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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.05.22

夏の甲子園、中止。改めて考える、高校野球の未来のビジョンとは?

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

金曜日は『スポーツ』をキーワードにお届けします。今日、お話を伺うプロフェッショナルは、日米の野球に詳しい、スポーツジャーナリストの古内義明さんです。
古内さんに取り上げていただく話題はこちら!


【夏の甲子園、中止。改めて考える、高校野球の未来のビジョンとは?】


エリザベス:新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、一昨日、開催中止が発表された夏の甲子園。それにともなって、高校球児たちの活躍の場を提供するべく、様々な野球関係者が動き出しています。一方で、翌年の春のセンバツ甲子園の出場に向けた戦いは例年ですと8月下旬からスタートするのですが、こちらも来年の開催へ向けて、不安視される声もあがっています。


山崎:まずは、日々の部活動への影響だけでなく、甲子園のような大きな目標がなくなる可能性もあるということがわかった高校野球の現状について伺いました。


古内さん:私も高校から大学まで野球をやった者として、今回の夏の甲子園の中止は非常に胸が痛いです。球児、監督、ご両親のことを考えるとですね、本当に無念さというものがよくわかります。私は福島県の磐城高校出身で、今年、21世紀枠でセンバツ出場だった彼らのサポートをしてきた中で、彼らの事を思うと、甲子園の大きさを実感している一方で、1回戦、2回戦で負けてしまうチームから日本一を本気で狙っているチームまで、今、14万人の高校球児がいて、それぞれの無念さ、悔しさ、考え方があるんだなという思いもありますね。なんとか彼らがこの先、その目標に向かって成就できるような各都道府県の大会が今切望されているというふうに考えています。


山崎:次に、コロナウイルスの感染症と隣り合わせで生きていく時代に思い描く高校野球の在り方について伺いました。


古内さん:当然ね、新型コロナウイルスで悲観的な難しい問題もあると思うんですけれども、一方でこれをきっかけにですね、“新しい高校野球の潮流”が生まれる機運もありますよね。例えば、オンラインのミーティングを頻繁にしたりですね、LINEを繋いで映像を送って、監督、顧問の先生から個別のアドバイスをもらったり、日ごろとは違うコミュニケーション方法が生まれたりですね、また、高校球児が自分自身で考えてアクションを起こすというですね、これまでの“監督についてこい!”といった1つの文化ではない、2つ目、3つ目の新しい高校野球の形が、今回の新型コロナウイルスによって生まれるというのは、非常に前向きで良かったなと痛感しています。


山崎:学校の休校を受けて、部員全員で集まって野球の練習をすることが難しくなった今、新しい指導方法も生まれつつあると古内さんは語っていました。
そして、変化が求められる高校野球。描くべきビジョンについても伺いました。


古内さん:今回の夏の甲子園の中止によって、多分、球児たちの未来像、進路の考え方も大きく変わってくると思うんですよね。例えば、アメリカでは、進学に際して医学部に入っても野球を続けるとその延長上にメジャーリーガーになって、医師の国家試験にも合格して、医者になるという選手も生まれたりするんですよね。今回の新型コロナウイルスによる歴史的なパンデミックをきっかけに、高校球児の中で、野球もやって医学部にも進んで、「未来の後輩たちにこのような辛い思いをさせたくない、じゃあ、僕は医者になってウイルス研究をしよう!」とか、そういった新しい価値観が生れて、多様な文化、多様な考え方を持って、次の未来を考えるというようになるような気もしますし、野球以外のスポーツもやるとか、野球の中でも複数のポジションを守るとかですね、いろんな選択肢を持って、自分の新たな考え方、価値観、行動によって、二刀流、三刀流が生まれて、新しい高校野球の形が生れてきてほしいなと願っています。


山崎:これまでになかった指導方法によって、野球そのものはもちろん、それ以外でも、選手個人の新たな才能が開花することにも繋がるかもしれません。そして同時に、チームの力を育む時間も必要です。どのように工夫して練習や試合を行うのか、新しい試みが期待されますね。


そして、今日の #シゲコメ はこちら。







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