19.11.04
「首里城の大規模火災」について
いま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。
「首里城の大規模火災」について
このニュースのあらましは…
大規模な火災で主要な建物が全焼した那覇市の首里城について、政府は、沖縄の重要なシンボルで、復元に向けて早急に対応する必要があるとして、今年度の補正予算案に必要な経費を盛り込む方向で検討に入りました。
鈴村:こちら、ネットの反応はいかがでしたか?
米重さん:沖縄県民ではない人も含めて、「ショックを受けた」という声が非常に多かったですね。「再建に向けて募金の呼びかけがあれば寄付したい」というコメントも多くみられました。
鈴村:今回の火災の原因は何だったんですか?
米重さん:はっきりとした原因はまだ特定されていないんですが、火元はだんだん分かってきていて、正殿の1階なのではないかとみられています。ここでは、警備員の方が煙を目撃したとか、あとは監視カメラに発火したときのものと見られる光が映っていていて、その場所には焦げた分電盤もあったということで、これらと出火との関連を調べている状況です。また一部の専門家は、木造で内部に仕切りがない構造や、使われている塗料が燃えやすいものだったことも影響していると指摘していますね。
鈴村:首里城は、今年復元工事を終えたばかりでしたよね。
米重さん:首里城は今年の1月に、1989年以来行っていた復元工事をようやく終えたばかりでした。こちらはおよそ30年の期間と、240億円の費用をかけて行われたものでした。
実は首里城は、14世紀ごろに創建されてから今日に至るまで、何度か焼失しているんですが、前回は1945年に戦争で焼失しています。今回焼失したうち、正殿は1992年に完成したもので、これをまた建て直す必要があるということです。
鈴村:沖縄の方のインタビューを見ていたら、首里城が近くにあるのが当たり前すぎて、実はお子さんはまだ行ったことがなかった、というお話を結構目にしたんです。
米重さん:いつでもすぐそばにあったものが、突然失われるというのは結構ショックですよね。
鈴村:今回の件に関して、政府の動きはどうなっていますか。
米重さん:今年度の補正予算案に必要な経費を盛り込むことが決定しています。こちらはもともと、台風などの災害対策として編成されているもので、こちらに追加する形となります。また、再建の費用も国庫から支出する方針がすでに固まってきていまして、その背景としては、そもそも首里城は国営の沖縄記念公園の一部である、ということもありますし、沖縄県の財政はもともと、国庫に依存している割合が大きいので、県だけに任せていたらいつまでも再建が進まない、という事情もあるかと思います。
鈴村:見通しとしてはどうなっていますか?
米重さん:沖縄県は2022年度に本土復帰50周年を迎えますが、このタイミングから再建を本格化できるように計画を立てる予定だということです。また、那覇市もふるさと納税による支援金を集め始めているのですが、3日目ですでに1億円の目標額を超えているということで、非常にたくさんの支援が全国から集まっています。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 4, 2019
ただ、復旧しようという動きが早くも進んでいるということで。沖縄にとっての大事なシンボルですから・・・その悲しみはまた立ち上がることで払拭するべきだと、僕も思いますし、日本中の方が思っているんだと思います。僕も協力したいと思います。