EDC 営業日誌(過去のお客様)
2023年8月5日放送
本日のお客様は、ZAZY様。
1988年、大阪府泉南市出身。
NSC大阪校に33期生として入学したのち、2011年4月にデビュー。
当初は本名の「赤井俊之」名義で活動していましたが、2013年に現在の芸名へと改名。2017年から東京に拠点を移し、2021年、2022年の「R-1グランプリ」では2年連続準優勝を果たします。本日は、謎多きZAZYさんの秘密に迫るドライブに出発です!
 
 
共演の機会が多いお二人ですがプライベートでは全く交流が無く、川島さんにとっては「ZAZY、飲みに行こうか!」と、気軽に誘うような存在ではないそう。笑
ZAZYさんはテレビ朝日『アメトーーク!』の『先輩に可愛がってもらえない芸人』(2023年3月30日OA)にも出演していましたが、その中でも特に可愛がってもらえない様子が印象的だったと川島さんは話します。ZAZYさん曰く、“じゃあ一回(ご飯に)行こう!”と先輩から言われて連絡先を交換しても、その先にはなかなか進まないそう…。派手な衣装なので、“帰るまでの着替えに時間がかかるからでは?”と川島さんが言いますが、意外と着替えは早いのだとか。笑
ただ、川島さんから見たZAZYさんは、ボケをしっかりと用意してきたり、小道具を色々と持って来たりと、“頼もしく可愛らしい後輩”だそう!しかし、ZAZYさんの同期である霜降り明星や男性ブランコ、ビスケットブラザーズ、コロコロチキチキペッパーズなどの面々に話を聞くと、“同期の中で一番性格が悪いのはZAZY”と口を揃えて言うのだとか…。これに対し、「そういう時期があったんですよ、ひどい時期が。」と説明するZAZYさん。さらに詳しく伺うと、相手が言われて一番嫌なことをすぐに言ってしまうことがあるそう。一例を挙げると、男性ブランコの浦井さんが、いろんな人に一人芝居の脚本を書いてもらい、それを演じるというライブを開催した際、チケットが即完して、配信チケットも多く売れている状況を知ったZAZYさんは、楽屋で浦井さんに「おっす、おう、他力本願!」と言ってしまったそう…。ご自身でも「素直に褒めればいいのに…」と反省されていましたが、こういった言動は嫉妬や悔しさから来てしまうものだと言います。
 
 
元々、芸人を目指していた訳ではないと言うZAZYさん。お父様は塾の経営者ということもあり、20歳の頃まではとにかく勉強だけをしてきました。しかし、大学生になり、“果たして何で勉強してたんだ?”と人生を見つめ直します。それまでは勉強で良い成績を取ることが目的だったため、就職や将来の進路を考える時期に差し掛かり、疑問を感じ始めたそうです。“やっぱり好きなことを仕事にした方が良いだろう。”と考え、勉強の合間に見ていた『M-1グランプリ』やバラエティ番組が好きだったことを思い返し、NSCへの入学を決意します。この時、ご両親には「大学をちょっと休学して、人生経験のためにテレビ業界を勉強しようと思う。」と説明したのだとか。笑
(幼少期〜学生時代のZAZYさん!)
こうして、“好きなことに一回チャレンジしてみたい!”という気持ちで、NSC大阪校へ入学。NSCのネタ見せでは思いのほか反応が良く、“あれ、案外ウケるぞ…!?”と思ったそう。ZAZYさんの同期であるNSC大阪33期は総勢700~800人程いましたが、ZAZYさんの肌感覚では“確実に上位50人には入っている。上位20人くらいに残ったら何かしら食っていけるんじゃないか…?”と、希望を持っていたそうです。
こうして、2011年にピン芸人としてデビュー!コンビを組んでいたこともありましたが、なかなか固定の相方が見つからず、“次の相方を探している期間に(ネタ作りを)サボったら落ちぶれてしまう…”という思いもあり、必死にピンネタを作り続けます。この時はまだ本名の『赤井俊之』名義で活動。一人コントは恥ずかしかったそうで、フリップ芸に辿り着きました。
その後、実は、同期の霜降り明星・粗品さんとコンビを組む可能性もあったそう。粗品さん(当時はピン芸人)は同期の中ではかなり早く結果を出していましたが、ZAZYさんも比較的早い段階で劇場に所属できたため、お互いに話す機会があり、“同期でお互い絵のフリップネタをしている”という共通点もあって急速に仲良くなりました。2人とも漫才をやりたかったため、“一回やってみようか”という話になり、インディーズのライブなどでネタを披露したこともありました。ZAZYさんとしては手応えがあり、粗品さんとコンビを組みたいと思っていましたが、そんな中、粗品さんから「赤井、すまん・・。友達のめちゃくちゃおもろい“石川”ってヤツがおる。俺、石川とやるかもしれん。(コンビを組むかは)石川の返事をちょっと待ってくれ。」と打ち明けられます。その“石川”こそ、のちに粗品さんの相方となるせいやさん!こうして粗品さんとのコンビは実現しませんでしたが、今では3人とも活躍する人気芸人となりました。
 
 
当時から今のような一風変わったネタを披露していましたが、本名の『赤井俊之』という名前に加え、黒髪・短髪・リクルートスーツという真面目な出立ちだったため、“面白いより、逆に怖いのでは・・?”と自分で感じるようになり、ネタに合わせた芸名や衣装に変えることを決意します。
こうして生まれたのが現在の『ZAZY』という芸名。この名前は“ずっと、あなたと、ずっと、吉本。”の略だとテレビなどで度々発言していますが、川島さんが「これ、マジなん?」と追及すると、「ホンマは違いますよ。」という返答が!笑
本当は、同期と朝まで飲んでいた際に、芸名に関するこうした悩みを相談していると、朝5時過ぎに改名大喜利が始まり、その最初の答えで出てきたのが『ZAZY』だったそう!笑 川島さんも「何でなん?」と困惑していましたが、突然出た意味不明な回答がその場では大ウケ。後でその答えを出した同期芸人に聞いたところ、何となくのニュアンスで出てきたフレーズだったそうです。ただ、“これだけウケたらこれでいくしかない!”と、その日に事務所へ行き、『赤井俊之』から『ZAZY』に改名しました。
(まだ『赤井俊之』の雰囲気が漂うZAZYさん!)
この改名を機に、ビジュアルも『ZAZY』という名前にしっくりくる形へと変貌。
最初はファイナルファンタジーに出てくるセフィロスのような堕天使をイメージしていたそうですが、ある時、アヴリル・ラヴィーンのミュージックビデオを見て、そのポップさに衝撃を受けます。“人を笑顔にするには、やっぱりこれくらいポップじゃないとダメなんだ…”と感じ、ZAZYさんの“ZAZY像”はポップな路線に進みます。こうして、今のピンクの衣装に金髪、ホットパンツ、厚底ブーツ、さらには羽根…という姿に!ご自身でも、“『ZAZY』という概念をひたすら具現化している”という感覚だそうです。
(ついには羽根まで付いたZAZYさん!“ZAZY”のイメージを具現化されています!)
 
 
その後、2017年には東京進出を果たします。きっかけは、『おもしろ荘』や『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の『山-1グランプリ』といった、若手芸人の登竜門のような企画に出演して手応えがあったことと、さらにもう一つ、松任谷由実さんの存在!
ある時、松任谷由実さんのラジオ番組のスタッフから「ユーミンがあなたにハマってます。」という連絡が!さらに、「番組の周年企画のサプライズで、ユーミンさんの前でネタを披露してほしい!」と依頼されます。こうして本人の目の前でフリップネタを披露したところ、ユーミンさんは大喜び!その後、知名度が上がり、全国区のお笑い芸人へと駆け上がっていくことになるのです。
 
 
順風満帆と思われたZAZYさんですが、予期せぬ悲劇が…。
それは、川島さんも審査員を務めていた、2021年の『R-1グランプリ』決勝でのこと。この時、ZAZYさんは優勝候補の本命と言われていました。前評判通り、ファーストステージを首位で通過!ご自身でも“9割、優勝いったな”という手応えがあったと言います。しかし、続くファイナルステージで悲劇は起こりました。ネタの終盤、高速で4面のフリップをめくっていたところ、フリップがバラバラにならないよう挟んでいたクリップが一部付けたままの状態に!そのため、フリップを上手くめくれず…ZAZYさんの焦りは一瞬にして観客に伝わり、会場は“あぁ…かわいそう…”という雰囲気に包まれます。川島さんも審査員席から見ていて、クリップが挟まっていることには最初から気づいていたそうですが、“ZAZYのことだから、これもネタなんじゃないか…?”と思いながら見ていたのだとか。しかしこれは本当のアクシデントで、一気に流れが止まってしまい、ZAZYさんはこの大会で優勝を逃してしまいます。
川島さんは「(アクシデントが無ければ)優勝してたもんなあ…」と言いますが、ZAZYさんからは「今となっては、クリップあって良かったなと思いますけどね。」という話が。次の年も決勝でお見送り芸人しんいちさんに敗れ、再び優勝を逃してしまいますが、その後、しんいちさんとのいざこざが起こり、それをエンタメに昇華できたことで、バラエティ番組で自身のキャラクターを出し易くなったと言います。ピン芸人はネタが評価されても、バラエティで自身のキャラクターを出すのがなかなか難しいそうで、ZAZYさんは「もしR-1で優勝していたら、テレビに全然出ていないネタ職人になっていた可能性もある」とお話しされていました。
ここで話題は、ZAZYさんがテレビでネタを披露する際に紙芝居形式ではなく、モニターに表示する方式にシフトした点について。川島さんはR-1でのアクシデントがあったためにモニターに切り替えたと思っていましたが、実際はそうではなく、モニターに映し出す方がリモコンのボタン一つで次に行くことができ、ネタに応じて、テンポ重視の時はモニターを使い、ゆっくりめくった方が面白いネタは、今でも紙芝居形式でやっているそうです。
また、川島さんは“ZAZYさんが自信の無い時ほど、派手な衣装にしている”という噂を耳にしたことがあるそう。これについては「事実です。」と認めるZAZYさん。ただ、これをあまり色んなところで話してしまうと、衣装が派手な時ほど“ZAZY、自信ないんだな…”と思われてしまうのではと危惧していました。笑
 
 
先程の松任谷由実さんだけでなく、aikoさんもZAZYさんのファンを公言しています。aikoさんにはライブに招待してもらったこともあるそうですが、そのライブで忘れられない出来事が起こったそう…。
関係者席は通常だと会場の後方に用意されることが多いですが、“ライブを楽しんでほしい!”というaikoさんのご厚意で前方の席を用意してもらったZAZYさん。aikoさんの大ファンである先輩芸人のバイク川崎バイクさんと一緒に、4万人が集まるさいたまスーパーアリーナでのライブを観ていたところ、ZAZYさんの金髪が目立ち、それに気づいたaikoさんがステージ上から手を振ってくれたり、口パクで「ZAZY」と言ってくれました。ZAZYさんは嬉しさでいっぱいになりながらライブを楽しみます。しかしMC中、ZAZYさんとは反対側の前方がザワザワとした雰囲気に。そこにはaikoさんと親交の深い南海キャンディーズの山里さんが観に来ており、会場のザワつきを受けて急遽aikoさんと山里さんが軽くトークするという展開になりました。その後、曲に戻る前のコール&レスポンスで、通常ならば「男子!」「Yeah!」「女子!」「Yeah!」「メガネ!」「Yeah!」と言うところで、aikoさんが「赤メガネ!」とアドリブで呼びかけたところ、客席の山里さんが「おはようございま~す!」とお馴染みのフレーズを披露!スポットライトが山里さんに当たり、4万人の観客が大いに盛り上がったところで、aikoさんが優しさで「待って、私のスポットライトやん!それで言ったら、こっちにZAZY来てんねんで!」とZAZYさんに話を振ってくれたのだとか!
しかし、当時は今ほど知名度が無かったZAZYさん。「なんそれ!」と言っても知らない人が多いんじゃないかと焦り、絞り出したのが「どうも~…」という一言。笑
直前まで沸き立っていた4万人の観客が「え?」と、急にしらけてしまったのだそう…。続けて、隣にいたバイク川崎バイクさんが果敢に「ヒィア!!」と叫びましたが、これまたスベってしまったそうです…。
 
 
今回、ZAZYさんから川島さんに質問があるそう。それは、「『ラヴィット!』の作家になるには誰にどういうアピールをすればなれますか?」という思いもよらぬ質問。笑
川島さんがMCを務めるTBS『ラヴィット!』には、ZAZYさんもロケやスタジオなどで度々出演。ただ、『ラヴィット!』でのZAZYさんはツッコミに徹することが多く、“『ラヴィット!』で一番ボケているのはスタッフだな”ということに気づいたそう。これまで奇抜なボケを売りにしてきたZAZYさんとしては、ボケの方も考えたいのだと言います。
これを受けて、川島さんから“ZAZYがプロデュースするオープニングやロケVTRをやってみないか?”という提案が!ZAZYさんが何かの大会で優勝した際に、その特典として実現させたいと話していました。8月23日(水)には『ラヴィット!』発の賞レース『耳心地いい-1グランプリ』の開催が予定されていますが…ひょっとするとそこで優勝して、ZAZYさんがプロデュースする回が実現するかも!?
 
 
ZAZYさんのエウレカは「ニュアンスも継続すれば具現化する」ということ。ひょんなことから生まれた“ZAZY”という概念が、続けているうちに形になり、現在のキャラクターに辿り着いたZAZYさんだからこその気付きです。
川島さんからは「“ZAZYに何して欲しいだろう?”と考えることが一番の努力の方向じゃないですか?」という話も。ここから“結婚はして欲しくない”“最後はやっぱり孤独で終わって欲しい”“あまりお金は持たないで欲しい”“領収書を貰うZAZYは見たくない”などなど、川島さんが勝手に抱く“理想のZAZY”のイメージが次々と飛び出します。笑
これに対して、「領収書貰う時には、“Z・A・Z・Yで”って言ってますよ!」とツッコんでいましたが…これからもみんなの期待する“ZAZY”で居続けてください!
 
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