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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.12.25

口コミ代行が横行?弁護士が指摘する問題点

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!


【口コミ代行が横行か?弁護士が指摘する問題点】


鈴村:まずは、ここ数日でネットではどのようなことが話題になったのか、教えていただけますか?


城戸さん:はい、まずですね、『いきなり!ステーキ』が大量に閉店するということでお客さんに衝撃が走っています。先日、いきなり!ステーキの社長直筆で“来てください!”というメッセージを掲載して結構話題になったんですけども、大量に閉店するということ自体は11月の時点で発表されていまして、原因は出店計画の見直しにあります。店舗の拡大が急すぎたということでカニバリゼーション、自社の店舗同士の競合ですね、これが起きたこともあって、約500店舗あるうちの44店舗を閉店するということです。今年度、新規で210店舗を展開する予定だったんですけれども、これも、115店舗の展開というふうに縮小することになりました。


鈴村:減らすけど、増やす気もあるってことですね。


城戸さん:そうですね、スクラップ アンド ビルドみたいな捉え方もできますね。どのお店が閉店対象かというのは、11月の時点では発表されてなかったんですが、一昨日あたりまでに全国で26店舗で“このお店は閉店します”ということを発表してお客さんとしては衝撃が走っている状況ですね。


鈴村:社長のあの貼り紙ね、“来ないと近くの店が潰れます”ってすごいダイレクトなコメントでしたよね。


城戸さん:そうでしたね、もう直球で!


鈴村:その結果、その貼り紙を見て、“僕はここの店のファンだけど潰れなきゃいいな”と思ってた人が、潰れちゃった可能性があるわけですよね。寂しい話かもしれませんけど、見直すということですからね、これからどうなっていくんでしょうかね。
続いて、なにかありますか?


城戸さん:はい、オウム真理教の地下鉄サリン事件が発生から、来年3月でちょうど四半世紀、25年を迎えるわけなんですけれども、公安調査庁という、公共の安全確保を任務とする省庁が公開したYouTube動画がインターネット上で反響を呼んでいます。これは、3〜4分ほどの動画なんですけれども、地下鉄サリンや松本サリンがあって、現在も進行形の問題だというふうに伝える内容で、ツイッターでも7000回以上リツイートされています。制作に関わった広報の方にお話を伺ったところ、“若い世代に伝えたい”という思いを明かしていただきました。


鈴村:そうなんですねぇ…。25年経ってますからね、かなり昔の事件として扱われる可能性も高いですからね。そういう意味では、知っておくべき事件だと思いますね。伝わると良いですね。
そして今回ピックアップしていただいたネットの話題はなんでしょうか?


城戸さん:『口コミ代行が横行か?弁護士が指摘する問題点』です。


鈴村:これはどういうことなんでしょうか?


城戸さん:口コミサイトの投稿を有償で、お金ありで引き受ける口コミ代行サービスというものが広がっております。とある会社がですね、飲食店や美容院、病院など向けで口コミ代行サービスを販売しているんですが、同社のモニター社員が、契約企業の商品・サービスを実際に利用して書き込みというものです。体験談として、「前月よりお客様も増え、「口コミを見て来た」というお声も頂きました」などと紹介されています。費用は、20件からで1件当たり8000円から。200件以上では1件あたり6000円からと多少値引きもあったりするんですね。


鈴村:う〜ん…。これは実際に体験して、口コミを書き込むということなんですよね。


城戸さん:この会社の場合はそういうことですね。


鈴村:ってことですよね。こういう会社は他にもあるんですか?


城戸さん:はい、別の会社はですね、ネガティブな口コミが多い会社に向けて、いい口コミを増やすことでネガティブな口コミを目立たなくさせるというアピールをしていまして、この会社は、1年前の時点で依頼が1000件を超えたということで、支持される理由として、『独自のシステムクォリティ』、『魅力的なライティング』などを挙げています。この会社は口コミを自然に増やすシステムを独自に開発して、ライティングの専門家が魅力的な口コミを書いているというふうにしているんですが、ここは先ほどと違って、実際に商品やサービスを利用したうえで投稿するのかというのは書かれていません。それと、先ほどの会社もこの会社も取材を申し込んだんですけれども、残念ながら回答を得ることはできませんでした。


鈴村:あぁ…そうですか…。こういう行為は口コミサイトでは禁止されてはいないんですか?


城戸さん:多くのサイトでは、こういうやらせのような行為は禁止されていまして、J-CASTニュースでは、IT法務に詳しい川村哲二 弁護士にお話を伺ったところですね、「店が依頼するのは宣伝行為、いわゆる、ステマになります」と、「客観的なレビューでも問題ですが、仮に事実に基づかない内容であれば、景品表示法の優良誤認、または、有利誤認。これにあたる場合がある」ということです。処分される対象としては、依頼するお店側になる可能性が高くてですね、消費者庁が処置命令や課徴金納付命令を出すことが考えられるうえで、不正競争防止法、品質等誤認惹起行為というところの法律に抵触する可能性もあるというふうに川村先生はおしゃっていました。


鈴村:なるほどね!口コミを見る方が多いと思いますますけど、でも今ね、こういう状況だから、がっつり信用していないみたいな風潮はありますよね。


城戸さん:そうですね。そうそう信頼できなくなっちゃいますよね。


鈴村:あぁ、なんか、世の中どうなっていくんでしょうね…。



そして、今日の #スズコメ はこちら。









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