高知

宝石のように輝く清流‶仁淀ブルー〟幻想的な秘境スポット探訪

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FM高知
松木亮さん

四国の南に位置する土佐の国『高知県』。ここには、日本最後の清流と呼ばれる雄大な『四万十川』や、古くから月の名所と言われる高知を代表する景勝地『桂浜』、白波が押し寄せるダイナミックな『足摺岬』など、フォトジェニックな自然の絶景スポットが数多く点在しています。

思わず写真におさめたくなるような壮大な景色や眺望が自慢の高知県。今回は、そんな高知のさらなる魅惑のフォトスポットを紹介してもらいましょう。教えてくれるのは、「FM高知」(通称Hi-Six)で放送中の音楽ワイド番組『Hi-Six Shake! Shake! Shake!』(月~金・7:30~10:55)で月・金曜のDJを務める松木亮さんです。こちらの番組は、身体も心も揺さぶられる音楽とともに、朝のニュースやお天気などの最新情報をお届けしているHi-Sixの人気プログラムです。

さて、松木さんがオススメしてくれる高知の‶落ち着いたら行きたい〟場所とは?

にこ淵

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「私が紹介したいのは『にこ淵』という、清流が注ぐ滝つぼの絶景スポットです。仁淀川が、水質が良く水面が美しい青色に見えることから、奇跡の清流『仁淀ブルー』という言葉で広く知られるようになり、こちらの仁淀川の上流部に位置する『にこ淵』にも、多くの観光客の方が訪れるようになりました。太陽の角度や加減により、さまざまな幻想的な光景が見られますよ」(松木さん)

実は最近まで人の立ち入りがほぼなく、知る人ぞ知る、まさに‶秘境〟とも呼ぶべき地であった『にこ淵』。その理由と魅力について、仁淀ブルー観光協議会の西岡さんに、詳しくお話をお聞きしました。

「仁淀ブルーが全国的に知られることになった大きなきっかけは、10年ほど前のNHKスペシャルで紹介されたことです。仁淀川の流域の写真や映像を撮影しているネイチャーカメラマンの高橋宣之さん発信で、番組内で仁淀ブルーという言葉が使われたことから、広がった形です」(以下、西岡さん)

それ以降、徐々に観光客の方が増えており現在、海外に旅行に行きづらいことなどから‶日本だと思えない〟ような、美しい青の景色を求め、仁淀ブルーの代表スポットでもあるにこ淵も注目されているそうです。今では、インスタグラムなどのSNSを見た若い方の関心も高まっているとのこと。

「ただ、認知され始めたのは、本当にここ最近のことなんです。なので、そういった意味ではまだまだ‶秘境〟にあたる場所かもしれません。昔からこの地域では、にこ淵には水神の化身である大蛇が住んでいるという言い伝えがあり『神聖な場』として扱われてきた歴史があるんです。地域の人に守られてきた場所でもあるんですよ」

この地で大切にされてきたという、にこ淵。だからこそ、この美しい景観が残っていたんですね。最近では周辺の整備も進み、淵のほとりまで行きやすくなったそうです。

「ちなみに、にこ淵は、仁淀川の支流の枝川川の上流にあたるところにあります。ですから、本当に流れる水の透明度が高い。水は不純物が少なく透明であればあるほど、太陽光の中で青い光(波長が短い光)だけを反射するそうです。それが、幻想的な青色を作り出しているんですね」

季節や時間帯によってもグリーンからブルーなどの色彩や光り方が変わるそう。太陽が高く昇っているときは、キラキラと水面が輝いているように見えたり、さまざまな仁淀ブルーが楽しめるんだとか。

「私も何度も現地へ行っていますが、その時によって表情がまったく変わります。昨年の秋、午前10時ごろに到着した時は、ちょうど光が水面に当たりだしたような時間帯で、スポットライトのようにポーンと光の筋ができていたんです。それが、当たっている部分だけが、綺麗な青になっていて、とても神秘的で。そういった部分に、他の仁淀ブルースポットとの違いを感じますね」

訪れたときに、どのような顔を覗かせてくれるのか……それも楽しみのひとつである、にこ淵。その時々でしか、出会えない風景がある場所だからこそ、たくさんの方々を魅了しているんですね。一生に一度しか見れないかもしれない景色に出会いに行ってみませんか?

にこ淵
住所
高知県吾川郡いの町清水上分2976-11
問い合わせ先電話番号
088-893-1211(いの町観光協会)
アクセス
●車で行く場合:伊野ICから約60分、伊野IC~国道33号~国道194号~45分~グリーパークほどの入り口~町道~にこ淵
●公共交通で行く場合:JR伊野駅から→とさでん交通バス「長沢行き」乗車→乗車約50分『程野入口』下車→グリーンパーク方向へ徒歩約20分
ウェブサイト
いの町観光協会
仁淀ブルー観光協議会
 
※入水、飲食、トイレなどはご遠慮ください。