にラインに乗せ始めてから、予想外なことが起きたのではないかと思うのですが。
  • 小林
  • そうですね。「生どんこ」も5年前にこのセンターで作り始めたのですが、それ以前に研究所で開発していた通りのかたちになかなかならなくて苦労しました。最初の2、3年は大変でしたね。
  • 長塚
  • そうでしたか。確かに今日、工場を見学しながら、ここに至るまでたくさんのご苦労があったのではないかと感じさせられました。現在はどうでしょうか?管理は難しかったりしますか?
  • 小林
  • やはり傘の割れ模様を作る上で、適切に管理をするのが非常に難しいです。線の本数。深さ。そこにこだわらなければ美味しい「生どんこ」はできません。例えば、肉が割れすぎると、きのこは苦しがってしまうんです。なので、絶妙なところを探し続けて、現在のかたちに落ち着いています。実はこの5年間、傘の割れ模様も微妙に変わってきているんですよ。
写真
  • 長塚
  • 実際に工場でもチェックしていましたね。ひび割れ率を。
  • 小林
  • ええ。このひびにきのこの状態が現れてくるので、絶妙な管理をしなければなりません。
  • 長塚
  • なるほど。こだわりにこだわりを重ねて商品を作られているわけですね。

きのこ研究を支える2人の
「yes!」の言葉とは?

  • 長塚
  • お二人のおすすめの食べ方って何かありますか?
  • 石川
  • 私が一番好きな食べ方はズバリ、きのこご飯です。もちろん炊き込みご飯でも美味しいんですが、私がご紹介したいのはそれとは別のきのこご飯です。まず、「霜降りひらたけ」と人参やごぼうといった野菜を使って、汁だくで味濃い目の煮物をまずは作ります。それから、その煮物の汁を使ってご飯を炊く。で、炊き上がったご飯に具材を混ぜ込んで、できあがり。これは私もホクトに入社してから先輩に教わったんですが、こうすると、きのこの旨味や風味や食感を最大限に味わえるんです。私が大好きな食べ方です。
  • 長塚
  • 美味しそう!「一番採り生どんこ」の美味しい食べ方も教えていただけますか?
  • 小林
  • 「生どんこ」は肉厚で歯応えがあるので、焼いて食べてもいいですし、麻婆椎茸にしても美味しいです。茄子の代わりに椎茸を入れてみてください。とても美味しいですよ。
  • 長塚
  • やはりご自分で作られたきのこなので、それぞれにこだわりの食べ方があるんですね。お二人にとって、この仕事の一番のやりがいはなんでしょうか。
  • 小林
  • 私の場合、それは週末にあります。私も休みの日にスーパーへ行くのですが、やはり気になってきのこ売り場を覗いてみます。すると、お客さんがどれにしようかなって選んでるんですよね。後ろからその姿を眺めながら、弊社の商品を手に取ったのを見たときに一番のやりがいを感じますね。
  • 石川
  • 私も小林さんと一緒です。弊社の商品が好きだという言葉を聞くときが、この仕事をやっててよかったって思います。もちろん「美味しい」と言ってもらえるのも喜びなのですが、弊社はカットキノコも扱っているので、「使いやすい」とおっしゃっていただくのも嬉しいですね。
  • 長塚
  • なんて素晴らしい社員さんなんでしょう(笑)。休みの日にまで商品のこと、消費者のことを気にかけていらしてるわけですね。小林さんや石川さんのような社員さんが多く働くホクトさんは、きっと良い会社なんでしょうね。そんなお二人がこれまでの人生でイエスを掴んだ瞬間って何かありますか?
  • 小林
  • 弊社の生産部隊にいると、きのこの声を聞け、とよく言われるんです。うまくいかないときって必ずきのこに現れているんですよ。きのこは嫌なことも嬉しいことも雄弁に語ります。それを感じて、応えることが大事なんだと私は先輩に教わりました。その言葉を胸に、ここまでやってきました。
  • 長塚
  • きのこの声を聞く。ホクトはいい耳を持った素晴らしい会社なんですね。石川さんはどうでしょうか?
  • 石川
  • 新品種を開発するときに、どういう形状でどういう食感がいいのかを考えるのですが、答えはないんですよね。だから、営業さんやアンケート調査を通じて、消費者が何を求めているのか情報を仕入れながら目標を立てるのですが、それでも確かな答えが見つかるわけではありません。
    そのためよく悩んだりするのですが、ある日、上司がそんな私たちに、「開発者だって一人の消費者なんだから、自分が良いと感じるその感覚を大事にしなさい」と言ってくれました。以来、私はその言葉をずっと大切にしています。
    例えば、ひらたけって旨味が強くて美味しいのですが、独特の食感があるんですね。くちゃくちゃとした、歯切れの悪い感覚があって、私はあれがあまり好きではなかったんです。だから「霜降りひらたけ」を作る際も、その感覚をなくしてエリンギのようなコリッとした食感を加えたいなと思って開発を進めました。一人の消費者である自分の感覚を信じてよかったと思っています。
  • 長塚
  • お二人とも素敵な言葉をご紹介くださりありがとうございます。きのこに込められた想いがひしひしと伝わってきました。
小林さん
石川さん

きのこを七厘で焼きながら語る

  • 長塚
  • さて、そんなお二人の想いが詰まったきのこを実食しましょう。
  • 石川
  • 七厘焼きは私も初めてです。まずは丸ごと焼きましょうか。
  • 小林
  • 「霜降りひらたけ」は模様も美しいですよね。
  • 石川
  • そうですね。この霜降り模様も魅力の一つです。実はこれ、偶然できたものなんですよ。狙ってデザインしたんじゃないんです。ちょっと裂きましょうか。そーっと。
写真
  • 長塚
  • 優しく裂くなぁ(笑)。
  • 石川
  • はい(笑)。ひだのところを傷つけないようにしないといけませんから。
  • 長塚
  • お酒にも合いそうですね。いやぁ、景色も良いし、天気も崩れなかったし、今日は良いことしかない!
  • 小林
  • いい眺めですよね。このあたりは北アルプスも見えるんですよ。
  • 長塚
  • 最高ですね。おっ、ひだのところから水が出てきた。
写真
  • 石川
  • そうなんです。このひだの部分から水分がたっぷり出たら食べごろです。
  • 小林
  • その部分に胞子が入っていまして、旨味となっています。なので、こぼさないように食べてください。
  • 石川
  • あぁ、もう、すごい可愛いですねぇ……。しなっとしてきて良い感じです。もうだいぶ水分も出てきて。
  • 小林
  • おっ、だんだん良い匂いがしてきましたよ。
  • 長塚
  • ほんとだ。煙も出てきましたね。湯気でしょうか。
  • 石川
  • 汁が出てきましたね。これがエキスになっていますから、旨味がたっぷりです。いやぁ、美しいですね。
  • 長塚
  • なるほど、エキスが出てきたんですね!美味しそうだ!
  • 小林
  • さぁ、食べごろです。お召し上がりください。
霜降りひらたけ割いたあと 七輪
どんこ 七輪
  • 長塚
  • んん!うまい!!!!!!!いやぁ、さっきお二人からお話を聞いたからか、食感まで愛おしいですよ。ホクトさんの商品は僕もしょっちゅう食べてるんですが、お話を聞くとまた味が変わりますね。
  • 石川
  • よかったです。うん!ぷりっとしてる。
  • 長塚
  • 「開発者もいち消費者である」とはまさにこのことですね。
  • 小林
  • おっしゃる通りですね。食べるときは仕事を忘れます(笑)。
  • 石川
  • わぁ!見てください、ここ、汁の部分が光ってます。七厘ならではですね。
  • 長塚
  • すごい。神秘的だ。きのこの軸の部分はどうすればいいですか?ここも食べられますか?
  • 小林
  • 食べてください。よく捨ててしまう人が多いのですが、「一番採り生どんこ」は軸まで美味しいのが売りなんです。
  • 石川
  • 軸の部分もおいしいですからね。
石川さん
霜降りひらたけ 七輪
霜降りひらたけ割いたあと 七輪
どんこ 七輪

長塚さん インタビューを終えて

―― 今日は初めてきのこセンターを見学されましたが、感想はいかがですか?
  • 長塚
  • まず、建物が思っていたよりも大きくて立派で驚きました。なかも厳重に管理されてて、緊張感が溢れてましたね。工場で作るのって、研究段階でできたものを自動的に大量生産してるだけなのかなと思ったんですが、そんなことはないんですよね。研究して開発したものでも、工場でラインに乗せると想定外のことがたくさん起きる。だからいろいろ工夫しなければならないんだって初めて気づきました。そうやって、きのこがどういう風に作られているのかを知るとまた味わい方も変わってきますね。
―― 小林さんと石川さんのお話を伺って何が印象に残りましたか?
  • 長塚
  • 「きのこの声を聞く」というのは普段生活していたらなかなか気づけない感覚ですよね。きのこも生き物だから、しっかりと対峙しながら作ってるんだってわかって嬉しかったです。僕も芝居をやっているからその感覚はわかるし、初心に立ち帰ろうと思わされました。石川さんは食感にこだわりが強かったのが印象的です。「霜降りひらたけ」がそこまで計算されて作られているんだと聞くと、不思議と食べたときの感覚にも変化が起きました。面白いですよね。
―― きのこが作られている長野の空気を感じながら食べたきのこも最高でしたね。
  • 長塚
  • 贅沢極まりないですよね。お二人が焼いている姿にきのこへの愛を深く感じました。きのこから水分が溢れてきて、これが旨味なんですよって目を輝かせてる小林さん。ご自分が作った「霜降りひらたけ」を優しく裂く石川さん。七厘の上で光り輝いているきのこを愛おしそうに見つめるお二人。ホクトのきのこには作る人の愛が込められているんだなって感じました。この番組をやってる自分が誇らしい気持ちになれました。
―― 人にとってきのことはどういう存在だと感じられましたか?
  • 長塚
  • 難しいですけど、きのこと人間の間には面白い関係性があるんだな、と今回ここを訪れて思いました。一言できのこの魅力と言っても、さまざまなんですよね。味が美味しいのはもちろん、きのこの見た目が好きな人もいます。きのこでしか取れない栄養もある。だからこそ、きのこは人の関心をやたらと引くんだと思います。森を歩いてて、木の根元にきのこが生えてると感動しますもんね。雑草の芽が伸びてるのとは全然違う驚きがありますから。
―― さて、『yes!~明日への便り~』は400回を迎えました。ここまでやってきた感想をお聞かせください。
  • 長塚
  • この番組は僕の知らないすごい人たちを知る貴重な機会になっています。彼女・彼らの人生を朗読というかたちで表現するのは、それ自体が学びでもありますし、スリルも感じます。偉人の方々のストーリーを朗読すると、こちらも背筋が伸びるんです。みんな、いろんな人に支えてもらいながら苦難を乗り越え、生きている。それは僕も同じです。
    番組を始めた当初はまさか400回も続くなんて思いませんでしたが、それもこれも、ホクトさんの熱意に支えられたおかげだと思っています。今日、工場を見学し、研究者の方々ともお話しさせていただいて、彼女・彼らの真心のおかげでこのラジオもやってこられたんだなと深く痛感しました。みなさんのためにも、僕もできる限りのことをしていきたいですね。
    この番組で紹介してきた偉人たちも、才能だけじゃなく、とてつもない努力をしている。特別なことじゃないのかもしれないけど、僕も支えてくださってるみなさんのためにも、努力をし続けていきたいと思います。それが僕の「yes!」かな。
長塚さん
長塚さん

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