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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.12.17

芸能契約の近代化と日本の特殊事情について

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、ジャーナリストの古田大輔さんです。今日の話題はこちら!


「芸能界の闇に公正取引委員会が切り込んだ」は本当なのか?芸能契約の近代化と日本の特殊事情

今回は、古田さんが古巣の「BuzzFeed Japan」に記事を書かれた「芸能契約の近代化と日本の特殊事情」についてお話を伺いました。


古田さん:今年7月にNHKのスクープから大きな注目を集めたのが、元所属タレントをテレビに出演させないよう働きかけていた疑いがある、として公正取引委員会が芸能事務所を注意したというニュースです。こちらについて実際に取材してみました。


鈴村:実際に取材されてどうでしたか?


古田さん:芸能界でいろんな問題があるというのは、ここ数年の報道で出てきていて、その問題の多くは契約の不透明さから出てきているものだと。なので、契約のところが実際どうなっているのかを聞いてみました。その中で面白い動きだなと思ったのが、「日本音楽事業者協会」こちら大手の芸能事務所が多数加盟している業界団体なんですけれど、そこが「標準契約書」というのを作ったんですよね。これは、加盟している芸能事務所に対して「これをもとに契約書を作ったらトラブルが起きにくいよ」というもので、しかもその内容に関しては、公正取引委員会がかなりアドバイスしているんです。なので、これは「芸能界 vs 公取」という図式ではない、と。
公取の役目は自由な競争が成り立って、その業界が健全に発展できる形にしていくことなので、その意味では音事協も目指していくところは一緒なので、一緒にやろうとしているとのことです。


鈴村:公正取引委員会がアドバイスしたのは、どういったところなんですか?


古田さん:もともとあった「統一契約書」では、せっかくタレントに投資したのだから、1回のみ本人の同意なしに前回と同じ期間契約を延長できる条項がありました。公取はこの「投資の回収」に一定の合理性を認めながらも、市場の競争性を高めるためには改定が必要と意見し、音事協もそれを受け入れました。
もうひとつは「契約満了後のアーティスト活動の自由」を明記したことです。これは音事協に言わせると「そんなの当たり前だろう」ということで今まで入れてなかったそうなんですが、実際そうではない例もあった訳で、今回あえて明記したそうです。


鈴村:ついに明記しましたか!僕はタレントであり、事務所を経営している立場でもありますので、どちらの目線もあるんですけれど、育てるのにお金がかかるのでそれを回収して…というところには「なるほどなぁ」と思う部分もあります。なんですけれど、僕の経営の方針としては、「出るもの拒まず」と思っています。やっぱり、それに足るマネジメントが出来なかった事務所の責任だと僕は思うんですね。だから、僕個人としては「出たい」という人に関しては自由にやったら良いと思っています。



そして、今日の #スズコメ はこちら。






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