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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.06.23

水害にあった時、個人の努力で事前に「被害を減らす」方法

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日、お話を伺うのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。
古田さんが取り上げる話題はこちら!


『水害にあった時、個人の努力で事前に「被害を減らす」方法』


鈴村:梅雨になり、雨が多く、地域によっては警報が度々出ていますよね。日本は毎年、水害の危険性がありますので、今回は、水害にあった時、個人の努力で事前に被害を減らす方法について、古田さんにいろいろ伺っていきます。
水害の現場をたくさん経験されているということなんですけど、最初に取材されたのはどこだったんでしょうか?


古田さん:朝日新聞の記者時代に水害現場に立ち会うことが多くてですね、最初が2004年に台風23号水害というのが発生したんですけど、それが直撃した兵庫県の豊岡市というところでですね、僕は当時、記者をしていました。一級河川の円山川というすごい大きな川があるんですけど、そこの堤防が100m以上にわたって決壊したんですよね。大雨で吹き飛んだんですよ…。当時、人口4万6千人の市の市街地の大半が水没するというすごい取材でしたね…。


鈴村:そうですか…。それが水害に関しての初めての取材だったということですよね。その時に、衝撃を受けたといいますか、すごく驚いたことってありますか?


古田さん:あの、洪水浸水想定区域図というのをご存知ですか?大雨で洪水が起こったら、“あなたの町はこれくらい沈みますよ”というのを想定したマップなんですよね。


鈴村:ハザードマップみたいなものですか?


古田さん:そうです、そうです!ハザードマップという言葉の方が知られてますけど、国とか県がその資料を初めて公開した時にすごい非難されたんですよ。なんでかというとですね、多くの場合が5m以上浸水するという想定だったんですよね。学校も避難所も消防署も全部5m浸水すると…。そしたら、「どこにも避難できる場所がないじゃん、使えないじゃん!」ということで非難されたんですけど、僕がその豊岡でびっくりしたのが、本当に5m浸水するときは浸水するんだと…。それがわかったのが本当に衝撃でしたね。


鈴村:資料としては正しかったということですよね。


古田さん:正しかったんですよね。その時に、僕は胸まで浸かりながら現場の取材をしていて、今度は全体状況を見たいと思って、その洪水から、確か1日後だったかな?ヘリを飛ばして、空から見てみたんですよ。その時に改めて気付いたんですけど、日本は本当に山ばっかりな地形でごく一部の開けた平野に家が密集しいてるんですよね。でも、平野ってどうやってできるかというと、川が流れていてそこに平野が広がるんですよ。だから、山は土砂崩れにあうし、川沿いは洪水のあうしと、本当に日本ってまさに災害列島という言葉そのままの地形ということに、その時に本当に気付きましたね。


鈴村:古田さんのそういった取材の経験から。“被害を減らす方法”というのがいくつかあるということなんで伺ってもよろしいですか?


古田さん:そうですね、ひとつ言えるのが、天気予報ってかなり正確なんですよね。だから、大雨洪水警報が自分の住んでいる地域に出ていたら、まず、備えるべきです。その前に一番最初にやるのが、ハザードマップで自分の住んでいる地域の状況を確認することですね。インターネットで調べるとすぐに出てくるので、家の周りが、何m浸水する地域なのかなどを確認。川から離れているから大丈夫!と思っている方も、内水氾濫という言葉があって、下水道が溢れちゃうことがあるので、しっかり確認してください。



古田さん:川から離れていても、すごく浸水する場所もあるんですよね。だから、まずは、ハザードマップを見る。そして、ハザードマップを見るときに、洪水だけではなく、土砂崩れもしっかり確認する。これも、うちは崖から離れているよ!と言っても、高い崖がちょっと離れているところにあると、そこが崩れると一気に土砂が押し寄せて一瞬で命を奪うことがあるので、洪水と土砂崩れの両方をまず確認してください。


鈴村:普段から知っておかなければ、いざという時に対応できないですもんね。


古田さん:そうですね。この洪水と土砂崩れの両方を見ておくと、何が良いかと言いますと、ハザードマップは最悪の場合の浸水想定が書いてあるわけですよね。例えば、マンションの2階に住んでいるとして、地域の浸水が最大1mですとなっていたら、多分、避難所に行くよりも、マンションの2階にいた方が安全かもしれないですよね。でも、一方でマンションのすぐ近くに崖があって、土砂崩れのおそれがあるかもしれないとしたら、やっぱり、避難所に行く方が良いかもしれない。というように、事前に、どういう被害が起こるかの可能性を知ることができることによって、どういう避難行動をとれば良いのかがわかることができるので、知っておいてもらいたいですよね。


鈴村:そうですね。自分の命を守るためですからね。しかも、誰でもできますからね、ハザードマップで調べるということはね。


古田さん:本当に簡単なちょっとしたことで、命を守れる可能性があるし、それこそ、家財道具がですね、家電が水に浸からないようにちょっと高いところにあげておくとかですね、本当にちょっとした対策ができるので、是非、これは確認しておいてもらいたいですね。


鈴村:あと、今は新型コロナウイルスの影響で、避難所の“密”についても考えさせられますからね、そのあたりもいろんなことを注意深く調べていかなければいけないかもしれませんね。


古田さん:今、自治体のみなさんは、それに備えてますね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。









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