岐阜

非日常な映えスポットも!摩訶不思議な体験型アート空間

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エフエム岐阜
久世良輔さん

日本のちょうど真ん中に位置する岐阜県。関東・関西どちらからもアクセスしやすい位置にあり、観光で訪れたことがある方も多いのではないでしょうか? 世界文化遺産に登録されている「合掌造り」の『白川郷』や城下町の情緒が息づく『飛騨高山』、1000年以上の歴史を持ち日本三大名湯に数えられる『下呂温泉』など、日本の原風景や古くからの街並みを肌で感じることができる風情ある観光県です。

そんな岐阜県全域をカバーする放送局が「エフエム岐阜」になります。‶BE GLOCAL!〟がキャッチフレーズのエフエム岐阜は、JFNラジオネットワークに属するグローバルなメリットとローカルな地域密着型の両面を融合した、いいとこどりな番組プログラムで、岐阜県民の心をグッと掴んでいます。

今回は、夕方の生ワイド『TWILIGHT MAGIC』(水曜17:00~19:00)と、週末が楽しくなるトピック満載の『Meets up Friday』(金曜16:00~19:00)を担当するパーソナリティ・久世良輔さんにお話を伺います。
「『TWILIGHT MAGIC』では一日の終わりに癒しの音楽や話題のグルメ情報などをお届けしています。『Meets up Friday』は、岐阜市内にあるショッピングモールMASA21の特設スタジオから公開生放送でオンエア中。リスナーさん参加型の企画も多く、地元の皆さんとも距離が近い番組です。エフエム岐阜だけでなく、地元ケーブルテレビの番組や、FC岐阜のスタジアムDJを務めていまして、岐阜愛いっぱいの地元密着パーソナリティです」(久世さん、以下同)

岐阜をこよなく愛し、県内の話題ならどんと来いという久世さんが、自信を持ってオススメするご当地スポットとは?

養老天命反転地

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「私がご紹介したいのは、養老町にある『養老天命反転地』です。ここは、いわゆる平坦で安定した道や足場は一箇所もないような、不思議なアート空間。日常の常識を捨てて五感で地球を感じられるスポットです。柴咲コウ、日向坂46などが作品のロケ地に選んだことでも有名で、1995年の開園当時よりも園内の樹木などが成長し、ますます好奇心を刺激する場所へと変貌を遂げています」

『養老天命反転地』を検索してみると‶日本一危険な公園〟や‶破天荒なテーマパーク〟という、ちょっと不安になりそうなワードが並んでいます(笑)。聞いただけでは、全く想像がつかないこちらの場所。どんなイレギュラーな公園なのか、興味をそそられてしまいます。さっそく、施設を管理する養老公園事務所の荒木正広さんに、どういったスポットなのか尋ねてみました。

「『養老天命反転地』は、養老公園の中にある体験型のアート作品です。世界的に有名な美術家・荒川修作さんとパートナーで詩人のマドリンギンズさんが、30数年に及ぶ構想を実現した作品で、実際に作品の中に入ったり、歩き回ることができるようになっています。天命反転とは、英語に訳すとReversible Destiny(リバーシブル・ディスティニー)=‶反転できる宿命〟という意味。つまり、人が生まれながらに死ななければならないという常識を覆したいという、荒川とギンズの思想が込められているんですよ」

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宿命の家

‶死を覆す〟に至るために、逆に‶生きている〟ことを強く感じさせられるのが、この空間の重要なポイントです。真っすぐでない道や、平衡感覚を失いそうな建物、つまずいてしまいそうな穴など、自分の五感をフルで使い、しっかりと身体を動かさないと前に進めません。そうすることで‶人間が本来持っている感覚を呼び覚ますこと〟こそが狙いで、それが死に抗うことに繋がるんです。つまり、わざと‶危険な公園〟になっていた訳ですね。

「敷地は1.8ヘクタールほどあり、高低差もあるので皆さんには動きやすい服装で来てもらえればと思います。メインのパビリオンが『極限で似るものの家』という迷路状の建物です。こちらは、屋根が岐阜県の形をしていて、至るところから内部に入れるような構造になっています。壁や天井などおかしな場所に、家具が設置されたり、めり込んでいたりして、日常感があるのに非日常な風景が楽しめます」

天命反転地では‶意外性との遭遇〟もテーマになっているので、常識では考えられない不思議な体験をして、新たな自分に生まれ変わることも目的の一つとなっています。日常の中の非日常という奇妙でユニークな感覚を味わいつつ、童心にかえって楽しんでみてください。

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極限で似るものの家

もう一つのメインエリアが、『楕円形のフィールド』です。大地がすり鉢状にえぐられ、大きなクレーター型になっている場所で、この上にいくつものパビリオンが点在しています。

「フィールドの縁まで登ると、視界が大きく開けて驚かれることと思います。ここに散らばっているパビリオンは、実は『極限で似るものの家』が9つに分断されたものなんです。ですから、フィールドを歩いて探検しつつ、それぞれ『似るものの家』との共通点、相違点を見つけてみると面白いかもしれません」

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著しく狭い道や暗闇の迷路、傾斜のきつい坂道など、普通に生活していたら歩かないようなところを進んで、アドベンチャー感のある体験ができます。「楽しみ方の正解はないので、難しいことは考えずに体感していただければと思います」と話す荒川さん。最近は‶インスタ映えスポット〟としても人気で、若いカップルや友達同士のグループで訪れる方がどんどん増えているんだとか。オススメの撮影スポットはどこでしょうか?

「人気があるのは、カラフルな外装が特徴的な『養老天命反転地記念館』ですね。内部もポップなカラーリングで、迷路のように通路が入り組んでいます。実は、その通路が天井にもあり、上下シンメトリーで同じ構造になっているんです。ですから、そこで写真を撮って上下反転させると、天井に足がくっついたような不思議な写真が撮れるんです。
また、楕円のフィールドを上がったところに坂道があるので、そこで前傾姿勢になっているところを、坂道と平行にカメラを向けて撮影してみてください。すると、まるでマイケルジャクソンの斜めに倒れるダンスのような、重力を無視した写真ができあがりますよ。
皆さん、アイディア力があって、私たちも知らない撮影方法がどんどん生まれています。さまざまな個性的な写真をSNSにアップしてくれていて、こちらも嬉しいです」

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養老天命反転地記念館

また、最近では『極限で似るものの家』ですれ違った2人が、インスタグラムに投稿した写真をきっかけに再会し、結婚まで至ったというハッピーなエピソードも。

「人と人との距離感や繋がりを自然と意識する場所でもあるので、カップルの方や家族連れなど一緒に訪れる相手や自分に対しても、改めて気づくことがあるかもしれません。それぞれの形で自由に作品に触れて、楽しんでいただければと思います」

非日常なアート空間『養老天命反転地』で、予想もつかない不思議と出会い、そして今まで知りえなかった新たな自分を発見してみてください。

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昆虫山脈頂上

© 1997 Estate of Madeline Gins.  Reproduced with permission of the Estate of Madeline Gins.

養老天命反転地
住所
岐阜県養老郡養老町高林1298-2
電話番号
0584-32-0501
営業時間
9:00~17:00 ※最終入場は16:30
定休日
月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金
大人770円、高校生510円、小中学生310円
アクセス
養老I.C.から約10分、大垣I.C.から約20分、関ヶ原I.C.から約25分
ウェブサイト
https://www.yoro-park.com/sp/facility-map/hantenchi/
※ご来園前にHPにて最新情報をご確認下さい。