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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.04.21

どうして日本はハンコを廃止できないのか?

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。今日の話題はこちら!


どうして日本はハンコを廃止できないのか?

今日の話題は「ハンコ」。事の発端は4月14日の竹本IT担当大臣の記者会見です。
ハンコのためだけに出社する「ハンコ出社」に対して見解を問われた竹本大臣が「役所との関係ではそういう問題は起きない」「所詮は民・民の話だ」とコメントしました。
この発言を受け、民間がすぐに動きました。GMOインターネットグループの熊谷社長がSNSで「決めました。GMOは印鑑を廃止します。」と発信し、17日正午にはユーザーの様々な手続きからハンコを廃止しました。そして、自治体では千葉市の熊谷市長がSNSで反応し、なくしていく方向に意欲を見せています。


鈴村:古田さんは日本の「ハンコ文化」で苦労したことはありますか?


古田さん:鈴村さんもご経験があるかと思うんですが、会社経営をしていたり、フリーランスで様々な会社と契約をする際には山ほどハンコを押す必要がありますよね。


鈴村:めちゃくちゃ押しますよね!もう「こんなに押します!?」っていうくらい押すんですよ。(苦笑)
で。自治体では、千葉市のように出来るだけなくそう、という動きもあるみたいですね。


古田さん:僕も知らなかったんですが、熊谷市長は2009年の就任後、市がかかわる2000種類の申請書を全て「署名で可」にしたんですね。それ凄いな、と思うと同時に、なぜ千葉市が出来ていることを他はやらないのか…というのは、本当に不思議に思いましたね。


鈴村:なるほど。では、国会での動きは?


古田さん:今回のGMO・熊谷社長のツイートを受けて、自民党青年局長の小林議員が「じゃあやりましょう」と反応しまして、それに対して内閣府のIT担当副大臣の平さんが「私たちも責任をもってやります」と反応を返したそうで、自民党の中にもちゃんとやろうとしている方たちはいるんですよね。なので、このタイミングをもって国も動いていかなければならないと思うんですが、やはりそういったときに、本来だったら先頭に立つべきIT担当大臣が「民・民の問題」というコメントをしたところに“ちぐはぐ感”がありますよね。やはりこれは国の姿勢として、IT化・デジタル化に舵を切っているんだ、という動きの先頭に立っていないことに問題があると思います。


鈴村:ハンコの廃止案に対してはハンコ業界の反発もあるかと思いますが、これはどのような働きかけが必要になってくると思いますか。


古田さん:これは難しい問題だと思いますが、やはり歴史の移り変わりとともに、古いものを完全な形で残すことは難しくなっていく場合もあります。「伝統工芸品」としてのハンコは残るかもしれませんが、「何かを申請する際に使うもの」としてのハンコを残すのは難しくなっていくと思います。


鈴村:そうですね。文化的なものとして残していく“新しいハンコの形”を考える必要がありそうですね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。





過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!



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