PASSENGER DIARIES

EDC 営業日誌(過去のお客様)

2022年2月12日放送

Passenger

マハラージャン

本日のお客様は、マハラージャン様。
東京都出身。大学院卒業後、CM制作会社へ就職。2018年、WEB広告代理店に転職され、会社員として勤務しながら、音楽活動に取り組みます。
社会人になってから感じた強烈な劣等感や、耐え難い苦悩、屈辱に苦しんだ結果、「スパイス×ダンスミュージック」という現在のスタイルにたどり着き、2019年11月にデジタルEP『いいことがしたい』でインディーズデビュー。
その後、2021年3月、「セーラ☆ムン太郎」でメジャーデビューを果たしました。ターバンにスーツ姿というインパクトのある外見など、謎多きシンガーソングライター、マハラージャンさん。そのルーツを巡るドライブに出掛けました!

 

 

〜川島さんとの関係〜

昨年5月、川島さんがMCを務めるNHKの音楽番組『シブヤノオト』にて、次世代のスターに注目する「WHO’S NEXT!」というコーナーに出演されたマハラージャンさん。この時、初めてマハラージャンさんの楽曲を聴いた川島さんは衝撃を受けました。スーツにターバン姿というビジュアルに加え、綺麗な歌声、そして新しさと“どこか懐かしさ”を感じるメロディー等々、惹かれるところが沢山あったそうです。放送後に、スタッフの方と「マハラージャンさん凄かったですね〜。」と盛り上がり、家でも曲をリピートして聴くようになりました。
すっかりファンになってしまったマハラージャンさんと、再びご一緒したのは、昨年10月、特別番組『シブヤノオト and more FES.2021』の時。同じMCの土屋太鳳さんと、フェス用に一曲披露することをスタッフにお願いされた川島さんは、2人だけの力では難しいということで、プロのミュージシャンの力をお借りすることにしました。最初、ハマ・オカモトさんに相談し、ハマさんの推薦でお名前が上がったのがマハラージャンさん!このフェスのために結成した“SHOCK & RUN YO!”というバンドで、マハラージャンさんはギターを担当され、さらにオリジナル楽曲の作詞・作曲も手掛けました!そして川島さんのボーカルレッスンの講師も担当!ボイストレーニングが初経験だった川島さんにとって、マハラージャンさんは歌の師匠となりました。
マハラージャンさんは、昨年5月の『シブヤノオト』がテレビ初出演でした。生放送ということもあり、口の中がパサパサに乾くほど緊張されたそうです。その時の様子を川島さんも覚えており、リハーサルからガチガチ緊張されていたのだとか。笑 マハラージャンさんは、“少し前に出演したラジオ番組が良い出来だったから、同じイメージでやれば良い”と、緊張をほぐすために目を瞑ってイメージトレーニングを行っていたそうですが、その姿を見たハマ・オカモトさんに、緊張のピークを迎えていると勘違いされ、「大丈夫ですか?」と声を掛けられてしまいました・・・笑 また、共演者の“Hey!Say!JUMP”さんなどが賑やかに現場を盛り上げていたこともあり、マハラージャンさんの緊張した面持ちはより際立っていたのだとか・・・。川島さんがマハラージャンさんの笑顔を初めて見たのは、リハーサル後。「セーラ☆ムン太郎」の演奏を聴き、「セーラ☆ムン太郎の“セーラ”と、エリック・クラプトンの“レイラ”を掛けて、あのギターリフを入れてるんですね!」と話しかけると、大きい声で「そうなんです!」と答え、現場で初めて笑みをこぼしたそうです。そんな初共演時の思い出を振り返りましたが、今回のドライブでは「セーラ☆ムン太郎で“レイラ”は弾いてませんよ。手癖が出ちゃったのかな?笑」と、トボケるマハラージャンさんでした!

 

 

〜ミュージシャンの道へ〜

もともとは、CMの制作会社、WEB広告代理店に勤める会社員だったマハラージャンさん。脱サラをしたのは2020年。それまでは、仕事と並行して楽曲制作をされていました。
そんな会社員時代、CM制作会社ではなかなかのパワハラを受けていたそうで・・・「“CM撮影の時、背の高い女性プロデューサーから3回蹴られる”というのが一番ポップなエピソードです」とのこと・・・。入社前は、音楽で勝負することも考えましたが、ご自身の納得する曲が出来ていなかったことが不安要素としてあり、もう一つやりたかった映像業界の道に進みました。音楽活動のための資金稼ぎという理由もありましたが、音楽業界と近い感覚を持つクリエイターがいるだろうという理由で、CM業界を選びました。しかし、仕事内容はプロデューサー的な役割で制作進行を任されることが多く、編集作業などのディレクター職を目指していたマハラージャンさんにとって、思い描いていた業務ではなかったそうです。
仕事を辞めるキッカケになったのは、2019年にリリースされたインディーズのデビュー曲「いいことがしたい」が出来たこと。この曲で、音楽の世界で勝負が出来ると確信されたそうです。
この「いいことがしたい」はCM制作会社に入って1年目に起きたある出来事がヒントになりました。それは、クライアントを招いて完成したCMを観る試写での出来事。この日、多忙でご飯を食べる時間がなかったマハラージャンさんは、試写中に、バレないように部屋のうしろで、差し入れの“お稲荷さん”を食べました。その姿をプロデューサーに見つかり、怒られてしまいます。その時、「人にバレないように何かをするなら、悪い噂が立つ行動ではなく、掃除をするなど良い噂が立つ人間になりなさい。」と言われます。この言葉がずっと心に残っていたマハラージャンさんは、それをモチーフに、「いいことがしたい」を制作されたのでした。この話を聞いた川島さんは、「こっそり“お稲荷さん”を食べてなかったら、この名曲は生まれてないんですね!」と、意外な制作秘話に驚いていました。

 

 

〜独自のスタイル〜

マハラージャンさんの音楽スタイルは、「スパイス×ダンスミュージック」と紹介されることが多いですが、ご自身がどう捉えているかもお聞きしました。
もともとダンスミュージックがやりたかったマハラージャンさん。大学時代は、1年間ダンスサークルに入部、ファンクミュージックや、クラブで踊れる音楽を好んでいたそうです。しかし、ただダンスミュージックをやるのではなく、ご自身の経験に基づいた辛い思いやコンプレックスなどを、なるべく“可愛く”曲に落とし込みたいと考え、現在のスタイルが出来上がりました。
また、キャッチーな曲タイトルが多いマハラージャンさん。「セーラ☆ムン太郎」に関しては、トイレの後だったかお風呂上がりに突然、「セーラムン太郎!」という声が聞こえたそうです!笑 「大丈夫ですか?笑」と心配する川島さんでしたが、この独特なタイトルは、曲を聴いた方にも混乱や誤解を生んでいるそうで・・・、MVのコメント欄には、「マハラ☆ジャン太郎最高!」と書かれたり、マハラージャンさんのことを“セーラ☆ムン太郎”だと勘違いする方もいるのだとか!?
その他にも、「示談」「空ノムコウ」「権力ちょうだい」「いうぞ」など、気になる曲タイトルの数々・・・川島さんが気になったのは「空ノムコウ」。「“ノムコウ”がカタカナだと、それはもう、SMAPかスガシカオさんが浮かぶんですよ。当てにいってないですか?笑」と質問しますが、「いやいやいや・・・笑 曲を聴いてもらえば全然違うのが分かります!」と、再び弁明するマハラージャンさんでした。笑
人から変わっていると言われることをお聞きすると、「先日、ソニーの偉い人に“人との距離感が良い感じにバグっている”と言われた。」とお答えに。目上の人と話す時に、緊張してうまく話せないことがよくあり、会話が微妙になってしまそうです。これには川島さんも共感し、「会うまでは、あれを喋ろうとか考えていくが、実際に会うと緊張して少し無愛想に思われてしまう事があるんでしょ?」と聞くと、マハラージャンさんは「そうなんです!」と意気投合していました。
また、大事な打ち合わせの前に必ずお風呂に入るというマハラージャンさん。誠意を持ってその場に向かいたいという思いから、身を清める意味でお風呂に入るそうですが、代謝が良くなりすぎて打ち合わせ中に“汗だく”になってしまうことも・・・笑 日常生活の1番の楽しみも“お風呂”!入浴中にアイデアが浮かんできた経験があり、アイデア出しの為に1日3回も入ることがあるそうです!特に冬は体を温めることで集中力が増すというお話には、銭湯好きの川島さんも共感。川島さんの知り合いの脚本家の方はサウナで物語を考えるそうで、「体温が上がると、悲しい物語が浮かばなくなる。だからサウナでアイデアを考えるとハッピーエンドになる。」という話にマハラージャンさんも納得していました。
そんな流れから、「めちゃくちゃ沁みるブルースとか書いてないでしょ?」と川島さんが質問すると、「昔から沁みるモノが好きじゃない。」とマハラージャンさんはおっしゃいます。中学時代には、それまでのJ-POPにはない音楽性を感じ、“L’Arc〜en〜Ciel”にハマったそうですが、それ以外だと、歌詞にフォーカスが当たらない曲を好み、洋楽ばかり聞いていたそうです。ちなみに、じんわり“沁みる感じ”が苦手なのは、音楽だけでなくお食事も・・・だしの沁みる“おでん”も苦手なんだそうです。笑

 

 

〜思い出の場所〜

東京出身のマハラージャンさんですが、大学時代は大阪堺市の中百舌鳥あたりで過ごしていました。そこで、大阪の文化に触れ、“笑い”にコミュニケーションの比重を置いている環境に衝撃を受け、大好きになったと言います。ターバンにスーツというインパクトのある姿や、遊び心のある歌詞は、大阪の感覚が生かされているのかもしれません!
そんな、マハラージャンさんは、1月から3か月連続でデジタルシングルを配信。1月15日リリースの「先に言って欲しかった」は、マハラージャンさんの心の傷を出した一曲。ご自身のメモの中に、「先に言って欲しかった」という言葉が見つかり、この、とても可哀想な言葉の怨念を、曲で成仏させたいという気持ちで作ったそうです。
曲調は今までのマハラージャンさんの楽曲には無い、ロック調。初めてロックに挑戦するということで、ベースで参加されたハマ・オカモトさんにアドバイスを求めると、“1発録りの方が良い”と言われます。ハマさん曰く、録り直しを重ねても1回目のテイクに勝てないことが多いそうです。そこで、マハラージャンさんは気合を入れるために、1回目の録音で「じゃあやるよ〜、ラストテイク〜!!」と叫び、演奏を始めたそうですが、その掛け声がデカかったそうで・・・ハマ・オカモトさんが少し“うるせぇな”という顔をされたのだとか・・・。笑 1回勝負で挑んだ録音、多少編集は加えたものの、ハマさんが嫌そうな顔をして演奏したベース音が、「先に言って欲しかった」には採用されているそうです。笑 “ハマさんの心の濁りがロックサウンドに上手く落とし込まれたのではないか”とポジティブに捉えるマハラージャンさん!笑 皆さんも是非、先月リリースされた「先に言って欲しかった」、ベース音にも注目しながら聴いてみてくださいね!

 

 


(新曲“比べてもしょうがない”のジャケット写真)

〜「比べてもしょうがない」 初OA!〜

2/18に新曲「比べてもしょうがない」をリリースされます。「先に言って欲しかった」とは異なり、美しい世界をエモーショナルな感覚で表すために、歌詞に意味を持たせた楽曲。初めて“心に沁みる”曲を意識して制作されました。「心に沁みる、マハラージャンの“おでん”が出来たのですね!」と川島さんが表現した「比べてもしょうがない」は、なんとこの「土曜日のエウレカ」で初OAさせて頂きました!皆さん、是非radikoタイムフリーでチェックしてみてくださいね!
また、3/24にはさらなる新曲「持たざる者」をリリース予定。次に、マハラージャンさんがどんな世界観を見せてくれるのかとても楽しみです!

 

 

〜マハラージャンさんのエウレカ!(発見・気付き)〜

マハラージャンさんのエウレカは、“意外に、身近な所に凄い人がいる”ということ。
大学時代に音楽サークルに入っていたマハラージャンさんですが、サークル内にはカリスマ的に音楽が上手な人がゴロゴロいたそうです。しかし、プロの道を目指したのはマハラージャンさんだけでした。プロのミュージシャンと関わる機会が増えた今、改めて考えても、大学時代に周りにいた人たちの方が凄かったと感じることがあるそうです。
“みんなプロを目指さなかっただけで、凄い才能があったと思う”と振り返るマハラージャンさんの言葉に川島さんも頷きます。「僕もたぶん、クラスでオモロかったのは5番目くらいだったと思う。」と分析し、あの時もっと面白かった人たちは“今、何しているんだろう?”と考えることがあるそうです。
「自分が凄いことを知らないまま、勝手に諦めてしまう人が多い。つまり、自分のことを過小評価している人が多すぎる。やりたいことをやれば上手くいくことがあるかもしれない。」とマハラージャンさんはおっしゃいます。
マハラージャンさんの今後の夢は、“これだ!”という誰もがわかる曲を作ること。映画『キル・ビル』のテーマ曲、布袋さんの「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」や、『ミッション:インポッシブル』のテーマなど、“それでしかない音楽”を作ることを目標にしています!
また最後に、精力的にライブなどの活動をしていくと力強くおっしゃってくださいました!夏には、初のワンマンライブ「レッツ・ターバン!」も予定されているので、今回のドライブでマハラージャンさんが気になった方はぜひチェックしてみてください!

 

radikoのタイムフリーで聴く
PLAYLIST
  • 「僕のスピな人」
    マハラージャン
  • 「セーラ☆ムン太郎」
    マハラージャン
  • 「いいことがしたい」
    マハラージャン
  • 「空ノムコウ」
    マハラージャン
  • 「先に言って欲しかった」
    マハラージャン
  • 「比べてもしょうがない」
    マハラージャン