PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2022年2月19日放送

Passenger

なかやまきんに君

本日のお客様は、なかやまきんに君様。
1978年、福岡県出身。NSC大阪22期を卒業し、2000年にピン芸人としてデビュー。その唯一無二のキャラを生かし多数のテレビ番組に出演。2003年には『第24回ABCお笑い新人グランプリ』で審査員特別賞、また、『R-1ぐらんぷり2006』でも決勝進出するなど、筋肉芸人として大活躍。
2006年に突如、“筋肉留学”のためアメリカ・ロサンゼルスへ。一度帰国されますが、2008年に再び渡米。2011年にサンタモニカカレッジ運動生理学部を卒業。
近年では 『第29回東京ノービスボディビル選手権大会ミスター75kg超級』で優勝を果たすなど、ボディビルダーとしても結果を残しています。
先日、ご自身の夢である海外進出、フィットネス関連の仕事に重きを置くことを理由に、2021年をもって吉本興業を円満退社したことを報告されました。
今日は、きんに君と旧知の仲である川島さんがドライブに出掛けました!

 

 

〜吉本興業を退社〜

先日、きんに君は、昨年12月31日をもって吉本興業とのマネジメント契約を終了したことを発表されました。多くの反響があり、それから大手企業からイメージキャラクターやCMの依頼が殺到!電話やメール対応に追われているそうです。
退所の理由を改めて伺うと、きんに君は“お笑いが得意ですが、笑いなしでちゃんと説明します!”と宣言!「あっ、いつも通りですね。」とサラッと川島さんにツッコまれましたが・・・、きんに君は「より面白くなるために、裸一貫で退所いたしました。まさに裸の退所〜(裸の大将〜)。パワーーー!!」と、理由を明かしてくれました。笑 先行きが不安になった川島さんは「もう、1パターン録っときます?もしかしたらこれでエンディングになるかもしれませんが・・・」と危惧しましたが、全てはきにん君の計算通り!“笑いがないという笑い”のパターンを披露されたそうです。笑 「これが、吉本で培った笑いの集大成なら、未来は暗いなという印象がありますが・・・」と、さらに川島さんを不安にさせていました。今後も、芸人を続けながら、海外進出・フィットネス関連の仕事に重きを置き、ご自身の得意分野を極めていく決断をされたきんに君。さらなる活躍に期待ですね!

 

 


(幼少期のきんに君)

〜川島さんとの関係〜

きんに君と川島さんの付き合いは長いそうです。麒麟が2回目のM-1を迎える2002年頃、デビューしてまもないきんに君は、大阪でいきなりブレイク。「グアムで隠れんぼをしているなかやまきんに君を探せ!」という企画の特番があり、きんに君、小籔さん、麒麟の4人でロケを行ったそうです!現地では別行動だったそうですが、突如お笑い界に現れたスターの活躍ぶりに、川島さんは驚いたのだとか。また、ダウンタウン・松本さんと今田さんが司会の『わらいのじかん』では、当時、ものすごく尖っていた松本さんに若手芸人は戦々恐々とする中、きんに君は爆笑を取りました。その影響は大きく、その後、『めちゃ²イケてるッ!』など人気番組の出演が続きました。もの凄いスピードで全国区にまでのし上がったきんに君の姿に、大阪の若手芸人は驚愕したそうです。

 

 


(学生時代はバスケットボール部!)

〜お笑いの世界へ〜

きんに君がお笑い芸人を目指した理由は、華やかなテレビの世界に憧れていたから。学生時代は、先生のモノマネをしたり、友達とコントをするなど明るい生徒で、運動神経も良く、周りには自然と人が集まってきたそうです。
筋トレを始めたのは、高3年の夏。バスケットボール部を引退した後、体が鈍らないように通い始めたジムが、ボディービルに特化したマニアックなジムだったそうです。ですが、筋トレは趣味の範囲内。お笑いの世界に進む意思は、揺るぎないものでした。
福岡県出身のきんに君。当時、福岡には吉本の養成所がなく、1人でやっていく自信が無かったこともあり、相方を探すためにNSC大阪校へ。同期には、キングコング・NON STYLE・南海キャンディーズ・ダイアンなど、のちに活躍する芸人が多くいました。生徒数も、前年度の倍の募集をかけていて、600人ほどいる状態。そんな状況だったため、ネタを披露する機会はあまりなく、顔だけでも覚えてもらおうと考えたきんに君は、“いつも同じ服装なら覚えてもらえる”と思い、タンクトップを着続けたそうです。既に筋肉もついており、見た目のインパクトは充分。その噂は先輩にも拡がり、FUJIWARAのお二人のイベントなどに呼んでもらえるようになります。このイベントのなかで、“若手芸人に変な名前を付けて大喜利をする”という企画があり、当時、本名の“中山翔二”で活動をしていたきんに君に対し、FUJIWARAの原西さんが出した答えが『きんに君』。この回答に会場は大爆笑!これをきっかけに、“中山翔二”から『なかやまきんに君』に改名されました。なんと、きんに君の名付け親は、原西さんだったのです!この事実を知らなかった川島さんはとても驚いていました。


(NSC時代のきんに君。ダブルバイセップスのポージング!)

歴代のNSCの中でもきんに君のいた世代は、“華の22期”と呼ばれるほど才能が集まった世代。なかでも群を抜いていたのは、NSC時代から大活躍を見せていたキングコングでした。当時のNSCには、半年間の成果を見せる中間発表会があり、既にネタが完成されていたキングコングはそこで大爆笑を取り、劇場の支配人が全体の感想を述べる場で、キングコングは飛び級で先輩方が主戦場としている「baseよしもと」への出場権をかけた「ガブンチョライブ」(入れ替え戦)への参加資格を言い渡されます。そこで、支配人は最後に一言、「あと、中山翔二っていたね?あ、君はスタッフが一番笑っていました。」と言って去っていきました。全体の前で、キングコングと自分だけが褒められたことを、きんに君は今でも鮮明に覚えているそうです!
その中間発表会で、きんに君がどんなネタをしていたか伺うと・・・ボディービルのダブルバイセップスというポージング(上の写真)をしながら、自分の筋肉に、「さぁ、来い!さぁ、来い!見せるのか?」と問いかけ、気合を入れる芸をしていたそうです。笑 NSC時代と、現在のネタがほとんど変わっていない事を知った川島さんは、驚きのあまり言葉を失いました。笑 
そして、きんに君といえば、「パワーーー!!」と叫ぶギャグが有名です!
このギャグは、FUJIWARAと2丁拳銃の2組がレギュラーを務めていた関西の大人気番組『吉本超合金』で生まれました。当時、芸歴1年目のきんに君はゲストとして呼ばれますが、オープニングから爆笑を取る先輩2組のレベルの高さに驚愕。きんに君は、話を振られても上手く答えることが出来ず・・・最後に苦し紛れに叫んだ言葉が「パワーーー!!」だったそうです!笑 先輩から「なんやそれー!」とツッコまれ、その場は大ウケ!起死回生のひと言になりました。それ以来、この「パワーーー!!」を使い続けています。
芸歴1年目から20年以上、同じギャグやネタをやり続けているきんに君。「20年以上前から“なかやまきんに君”は既に完成されていたのですね。」と川島さんも感心していました。

吉本新喜劇にも入団していたきんに君。入団時には既に、『めちゃ²イケてるッ!』など、ゴールデンタイムの人気番組に多数出演していました。
多忙の中、新喜劇に入団した背景には、きんに君なりのお笑い論がありました。「舞台に立たないとお笑いのことは学べないと考えていた。全国ネットの番組には出演していたが、“筋肉芸”というのは自分でもイマイチよく分からない・・・。だからこそ、お笑いをもっと学ばないといけないと感じていた。」とお答えに。いきなりスターになり基礎をあまり学べていなかったことを自覚し、伝統ある吉本新喜劇で学び直す姿勢は、お笑いへの愛と情熱を感じますね!そして、新喜劇では小籔千豊さん、関西のテレビ番組では陣内智則さんや、FUJIWARAさんなどの先輩芸人とご一緒することで、多くの事を学んだそうです。
その頃、楽屋ノリで出来たネタが、「筋肉ルーレット」。筋肉に“どっちなんだい?”と選択を迫るこのネタは、最近、とあることで、ネットで話題になりました。
昨年12月、福岡市東警察署で1日署長を務めたきんに君。署長として1日を終えた後、取材を受ける様子が、NHKの夕方のニュースで報道されました。1日警察署長という真面目なお仕事のため、最初は真面目な質問を受けていました。また、きんに君の母校で取材が行われていたこともあり、母校への想いを語りつつ感想を述べていたそうです。そして最後に記者の方から「福岡市民の安全を守りますか?守らないですか?」と、筋肉ルーレットのフリが・・・。そこできんに君は、「さぁ、聞かれてるぞ、守るのか?守らないのか?どっちなんだい!・・・・・・・・・ま〜〜も〜〜る!パワーーー!!ハッ(笑顔)」と、芸歴1年目から磨き上げてきたネタを披露!現場はシーンとしていたそうですが・・・、この映像を見た後に次のニュース原稿を読むはずだったNHKのアナウンサーが思わず笑ってしまい、次のニュースを読めなくなるというハプニングが起こりました。笑 この一連の映像はネットで拡散され、「これは仕方ない。笑」とアナウンサーを擁護する声が相次ぐ事態に。きんに君は生放送では無かった為、ハプニングがあったことを、あとで知ることになるのですが、Twitterでこのアナウンサーへ感謝を綴っていました!

 

 

〜筋肉留学〜

2006年(〜2007年)、2008年(〜20011年)と2度に渡り、アメリカへ筋肉留学に行ったきんに君。2006年には、筋肉芸人として多くの仕事を頂いていましたが、3〜5年後の自分の立ち位置を想像した時、“何か新しいことを始めないと厳しいかな”と感じていたそうです。そんなタイミングで、レイザーラモンHGさんが大ブレイク!すると、今まで頂いていた運動・筋肉系の仕事がHGさんの方に流れていきました。そこで、新しいことを始める良い機会だということで、昔からの夢でもあった“筋肉留学”を決意。出演していたレギュラー番組を全て降板し、アメリカ・ロサンゼルスへ旅立ちました。
アメリカを選んだ理由は2つ。1つ目は、「ロサンゼルス・ベニスビーチで生活がしたかったから」。ゴールドジムの第1号店があり、最新の筋トレ器具やサプリメントの情報を発信するベニスビーチは、世界中のマッチョが集まる“筋肉の聖地”。筋トレを始めた17歳の頃に読んでいた雑誌「月刊ボディビルディング」や「IRONMAN」では、時折ベニスビーチの特集が組まれており、ビーチ沿いのジムでみんなが楽しそうに筋トレをする写真を観て、きんに君は一度ここで生活をしてみたいと思っていたそうです。
2つ目の理由は、「ハリウッドで、アメリカのテレビや映画のオーディションに挑戦したかったから」。自分の可能性を広げる為、夢に向かって突き進みました。

しかし、2回目の筋肉留学から帰国した時、きんに君にある異変が・・・。それは、筋肉留学に行ったはずなのに、激痩せしていたのです!川島さんも、“あれ、ちっちゃ!”と感じるほど、痩せてしまったきんに君。当時、テレビでは「4年半アメリカで生活してたんですけど、3年目の後半でアメリカが合わないと気付きました!」と笑い話で誤魔化していましたが、本当の理由は違ったそうです。
現地では、オーディションを受けたり、英語でイベントを開いたり、映画を制作して上映するなど活発に行動して、オーディションには合格することもあったと言います。しかし、学生ビザだったため仕事が何件も流れてしまうことがあり、一旦将来のことを考えて、勉学に集中することにしました。そして、サンタモニカ大学市立短期大学運動生理学部に入学され、無事に卒業。そこでの勉強が大変だったそうで、痩せてしまったそうです。笑 しかし、この時学んだ筋肉の知識は、現在、きんに君のYouTubeチャンネル『ザ・きんにくTV』に存分に生かされています!

 

 

〜おすすめのトレーニング〜

今後は、筋肉の知識を生かしたトレーナー業も目指しているきんに君に、簡単に出来るおすすめのトレーニングを伺いました。

1.両腕を拡げ、握り拳を作ります。

2.拳の向きは、小指が上、親指が下。

3.そして、肩甲骨を支点に、後ろ回しで、出来るだけ大きく回す。

これだけで、肩や首周りの血液が循環し、脳の働きが良くなるそうです。有益なトレーニング情報に川島さんも「ドライブの休憩中にはピッタリですね!」と言いつつも、「ただ、これ・・・・・前に出演していたワイドナショーでも同じの観たんですけど・・・」とツッコみます!先日テレビで紹介したトレーニング法を流用したのがバレしまい、「へっへへ・・・・よく、観られてますね。(苦笑)」と、焦るきんに君・・・。さらに、「これしか知らんのかな?と思われますよ。僕に合ったトレーニングは他にないですか?」と川島さんに詰められたため、もう1つ紹介することに!笑
それは、世界で一番楽なスクワット。
立った状態で、足を肩幅ほど広げ、わずか10cmほど膝を曲げるだけの運動!通常のスクワットのように、腰を膝のあたりまで下ろす必要はないそうです。「太ももは筋肉量が多い為、この運動をちょっとした合間で、20回ほど行うだけで、血液の流れが全身を駆け巡るようになります。」と説明していただきました。このトレーニングなら、MC業で立ち仕事の多い川島さんも、すぐに実践出来ますね!

 

 

〜日常生活のこだわり〜

食事は、年間を通じて7割は毎日同じモノを食べているきんに君。朝食は、茹でた“鳥の胸肉、オクラ、ゴーヤ、アスパラ、ニンジン、ブロッコリー、トマト”。また、卵は、1日に3〜5個食べるそうです!川島さんは以前、劇場の楽屋できんに君の昼食風景を目撃したことがあるそうで、他の芸人が出前をとるなか、アルミホイルに入れたゆで卵を5〜6個食べている姿を見て、鳥の巣を持って来たかと思ったそうです。笑 1日の食事の70%は毎日同じメニューで、タンパク質、ミネラル、ビタミンが豊富なものを摂取されますが、残りの30%は自由に食べたいものを食べているそうです。日によっては、お寿司や唐揚げなど脂肪が付き易いモノも食べられることも!筋肉の知識があるきんに君だからこそ、計算しながら無理なく体を鍛えられるのですね。

 

 

〜今後の目標〜

昨年、東京ノービスボディビル大会 ミスター75キロ超級で悲願の優勝を果たしたきんに君。今年は、アメリカのベニスビーチのボディービル大会『マッスルビーチ・チャンピオンシップ』に出場予定だそうです!2007年の筋肉留学時代に1度出場したことがあるそうですが、その時は予選落ち。15年ぶりの出場に闘志を燃やしております。
是非、素晴らしい笑顔で締めくくって欲しいですね!

また、今後も芸人を続けられるきんに君には、“筋肉芸の最後の夢”があり、饒舌に語ってくださいました。
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きんに君 「イベントの生バンドとしてBon Joviさんに“It's My Life”を演奏して貰っている中で登場するんですよ。そこで“ヤッーー!”とか言って、お客さんに“今日はBon Joviさんが来てくれました〜”と、Bon Joviを紹介するんですよ。」

川島 「きんに君がメイン?いや、お客さん誰も見てないでしょ!Bon Joviしか見てないですよ。」

きんに君 「そこで、“じゃあ、今日もスパゲッティにチーズかけましょうか!一緒にやりたい人〜?”と問いかけて、手を挙げた人をステージに上げると、アーノルド・シュワルツェネッガーさんが来てるんですよ!」

川島「サプライズ!」

きんに君「え〜!どうやって来たんですか?」

シュワちゃん「東京駅から電車で来ました。」

きんに君「いや、本当にどうやって来たかじゃないんですよ〜」

Bon Jovi「チャ〜ン、チャン。(楽器で)」

きんに君「いやBon Joviさん!コミカルバンドみたいにしなくて良いんですよ!そんなことより、僕、アーノルド・シュワルツェネッガーの正しい発音出来るんです!」

きんに君「アーノルド・シュワル・・・・」

シュワちゃん「ツェネッガー」

きんに君「いや、僕より先に言うな!僕より先に言うな!パワーーー!!とか言って・・・笑」
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ちなみに会場は、キャパ数200名ほどの渋谷にある「ヨシモト∞ホール」を予定中?笑
どこでやるかはさておいて、筋肉芸のファイナルライブとして夢見るこの演出を、是非、実現させて欲しいですね!!

 

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PLAYLIST
  • 「It's My Life」
    Bon Jovi
  • 「BEAT EMOTION」
    布袋寅泰
  • 「It's My Life(LIVE)」
    Bon Jovi
  • 「君という名の翼」
    コブクロ