20.02.11
日本のメディアのガラパゴス化、遅れるデジタル化
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日お話を伺ったのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。今日の話題はこちら!
日本のメディアのガラパゴス化、遅れるデジタル化
鈴村:古田さんがいまちょうどnoteで連載されていますが、少し前に老舗の紙メディア「ニューヨーク・タイムズ」がV字回復した際に改革のベースとなった「イノベーション・リポート」について教えて頂きましたが、これもデジタル化の話ですよね。
古田さん:そうですね。このリポートの中でNYタイムズは、端的にこう言っているんですよね。「NYタイムズはこれから、素晴らしいデジタルコンテンツを出す新聞社ではなく、素晴らしい新聞も出すデジタルメディアにならなくてはならない。」と述べています。
鈴村:日本の場合はまだまだ、ニュースメディアとしては新聞が強いですよね。そのバランスは海外とは全然違うものですか?
古田さん:日本の新聞は、読売や朝日でまだ800万部とか650万部の売り上げがあるんですね。その話を海外の人にすると、皆びっくりするんですよ。日本の新聞は発行部数も収入もすごい勢いで減っていますが、それでも世界で見ると「まだ紙がそんなに売れているなんてすごいね。」と言われます。
鈴村:古田さんは以前、朝日新聞にいらっしゃいましたが、朝日のデジタル化はどうでしたか?
古田さん:朝日新聞もデジタル化は頑張っている方ですよね。日本の新聞社におけるデジタル化のトップランナーは日本経済新聞、その次が朝日新聞かなと思うんですけれど、それでもやっぱり海外のジャーナリストたちと議論すると、向こうの方が圧倒的に進んでいるな、と感じます。
鈴村:日本のメディアがデジタル化に乗り遅れているのは何故だと思いますか?
古田さん:新聞に限定して言うと、これまでは新聞紙が売れすぎていたんですよね。全国津々浦々に販売店があって、各家庭に届けてくれる。読売新聞は発行部数1000万部で、世界一発行部数が多い新聞と言われていたんですけれど、そこで広告も独占できますし、大儲け出来ちゃったんですよね。その後、インターネットが誕生した当初は見向きもしていなかったんですが、気づいたらインターネットの市場が大きくなっていたというわけです。
鈴村:日本ではまだまだ紙が強いイメージがあるんですが、これ長所はあるんですか?
古田さん:……。いやぁ…なかなか(苦笑)ぼく紙好きですし、長所もあるんですけれど、圧倒的にインターネットの便利さの方が上なんですよね。そこはやっぱり無視できないですよね。
鈴村:比べるものでもない気がしますよね。別のものだと考えていった方が良いというか…。
古田さん:まさにNYタイムズが言うように、「素晴らしい新聞も出すデジタルメディア」になれば良いんですよ。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 11, 2020
新聞は古くから家に届き、配送する場所があってと
いわばインフラが整っている状況なので、こんなに部数が多いと。そう考えていくと急に「明日からデジタル化します。営業所いりません」と誰が決断するんだろうと思いました。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 11, 2020
簡単にはいかないと改めて感じましたが
時代は間違いなくデジタル化に向かうと思いますから
他の国では決断したと聞きました。
日本もいつかこういうことが起こるのか、そのタイミングはいつなんだろうと色んな思いで感じました。