19.11.27
東大・特任准教授の差別ツイート、波紋を広げる
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!
【東大・特任准教授の差別ツイート、波紋を広げる】
このニュースのあらましは…
東京大学大学院の情報学環・学際情報学府の特任准教授でAI開発などを行う『Daisy』の代表取締役の大澤昇平さんが、「自分の会社では中国人は採用しません」とツイートし波紋を広げています。
鈴村:まずは、ここ数日でネットではどのようなことが話題になったのか、教えていただけますか?
城戸さん:昨日古田さんも紹介していたローマ教皇についてなんですけれども、かつては“ローマ法王”と呼ばれていたんですが、先週、外務省がですね、これから“教皇”を使用すると発表して、大きな注目を集めました。ローマ カトリック教会のトップのことを表すんですが、カトリック中央協議会のウェブサイトによると、カトリック教会としては、1981年 ヨハネ・パウロ2世の来日からずっと教皇という呼び方をしていて、教えるという字の方が教皇の職務をよく表すからといった意味合いがあったわけですけど、今までずっと日本政府としては、教皇ではなく法王という呼び方をしていました。今回、教皇に統一したことでメディアも今まで法王といっていたのが教皇に変わりつつあるということが大きな注目を集めていました。
鈴村:口の感じがローマ法王で慣れていたから、単純に教皇が言い慣れない感じはあるんですけど、どちらにしても、ローマ教皇であることは変わらないっていうか、同じ方なのでね。(笑)
城戸さん:あとはですね、科学的根拠が不十分な、いわゆる、ニセ医療の情報、これの拡散防止のためにデジタルプラットフォーマーの各社が対策を進めているという。これは、ツイッターでは5月からワクチンに関する単語を調べると検索結果のところに、厚生労働省の予防接種のページが案内されるようになりました、あとは、デジタルコンテンツの投稿を行える『note』というサービスでも同様な事を行っているほか、はてなの『はてなブログ』でもですね、10月から新たなガイドラインを決めまして、医療や健康、食の安全などについて正しい情報を載せるような感じのガイドラインに改めたという、こういう業界のまとめみたいなことを出した記事も大きな注目を集めました。
鈴村:ニセ医療って例えばどんなのがあったんですか?
城戸さん:直近で言いますと、“血液クレンジング療法”と呼ばれるものですとか、“ホメオパシー”とか、そのようなものが念頭にあるようですね。
鈴村:なるほどね、そういうものを拡散防止していこうという対策なわけですね。そして、今回ピックアップしていただいたネットの話題は何でしょうか?
城戸さん:はい、『東大・特任准教授の差別ツイート、波紋を広げる』です。
鈴村:これはどういうことなんでしょうか?
城戸さん:東京大学大学院の情報学環・学際情報学府の特任准教授でAI開発などを行う『Daisy』という会社の代表取締役でもある大澤昇平さんがツイッター上で、自分の会社では中国人は採用しませんなどと発言したことを受けて、ネット上で「人種差別なのではないか?」といった批判が集まって、波紋を広げています。
鈴村:この批判が集まっているツイートについてもう少し詳しく教えていただけますか?
城戸さん:20日にですね、「弊社 Daisy では、中国人を採用しません」といった投稿のほか、「中国人のパフォーマンス低いので営利企業じゃ使えないっすね」でしたり「そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします」などと発言して、ネット上では「どストレートな人種差別」「とてつもない『差別主義者』ですね」といった声があがりました。
鈴村:なんでこのツイートをしたのかなぁ。そこが気になりますよね。このツイートが波紋を広げているのは、どういうことっていうのもなんですけどねぇ、どういうことなんですか?
城戸さん:はい、東大の方の発表がありまして、「これらの書き込みは、当該教員個人または兼務先組織に関するものであり、学環・学府の活動とは一切関係がありません」というふうにしています。特任准教授ということで普通の准教授とは異なるんですよね、期間限定の職員みたいな扱いなんですけれども、大澤氏は情報学環で情報経済AIソリューションというテーマの寄付講座、民間から寄付された資金で開かれるものなんですが、これを持ってらっしゃるんですけれども、そこに寄付していた、証券会社の『マネックスグループ』でしたりとか、オークション比較サイトである『オークファン』といった会社が寄付を中止するという発表を、これを受けて行ったりとか。あとはですね、大澤氏が経営している『Daisy』の出資元である、仮想通貨関連事業の『リミックスポイント』からも今回の件に関しては改めて代表者から意見を聴取し、事情を調査確認したうえで、当社としての対応を図って参りたいと考えておりますと、いろんな波紋を広げて影響が出ているという状況ですね。
鈴村:う〜ん、ここまで聞いてもなぜそんなツイートをするのかちょっとわからないですね…。
城戸さん:肩書が大きい方ですからね。それを背負いながら、リスクを背負ってまで、ここまでなんで言ったのかっていうのは気になるところですよね。
鈴村:ですよねぇ。う〜ん…。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月27日
今朝は【東大・特任准教授の差別ツイート、波紋を広げる】
中国人は採用しませんということをツイッターで書いていますけど、よくわからなかったのは、なぜわざわざツイートまでしてこういうことを言うのかということで、
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月27日
自分が思ったことが伝わってほしいということがなければ、ツイートしたりしないと思うんですけど、にしても中国人ということでひとくくりにするのは間違いだと思います。人それぞれ差があるのは普通なことで、差別がないのは難しいと感じます。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月27日
差別は、悪い意味ではなく個性という捉え方もできる気がするんです。合う合わないはどんな人間にもいると思うんですけど、カテゴリーでくくって差別するのは本当に間違っていると思います。しかもそれをわざわざツイートする理由はないと思いました。