EDC 営業日誌(過去のお客様)
2023年8月19日放送
本日のお客様は、堀込泰行様。
1972年、埼玉県出身。
1996年、お兄さんの堀込高樹さんと『キリンジ』を結成し、98年にメジャーデビュー。2000年にリリースした泰行さん作詞作曲の『エイリアンズ』は、ファンはもちろん、多くのアーティストから愛され、カバーされ続けています。2013年にキリンジを脱退し、以後、ソロアーティストとして活動。今週8月16日(水)には新作EP『星屑たち』をリリース!
今日は、泰行さんの音楽人生、名曲『エイリアンズ』の誕生秘話など、たっぷり伺いました!
 
 
川島さんのコンビ名といえば『麒麟』ですが、実は元々、相方の田村さんが提案したコンビ名は『麒麟児』でした。ただ、川島さんの中では、「児」が気になっていたそうで、どうしようかと悩んでいた時、CDショップで『キリンジ』の特設コーナーを偶然見つけ、驚いたと言います。その後、田村さんと2人で話し合って現在の『麒麟』というコンビ名に決まったのだとか。 一方、『キリンジ』というグループ名はお兄さんの堀込高樹さんが提案したもの。辞書をめくりながら言葉を探していた泰行さんですが、『麒麟児』という言葉は一度スルーしていたそう。その後、お兄さんに提案されて、もう一度辞書で確認すると、“将来有望な若者”という縁起の良い意味があることを知り、“カタカナで書いたら面白いな”と感じ、『キリンジ』に決まりました。ちなみに、泰行さんはそこまで名前にこだわっていたわけではなく、デモテープの時点では『ホリゴメズ』という名前だったそうです!
ここで、川島さんが“今、聴きたいキリンジの楽曲”を選曲!
川島さんが選んだのは…『グッデイ・グッバイ』
ご自身の曲については、出来が良かったものは今でも聴くことがあると言う泰行さん。後悔している部分がある曲に関しては、聴き返してやっぱりその部分が気になることもあれば、時間が経って気にならなくなることもあるそう。この『グッデイ・グッバイ』について伺うと…「トータルとしては気に入っている」とのお答えが。ただ、“もう少しポップな歌詞にすれば良かったな…”と感じる部分もあるそうです。
洋楽を聴いて育ったいたため、キリンジの初期の頃は、まだ日本語で歌詞を書くことに不慣れなまま取り組んでおり、面白い響きの言葉をとにかく並べていたとも明かしてくれました。川島さんも、かつてラジオでキリンジの新曲を聞いて“めっちゃ名曲やな”と思い、CDを買って改めて歌詞カードを見ると、“こんなこと言ってたんだ…”と、突拍子のない歌詞に驚くことがよくあったと言います。
 
 
キリンジとして2000年10月に出したシングル『エイリアンズ』は、川島さんも大好きな名曲。この曲の制作秘話もたっぷりと伺いました!
こちらも『グッデイ・グッバイ』と同じアルバム『3』に収録されていて、まだ歌詞の書き方が分かりかけているかどうか…という時期に作られた楽曲。しっとりとした曲のムードもあり、他の曲ほどは“はしゃいでいない”と言いますが、それでも作詞は大変だったとか。ただ、このメロディにこの歌詞を載せた時に、“面白い曲になるかも”という予感はしたと言います。
番組の事前アンケートでは、“キャリアにおけるマイ大事件”として「『エイリアンズ』がCMで使われた。」という出来事を挙げていただきました。以前から人気のある楽曲でしたが、2017年、のんさんが出演したLINEモバイルのCMでこの曲をカバーして話題に。また、Awesome
City
Club、鈴木雅之さん、JUJUさん、ハナレグミさんなど、様々なアーティストにカバーされており、2021年には『エイリアンズ』の魅力を深掘りするテレビの特集番組まで放送されました。
『エイリアンズ』を制作する中で、作詞が特に大変だったと話す泰行さん。
締切は絶対に守るようにとスタッフからしばしば言われており、泰行さん自身も分かってはいたものの、どうしても歌詞が浮かんでこず、レコーディングを2回ほど飛ばしてしまったとか。そして、歌を入れれば終わりという状況の中で歌詞が間に合わず・・完成目前でプロデューサーの冨田恵一さんは次の仕事の予定が入っていて、結果、曲が完成した時、冨田さんはアメリカにいたのだとか。笑
それだけこだわって制作した曲ということもあり、時間を経て再びクローズアップされ、たくさんの人に聞かれている今の状況がとても有り難いと言います。
川島さんはさらに、“具体的にどの部分の歌詞が出て来なかったのか?”と質問。泰行さん曰く、歌い出しやサビのフレーズは出来ていたものの、いくつか言葉が埋まっていない所があったそう。その中でも特に悩んだのが「キミが好きだよ」の部分。当時のキリンジは、“ベタな言葉を使わないでポップスを作る”ところにこだわっていた為、「好きだよ」という言葉を使うことに抵抗があったと言います。ただ、泰行さんが煮詰まっている様子を見て、お兄さんの高樹さんは「サビの前まではカッコいいフレーズが並んでいるから、サビはあえてベタな言葉を入れてもいいんだよ。」といったアドバイスをされたそう。それを受けて、今まで拒否してきた「好きだよ」という王道のフレーズを入れてみたところ、全体としてバランスが取れたそうです。ちなみに、この『エイリアンズ』はあまり聴き返さないそうですが、ドラムの音がお気に入りで、そういった視点で聴き返すことはあるとお話しされていました!
 
 
2013年4月、泰行さんはキリンジを脱退され、以前から行っていたソロ活動に専念されます。この理由としては、“二人の役割が被ってしまう”という事があったそう。兄弟お二人とも作詞作曲をされ、アレンジもして、ギターをメインに弾いており、音楽制作における役割が重なってしまったことで、お互いがお互いの音楽に参加しにくい状況になってしまったと言います。いつしか、担当パートをもらっても、言われたことをただ弾いているだけという状況になり、“これではお互いもったいない…”と考え、泰行さんはソロで活動していくことを決めました。
 
 
番組の事前アンケートで“キャリアにおけるマイ大事件”として「こないだのレコーディングで48時間以上寝ないで作業したこと。」を挙げていただきました。
これは、今週8月16日(水)に発売された5曲入りの新作EP『星屑たち』のレコーディングでのこと。泰行さんは自宅の作業場でギターや歌を録っていましたが、その作業が想像以上にハード。EPに収録される5曲には1曲ずつ締切があり、それに間に合わせるべく作業をしていましたが、疲れが溜まってくると、どんどん仕事の効率も落ち、かえって時間が掛かってしまったそう。その結果、人生で初めて48時間以上寝ないという体験をしたのだとか…!
「二日も徹夜するのはかなりキツかった」と言いますが…その努力の結晶である新作EP『星屑たち』、みなさんもぜひチェックしてみてくださいね!
新曲『涙は星屑のように』の他、セルフカバー4曲も収録!泰行さんがプラネタリウムで開催しているライブでのアコースティックな編成でレコーディングされたそうです!
新作EP『星屑たち』は、Columbia Music Shopとライブ会場での数量限定発売。
オンライン上でご購入される場合は、こちらから!
 
(新作EP『星屑たち』のジャケット写真!)
 
(プラネタリウムでのライブ『LIVE in the DARK
tour w/ 堀込泰行』の様子!)
また、『堀込泰行 Billboard Live Tour 2023』も間もなく開催!
8月21日(月)はビルボードライブ東京で2回公演。
8月24日(木)はビルボードライブ大阪で2回公演。
大阪公演の2ndステージは生配信も実施!
配信チケットはこちらから。
 
 
堀込泰行さんの“これまでの人生で思い出深い場所”は、「秩父の河原」!
高校3年生の時、秩父に住んでいたお友達とキャンプをすることに。秩父の河原にテントを張り、近所のスーパーで焼きそばの麺やもやしなどの食料を買い、炭や薪は用意せず、落ちている木などを燃やして火を着けたり…と、若さゆえの勢い中心のキャンプ!
その中で、友達のお姉さんが持っていたチェッカーズのアルバムのカセットテープを友達が持ってきており、その場のノリで“2泊3日のキャンプ中はチェッカーズの『俺たちのロカビリーナイト』しか聴かないようにしよう!”という謎のルールが生まれたそう…。ご飯の前に『俺たちのロカビリーナイト』を聴き、朝一番早く起きた人が“みんな起きろ!”とばかりに『俺たちのロカビリーナイト』を流し…と、ずっとこの1曲だけを聴いているキャンプに。笑 最初は悪ふざけのつもりでしたが、次第に『俺たちのロカビリーナイト』を聞くと心が躍るようになり、この曲が大好きになってキャンプは終わったのだとか。笑
今でも『俺たちのロカビリーナイト』を聞くと、秩父の河原でキャンプした時のことを思い出すとおっしゃっていました!
 
 
泰行さんのエウレカは、「お酒の飲み過ぎはダメ。」ということ。
ライブやレコーディング期間にはお酒をやめられる泰行さんですが、それらが終わって休みができると、ついつい飲んでしまうのだとか。笑
適度に飲んで、翌日も楽しく過ごすことができればいいのですが、泰行さんの場合、翌日も丸一日潰してしまうような飲み方をしてしまうことが多く、“たくさんの時間を無駄にしてきたなぁ・・”と後悔が。今後は、程々にしていきたいとおっしゃいます。
そして最後に、今後の夢・目標を伺うと、新作EP『星屑たち』のレコーディングの熱量が残っているうちに、早く次のことに取り掛かりたいとお話しに。活動がスローペースになってしまうことが多いそうですが、制作モードが残っているうちに、早め早めで準備して、“大人のレコーディング”を実現させたいとおっしゃいます!笑
“大人のレコーディング”で、これからも素晴らしい作品を生み出し続けて欲しいですね!
 
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