次世代型園芸施設で育てる「きゅうり」
18/10/19

それが、徳島県の東南部に位置する町、海部郡海陽町です。
海部郡は、10アールあたりのキュウリの生産量が全国2位!
ですが、生産者の高齢化と担い手不足が深刻化。
そんな問題を解決しようと、「JAかいふ」と行政が中心となり、移住就農者を増やして、ハウス栽培のキュウリの一大産地をつくる「きゅうりタウン構想」が立ち上がっています。
「JAかいふ」の奥村さんご案内のもと、早速ハウスを見学させて頂きました。




土がないので匂いもありません。
キュウリは、というと、高台に乗せられた白い土台の上に、ポット苗の状態でずらっと一列に置かれています。

養液を溶かした水を流して、“ヤシがら”に水を吸い込ませ、その上にキュウリのポットを置くことで、キュウリが養分を吸収。
これを「養液栽培」というそうです。
養液栽培で生産されたキュウリは、茎が太くて葉が大きく、“実”がプリプリ!
土独特の臭みがなく、あっさりとしていて食べやすいんだそうですよ。

この技術でキュウリ栽培を手掛ける生産者を増やしていくことが、海部地域が取り組む「きゅうりタウン構想」なのです。
そして、養液栽培の技術を学べるのが「海部きゅうり塾」。
塾では1年かけて座学と実践を勉強。新しい担い手をどんどん輩出しています。
「海部きゅうり塾」の出身で、大阪から移住、就農1年目のキュウリ生産者、満尾匡記さん・美香さんご夫婦に、養液栽培の印象についてお話を伺いました。
「ハウスに入った時、とてもきれい、と思ったのが最初の印象。
パソコンを使って環境をコントロールしていて、近未来の農業だと思いました。
僕は、前職がシステムエンジニアなので、最新の農業システムを見て、自分のこれまでの経験が活かせるかもしれない、これならできる、何が何でもやりたい、と思いました。」

「でも、夫の本気度や新しいことに挑戦したい、という気持ちを知って、応援するしかないな、と思いました。
いざ移住してみると、自然がストレスを和らげてくれ、子供も喜怒哀楽の表現が豊かになりました。
町の人も温かく、皆さん挨拶してくれるので、とても有難いと思っています。
そんな海陽町で、自分もチャレンジしたい、という気持ちが次第に大きくなりました。」

この養液栽培法は、技術的に確立されてないところがあり、それがまた魅力だといいます。
自分たちが養液栽培のルールを作り、マニュアルを提示できれば、いろんな人が取り組みやすい。
そのために、まずは、キュウリ生産者として成功することが大事だと思っています、そんなふうに語ってくれました。

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