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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.05.25

「新しい世論調査方式」について

nullいま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。


「新しい世論調査方式」について

鈴村:米重さん、こちらネットの反応はいかがでしたか。


米重さん:毎日新聞の調査方式が変わったことが話題となっています。毎日新聞の全国世論調査はこれまで、調査員が家庭の固定電話と個人の携帯電話に電話をかける方式で実施されていましたが、新型コロナウイルスの影響により、感染リスクが指摘されるコールセンターでの業務を停止。4月からは自動音声応答(オートコール)と携帯ショートメッセージサービス(SMS)を組み合わせた調査形式に切り替えていました。


鈴村:そもそも「世論調査」というのは、どういう仕組みでおこなわれているものですか?


米重さん:基本的には電話でおこなわれているのがほとんどです。例えば1億2,000万人の国民全員の意見は聞けませんので、1,000人くらいをランダムに選んで質問しましょう、という調査です。
なので、その1,000人の“すくい方”が大事になるのですが、それをいかに上手くやるかというのが、世論調査の非常に大事な部分となります。今回は、まさにその“すくい方”にかかわる部分が変わったということになりますね。


鈴村:「オートコール」で調査をすることによって、どう変わってくるのでしょう?


米重さん:今までは、コールセンターからオペレーターが家庭の固定電話と個人の携帯電話にかける方法だったのが、4月からは機械で家庭の固定電話にかけて、プッシュボタンで回答を回収するという方式に。携帯電話に対しては、ショートメッセージを送ってアンケートに答えてもらう形になりました。
ここには、かなりのインパクトがあります。例えば、これまで「電話口に一番若い人を出してください」といった形で幅広い世代の意見を募る工夫をしていたのが、オートコールを利用することで、お年寄りや政治に興味のある方に回答が偏りやすいと言われています。毎日新聞の場合は、若年層向けにショートメッセージを送る、ということで中和していることになるんですね。


米重さん:私たち「JX通信社」も新聞社やテレビ局などと世論調査をおこなうことがあるのですが、全国紙が定例世論調査で、これほど早くオートコールを導入したのは、けっこうな驚きでした。オートコールの実用化には、年単位の時間がかかると思っていましたし、世論調査業界も今はこの話題で持ちきりです。



そして、今日の #スズコメ はこちら。




過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!



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