PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2023年5月20日放送

Passenger

村田秀亮

本日のお客様は、村田秀亮様。
1979年、宮崎県出身。
2002年、高校の同級生だった久保田かずのぶさんとお笑いコンビ『とろサーモン』を結成。M-1グランプリでは9度の準決勝敗退を経て、2017年、ついに決勝へ進出。ラストイヤーにして悲願の優勝を果たします!村田さん個人では、Netflixオリジナルドラマ『火花』などで俳優としてもご活躍。さらに、今年4月には趣味のキャンプにまつわる書籍『とろサーモン 村田秀亮の 中華鍋ひとつで山中華 焚き火に映える「ガチ」の50品!』を出版されました。本日は、20年以上の付き合いだという川島さんと村田さんが、じっくり語り合うドライブです!

 

 

〜川島さんとの関係性〜

村田さんと川島さんは、20年以上の付き合い。川島さんの方が半年先輩で、大阪のbaseよしもとに一緒に出ていた頃からの仲。ただ、2人だけでじっくり話したり、飲みに行ったことはあまりなく、どちらかと言うと麒麟では田村さんの方が村田さんを可愛がっていて、川島さんは村田さんの相方・久保田さんとよく飲みに行ったり、時には神社・お寺巡りをしているそう。
川島さんは、村田さんとの初対面の時のことを鮮明に覚えていました。それはまだ麒麟がオーディションに一度も受かっていなかった最初の頃、村田さん率いる4人組のイケメン集団『カプセルマガジン生き残り隊』が彗星のごとくオーディションに現れました!お笑い芸人とは思えない華やかな4人組のど真ん中で、村田さんはキラキラしたネタを披露しており、それを見た当時の川島さんは“こういう人が売れるんだろうな。”と思ったのだとか。しかし、急に音沙汰が無くなった『カプセルマガジン生き残り隊』…。その約1年後、村田さんは、(川島さん曰く)“泥だんごのようなヤツ”を連れてきて『とろサーモン』と名乗り始めました!『カプセルマガジン生き残り隊』は人気があったものの、4人組のネタ作りに行き詰まり、すぐに解散してしまったそうです。

 

 

~大阪時代~

もともと、村田さんと久保田さんは同じタイミングでよしもとの養成所・大阪NSCを受けていました。宮崎県の同じ高校出身ということもあり、“2人でNSC受けよう”となったものの…久保田さんだけまさかの不合格。久保田さんとコンビを組むつもりだった村田さんですが、自分だけ入ったNSCでは他の人と組まなければならず、そこから生まれたのが『カプセルマガジン生き残り隊』。その解散のタイミングで、遅れてNSCに入った久保田さんがNSCを卒業し、2002年に『とろサーモン』が結成されます。
ただ、当初は“もうお互い何もないし、記念にオーディションをちょっと受けて宮崎に帰ろうかな。”というつもりでコンビを組んだのだとか。そしてネタを作って2人でオーディションに出たところ、なんと12秒で不合格の音が鳴ってしまったそうです…!川島さんも「いや、それはもう、下を履いてないとかじゃないと成立しないよ!」と驚いており、村田さんも「あれは早かった。」と振り返っていました。笑 しかし、その12秒が“めちゃくちゃ楽しかった!”と感じたそうで、“また来月も受けてみよう。”とお互いに思ったことからコンビ活動を継続することに。とろサーモンにとって、“人生を変えた12秒”だったのです!
また、川島さんからすると、とろサーモンは“トラブルメーカー”のイメージもあるそう…。当時、大阪のお笑い界では、“吉本VS松竹”の構図がありました。2002年のM-1グランプリでますだおかださんが優勝したことをきっかけに、松竹芸能に所属するお笑い芸人さんが勢い付いており、“大会出場者の8割が吉本所属なのに、残りのおよそ2割の松竹所属の芸人が優勝を持って行く”という時期があったのだそう。これはもちろんお互い芸で戦い合う、良いライバル関係でしたが、そんな中、とろサーモンはあることをやらかしてしまったそうです。
とろサーモンが生み出した“ツッコまない漫才”。これは、久保田さんが“しょうもないボケ”を連発し、それに対して村田さんが「面白くないねん!」「家帰れ!」「はい、スベったー。」「芸人辞めろ!」など“スカしたツッコミ”をするというものでした。その一連のツッコミの中に「松竹行け!」というものがあり、それを松竹の人も見ている生放送の賞レースで言ってしまったのだそう。「芸人辞めろ!」と同じ意味で「松竹行け!」と言ってしまったことで、吉本と松竹の溝が深まってしまいます・・・!村田さんによると、出番前のネタ合わせで「これは言ったらマズイから止めておこう。」と久保田さんを説得していたそうですが、久保田さんから「いいやんけ。お前はホンマに度胸ないな。」と返され、そのまま生放送で言ってしまったのだとか。若さゆえの出来事ですが…このことをきっかけに川島さんは、とろサーモンのお2人に“トラブルメーカー”のイメージを持つようになったのだとか…。


(結成してすぐ、2003年のとろサーモンさん!)

 

 

~上京、そして暗黒期~

2010年、とろサーモンは上京。しかし、村田さんはここからが暗黒期だったと言います。
月に2~3回しか仕事が無い中で、村田さんが毎日一緒にいたのが、川島さんと同期の芸人・ソラシド本坊さん。村田さん曰く、同じ暗黒期を過ごしていた本坊さんはいつも暗いことばかり言っていたそう。川島さんも本坊さんとの当時のエピソードを話します。あるとき、本坊さんを自宅に招いたところ、建設関係のアルバイトをしていた本坊さんがヘルメットとマスクをしたまま、つなぎを着てやって来たそう。川島さんはボケだと思って「いや、そんな格好で来るなよー。解体業者かと思ったやん!」とツッコんだところ、怖い目で「何が面白いねん!」「着替えるの面倒くさいねん!」と怒られたのだとか・・。
村田さんと本坊さんは、お互いに“コイツよりマシ”と思っている関係。売れていない芸人同士で集まっていたと言います。本坊さんは毎日、「俺、生きてる意味あるんか…」とこぼし、かなり追い詰められていたそうですが、そんな中で“何か形に残さなあかん!”と思った村田さんはスマートフォンで本坊さんの様子を撮影し始めます。そして、本坊さんのライブで、撮影した映像を5分ほどに編集したVTRを上映。その内容は『ザ・ノンフィクション』のような本坊さんの辛い日常を写したドキュメンタリー。ボケではなく本音を語っている内容だったこともあり、本坊さんは「嫌や、恥ずかしい。」とその上映に前向きではなかったのですが、いざ流してみるとそのVTRがお客さんに大ウケ。本坊さんも「なんでこんなに笑うん?」と戸惑いつつ、それをTwitterにも載せたところ、川島さんの目にも触れることに。このVTRに川島さんも衝撃を受け、「初めて見た時に、これやと思った。」「本坊のことを知らん人からしても、ノンフィクションの面白さもあるし、こんな芸人いるんだ…っていうビックリもあるし。」と話していました。村田さんからすると、“遊びで作った映像”だったと言いますが、川島さんは「これもっと撮った方がいいよ。」とアドバイス。もちろん本坊さんもすごいけれど、編集した村田さんの技術にも関心したのだとか。その後も村田さんは本坊さんを撮影します。バイト先の建設現場まで付いて行ったり、本坊さんが片想いしている人にまで密着したのだとか…!当時の村田さんにとっては“背水の陣”。とにかく何かしなければいけないという焦りがあったそうです。
「引退を考えたことは無かったの?」という川島さんの質問にも「めちゃくちゃありましたよ。」と答える村田さん。そんな中で、村田さんにも心の支えとなるものがありました。それは、2016年に配信された、ピース又吉さん原作のNetflixオリジナルドラマ『火花』。Netflix初の邦画ドラマとして制作されたこの作品に村田さんは出演し、「首の皮一枚繋がった…」と感じたそう。ドラマの中で波岡一喜さんが演じた村田さんの相方は、破天荒でめちゃくちゃなことをする、まさに久保田さんのようなキャラクター。後輩芸人に抜かされていく中で、“だけど、あいつ(相方)がやりたいことだから…”というスタンスを貫く役どころは、まさに村田さん自身と重なったのです。
そして、このドラマをきっかけに、俳優というフィールドでも活躍されるようになりました。


(Netflixオリジナルドラマ『火花』に出演された村田さん!)

 

 

~M-1グランプリ~

2017年、とろサーモンはラストイヤーとなるM-1グランプリにエントリー。M-1グランプリには2003年から2016年までほとんどの年で準決勝までは進んでいました。敗者復活戦でも毎年大ウケしていましたが、なかなか決勝には届かず。そんな中で2017年に初めて決勝進出!このときの心境について、村田さんは“まだ行けることあるんや…”と驚いたと言います。決勝進出を決めたネタは、2015年にも披露し落選している『石焼き芋』というネタ。2年間でブラッシュアップして、自分たちのベストを出すべくもう一度披露したところ、見事決勝に駒を進めることに!そして、決勝では、優勝候補の筆頭だった和牛を抑えてとろサーモンが見事優勝!優勝の瞬間について村田さんは「マジで本当に音が何も聞こえなくなった…。」と話していました。


(2017年の『M-1グランプリ』で見事優勝を果たしたとろサーモンさん!)

 

 

~キャンプ~

芸人、俳優としても活躍する村田さんが持つもう一つの顔は“キャンプ好き”。7年ほど前からキャンプをしているそうで、川島さんも「いち早くキャンプに魅了された芸人」と言います。キャンプにハマったきっかけは、ズバリ“ストレス解消”。“本当に誰とも話したくない…”と言うほど疲れていた暗黒時代に、一人でキャンプに行き、“無になれる時間”を過ごしていたとか。久保田さんが、とある出来事で炎上してしまった際も、村田さんはキャンプ場で焚き火をして“炎上”していたのだとか。笑
ちなみに…数多くのキャンプ場がある中でも、富士山近くの『ふもとっぱら』というキャンプ場がお気に入り。ここは村田さんが好きな長渕剛さんが野外オールナイトライブを行った場所でもあり、聖地巡礼も兼ねられるのだとか。


(自然に囲まれた中で、キャンプを満喫される村田さん!)

 

そんな村田さん、この度キャンプにまつわる書籍を出版!
『とろサーモン 村田秀亮の 中華鍋ひとつで山中華 焚き火に映える「ガチ」の50品!』
村田さんのお父様は日本に中華料理を伝えた偉人の一人・陳建民さんの五番弟子。
幼い頃から中華料理に慣れ親しんできた村田さんが、キャンプ場で作れる中華料理を紹介する一冊です。村田さんが考えたレシピの他に、お父様直伝のレシピもあるとか!
ぜひ、チェックしてみてください◎

そして!エウレカ・ドライブ・コーポレーションでは、
村田さんプロデュースのもと、川島さんがキャンプに初挑戦した動画を制作!
名づけて…「キャンプ場のエウレカ」!初心者の方にもオススメの、キャンプをイチから学べる動画です!
川島さん、村田さんの他に、後輩芸人でキャンプインストラクターの免許も持っている江凸崎馬門さんも出演されています。

現在、TOKYO FMの公式YouTubeチャンネルで公開中!
ぜひぜひ、ご覧になってみてください◎

動画はこちらから:https://youtu.be/pjruJKnAM3A

 

 

~村田さんのエウレカ!(発見・気付き)~

村田さんの人生におけるエウレカは、お笑い以外に、俳優やナレーションなど様々なお仕事をする中で気づいたこと。
以前は“苦しいことでも全てやらないといけない!”という気持ちがあったと言う村田さん。しかし最近は“自分には出来ない仕事、対応できない仕事もある。”ということを認識したそうで、無理やり引き受けて上手くいかないよりは、できないことは断り、“自分のできることを、質を上げてやっていこう!”と思うようになったとか。
最後に今後の目標を伺うと、“漫才もやりながら、自分の好きなお仕事をしたい。”というお話が。日本全国で漫才をして回り、時には俳優として、そして、キャンプ場では焚き火をして…のんびりと村田さんのペースで人生を謳歌してほしいですね!

 

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PLAYLIST
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