network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.05.20

新型コロナウイルスの諮問委員会に経済の専門家4人を追加…ネットでは増税を懸念する声

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也さんにお話を伺いました。
宇佐美さんにお話を伺うテーマはこちら!


【新型コロナウイルスの諮問委員会に経済の専門家4人を追加…ネットでは増税を懸念する声】


エリザベス:西村康稔 経済再生担当大臣は、政府が新型コロナウイルス対応のために設置し、感染症の専門家で構成している諮問委員会に、経済の専門家4人を加えると発表しました。
慶応大学の竹森俊平教授、慶応大学・客員教授で東京財団政策研究所の研究主幹 小林慶一郎さん、大阪大学大学院の大竹文雄教授、慶応大学の井深陽子教授の4人です。


鈴村:感染症の専門家で構成していた諮問委員会に経済の専門家を加えるという話ですね。これは、感染拡大防止と経済再開の両立に本腰を入れていくということなのでしょうか?


宇佐美さん:経済学にも色々と分野があって、この4人でいうと、井深さんは医療と経済の関係、大竹さんは人の行動と経済の関係、竹森さんはグローバルな経済、小林さんは財政と経済の関係が専門で、かなり充実した方々を入れたのではないかなと思います。


鈴村:経済の専門家を加えるタイミングが今であるということ、これについてはいかがですか?


宇佐美さん:「遅い」という人もいると思うんですけど、来年度の予算要求の作業が始まるのがこれからなので、それにあわせたということなのではないかなと思います。


鈴村:人選について先ほどバランスが取れた人選なのではないかというお話がありましたけれども、慶応大学所属が4人中3人ということなんですけど、これについてはどう思われますか?


宇佐美さん:これは慶応閥とかという話ではなく、ただ単に慶応にスカウトの目はあるっていうことなんじゃないかなと思いますね。昔は慶応といえば竹中先生だったわけですけど、だいぶ変わって、よく時代に対応しているなと感心しています。


鈴村:小林慶一郎さんは元経済産業省の官僚ということで、宇佐美さんは面識があるそうですね?


宇佐美さん:向こうは絶対に覚えてないですけどね(笑)。経済産業省の官僚時代に3〜4回会議で同席しましたね。


鈴村:そうなんですね!小林さんはどういった方なんでしょうか?


宇佐美さん:元々は経済産業省の官僚の方だったわけですけど、ちょっと変わった方なんですよね。大学から数理工学を専攻していた学者肌で、早くから経済産業省の中のシンクタンクにいって研究の道に進むことになって、経産省の中でも結構なご意見番的な地位でしたね。


鈴村:そうだったんですね。ネット上では小林さんの“財政再建至上主義”で“増税に前向き”な過去の発言が掘り起こされていて、増税への危機感が高まっていると…。
どんな発言かというと、2014年に「財政を持続可能な状態に戻るためには、消費税率に換算して、およそ30%分に相当する財政収支の改善が必要」と主張されていらっしゃった。
このような主張をしていた小林さんを諮問委員会に加えたということで、「政府が増税を検討し始めているのではないか」とネット上では言われているということなんですけど、これについてはどう思われますか?


宇佐美さん:これは、小林さんがどうこうというよりは、財政の専門家というのは基本的に増税論者なので、「財政の専門家はそう言うよね」という話しだと思うんですよね。小林さんの主張の「財政再建しなければ、長期的に今の形の社会保障を維持できない」ということなので、それ自体はそうなのかなと思いますね。


鈴村:新型コロナウイルスが収束した後だと思うんですけど、コロナ復興税みたいな、そういう増税の可能性というのは考えられますか?


宇佐美さん:個人的な意見ですけど、新型コロナウイルスは災害ではなく全国的な問題なので、復興税というよりは、一般的な消費税みたいな増税を仕掛けていくのではないのかなと思いますね。


鈴村:東日本大震災では復興税が導入されて消費税が5%から8%に上がったと。当時と今を重ねて財務省が2匹目のドジョウを狙っているということを言う方もいらっしゃるようなんですけど、宇佐美さんはどう思われますか?


宇佐美さん:財務省ってめちゃくちゃ嫌われているんですけど、財務省ってドラクエでいうとゾーマみたいなもんなんですよ。


鈴村:ゾーマか〜!


エリザベス:ん???


鈴村:ゾーマってボスですよ。ボス。


エリザベス:ん〜、ボス?ほう!


宇佐美さん:ゾーマってラスボスでめちゃくちゃ強いんですけど、ゾーマを倒しても、ゾーマは「光ある限り闇もまたある」って言って、また新しいラスボスが出てくるわけですよ。だから、財政というものがある限り、また財務省みたいなものがでてくるので、こういう人たちも許容しながら考えていくということだと思います。


鈴村:必要な存在である。全ての物事には相対があるっていうことですかね。


宇佐美さん:そうですね。


鈴村:なるほど!ザベスさん、ゾーマ分かりました?光と闇は必ず同時に存在しているっていうことです。


エリザベス:なるほど…、ありがとうございます……。


そして、今日の #スズコメ はこちら。












過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top