19.12.10
#この髪どうしてダメですか
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日、お話を伺うのは、ジャーナリストの古田大輔さんです。
古田さんが注目したネットの話題はこちら!
『#この髪どうしてダメですか』
鈴村:今週のONE MORNINGはコメンテーターの皆さんに、ネットニュースでバズったワードからニュースを紹介していただいています。今回、古田さんが選んだのは『#この髪どうしてダメですか』です。このワードはどこから生まれたものなんですか?
古田さん:P&Gのブランドのパンテーンが打ち出した広告でブランドキャンペーンとして使われたハッシュタグなんですよね。ただ単純に商品を売るというのではなくて、当時すごく話題になっていた、ブラック校則の髪の毛色に関して学校が黒髪を強制することに対して、パンテーンが打ち出したのが『#この髪どうしてダメですか』というキャンペーンでした。
鈴村:すごいキャンペーンですね。その髪染めっていうのは今でも世の中的に、学校で校則として禁止しているところが多いんでしょうね。
古田さん:いや、本当にビックリでですね、未だに“地毛証明書”があるんだって思ったんですよ。私の髪は真っ黒ではないんですっていう証明書を出させる学校がいまだに全国にたくさんあるんですよね。
鈴村:まだあるんだ…。僕の高校の頃にありましたよ。
古田さん:僕が子供の頃にも…。今、びっくりしたのが都立高校のおよそ6割で提出が求められていると。
鈴村:6割ですか!?
エリザベス:どうやって証明するのよ…。
鈴村:ホントだよね?誰に聞くの??(笑)
古田さん:僕も証明書の中身はどうするのって思うんですけど、さらにびっくりするのが、地毛証明書を出させたうえで黒髪に染めさせる高校があると。ここまでいくともうね…。
エリザベス:地毛じゃないよ…。地毛だけど黒にしろと?
古田さん:もうとにかく黒にしろと。黒じゃないとダメだと。髪は黒であるべきだと。ここまでいったらある意味、人権問題ですよ。
エリザベス:黒であるべきだ!?
古田さん:そうそう、知らんがなって話じゃないですか。
エリザベス:だって、私も茶色いですもん。
鈴村:このキャンペーンでSNS上ではいろいろな反応、賛否はあったんですか?
古田さん:中にはですね、生徒が勉強に集中するためにはある程度のルールが必要とか校則に賛成する人がいるんですけれども、でも、やっぱり反対派の人の方が多くてですね、自然な髪色をわざわざ黒に染めるって本末転倒すぎないかという非常にまっとうな意見とか、それ以外にも、そもそも髪型を全員同じに揃えさせるっていう教育自体に問題があるのではないか?とかですね、そういう反応があります。
鈴村:全くそう思いますね。
古田さん:僕も、全くその通りとしか思えないんですけどもね。
鈴村:だから、個性が無くなっているとかいわれていたりする。やっぱり、同調するっていうことがものすごく今教育でされているんだろうなと思っていて、僕はワークショップをやっていて、若い子を教えていたりすると、誰かが言わないと自分が発言しないとか、みんなと同じだと思ったんで僕は言いませんでしたとか、みんなと同じことをやるにはどうしたらいいですか?っていうことを言うんですよね。でも、僕の仕事って人と違うことをやって目立つ仕事なんですよね、だから、自分なりの観点とか、僕はこう思いますとか、僕はこういう性質なんでこういうことを仕事にしていきたいですとか、こういう芝居ができますとか、っていうことを声高に言っていかないといけないし、そこをベースに仕事を作っていかないといけないのに、できないっていう子がすごく多いんですよね。だから、こういう事から繋がっているんじゃないかって、すごく思っちゃいますよね。
古田さん:そうですよね。さらにこのブランドキャンペーンが素晴らしいなと思ったのは、先生にもアンケートを取っているんですよね。そうすると、先生にも実は、なんでこういう指導をしないといけないのかわからないという人が多かったと、でも、誰もこのルールを変えようとしないんですよ。ここに日本社会の非常に大きな問題があるなと思っていて、前例踏襲ですよね。これおかしいんじゃない?と思っても、でも、まあこういうルールだからしょうがないか…みたいな。それを自分が変えようっていうふうに声を上げるのは、何となく怖いしとか言って変えない、でも、時代って変わっていくんだから、変えるべきルールは変えていかないといけないんですよね。
鈴村:ですよね。何で黒髪にしなきゃいけないんだろ?僕の時代は、それが本当にもっと圧力が強かった時代かもしれない。だから、社会問題になったのは校内暴力だったりっていうのがあって、学校とかに対して違うことをやりたいというのがあって、僕の同世代って、みんなリーゼントとか、金髪ロン毛だったりするんですよね。だから、その圧力に対して、どう抵抗しようかとやってた表れだったんですけど、今は、より流されちゃうんですかね?でも、こういうキャンペーンやって賛同する人がいっぱいいるってことは、そうじゃないんですよね?きっと、みんな変えたいんですよね?
古田さん:そういうのを変えていくと声を上げていくにのは、特に若い人たちにすごく重要だと思うんですよね。この番組にも前に紹介しましたけど、例えば、グレタさんの“Fridays For Future”とか、若者たちから気候変動に対して対抗する運動をしていこうとか、それで学校を休んででもそういう声を上げていこうっていう運動を世界に広げたわけですよね。あの時にNY市はですね、子どもたちがそれで学校を休むのを認めたんですよね。子どもたちからも声を上げる、それを大人たちも認めるみたいな動きが必要じゃないかなと思います。
鈴村:そうですよね。一体、なにを締め付けているのだろうと思いますよね。もっと自由でいいと僕は思いますけどね。今後、変わっていくと良いな。
エリザベス:ね!それぞれの個性を大切にしてもらいたいですよね。
古田さん:本当にその通りですよね。
鈴村:そうなってほしいな〜。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年12月10日
今朝は【 #この髪どうしてダメですか 】について
これはP&Gのブランド パンテーンが今年3月にキャンペーンの一環で打ち出した広告です。
色んな反響があったそうで、ここから学生達が黒髪にしなければいけないという校則がまだ残っていると。
#スズコメ ?
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年12月10日
6割の学校で地毛証明書を必要としているということにまだあるんだとビックリしました。
こういうところに同調圧力を感じるというか「みんな同じになりなさい」と教育している環境をすごく感じるんですよね。これではやはりダメなんじゃないかと思います。
#スズコメ ?
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年12月10日
人と違うことを認めたり、何をしたら自分らしくいられるかを考えていくことがこれからの教育に絶対必要だと思います。こんな前時代的なことをやっていてはこういう思想・発想は生まれないんじゃないかと。たかが髪ですがこういうところから変えていかないといけないと強く感じました。