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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.11.05

ツイッターが政治広告を全面禁止へ。これからのSNSと政治について

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日、お話を伺うのは、『BuzzFeed Japan』シニアフェローの古田大輔さんです。
古田さんが注目したネットの話題はこちら!


『ツイッターが政治広告を全面禁止へ。これからのSNSと政治について』

このニュースのあらましは…


先月30日、ツイッター社のジャック・ドーシーCEOが、「我々はグローバルレベルで政治広告の掲載をやめることにしました」とツイッターに投稿し、SNSサービスにおいて、政治広告の掲載をやめる考えを明らかにしました。ジャック・ドーシーCEOは「表現の自由云々ではない。政治的メッセージを届けるために金銭を払うことに問題がある」と語っています。

鈴村:これはびっくりした発表なんですけど、政治広告の掲載をやめるというのは?


古田さん:そうですね、ツイッターの政治広告って何?って思う人もいると思うんですよ、今この瞬間もツイッターを見ている人も多いと思うんですけれども、自分のタイムラインを見たら、自分がフォローしてないアカウントが紛れ込んでいて、下にプロモーションって小さく書かれているのありますよね?あれがまさに広告なんですよね。ツイッター社にお金を払って、自分のフォロワーではない人にも自分のツイートが届くようにしますというシステムなんですね。そこに、例えば、政治家が自分に投票してくれとか、私の政策は正しいとか、相手の政策は間違っているみたいな政治的なプロモーションするのを、規制するという方針を示したのが今回のジャック・ドーシーCEOの発言なんですよ。


鈴村:そういうことなんですね。今回のニュースをパッと聞くと、トランプ大統領とかがツイッターで発言できなくなるのかと思ったけど、そういうことでは全くない?


古田さん:そういうことではないです。なぜなら、トランプ大統領の場合は、そもそもが彼のフォロワーが何百万人もいるので、普通にツイートしたら、それが流れちゃうんですよね、別にプロモーションしなくても届いちゃうので、その政治的な発言を禁じるわけではないです。


鈴村:ないんですね、なるほど。では、ツイッター社としては、どうやって政治的広告をやめていくんですか?


古田さん:これがまさに僕は、“言うは易く行うは難し”だと思うんですよね。何をもって、どこからが政治的な発言とみなすのか?というのは、とても判断が難しいですし、例えばですね、トランプ大統領、安倍首相とかを応援している企業とかメディアがあったとします、そこがとにかく、トランプ大統領とか安倍首相を褒めまくるようなような記事ばっかりを書いてるとすると、そのメディアが自社のプロモーションをするツイートをして、それをプロモーションしてきたらどうするの?とかですね。


鈴村:直接的にその文言に書いてないにしても、繋がっているってことですよね?


古田さん:そうそう、だから、これは結構難しいなと思っていて、ジャック・ドーシーはツイッターの新方針の詳細を11月15日に発表すると言っているんですよね。それが、どのような詳細を持ってくるのかというのが、みんながすごい気にしているんですよ。ジャック・ドーシーの、彼の考え方は、ツイートでいくつかに分けて細かく発言していて、どういうことを言っているかというと、政治的メッセージというのは、自分アカウントをフォローしている人に届けるのは構わないけれども、そういうのをプロモーションのシステムでフォローしていない人にまで金で届けようとするというのは、それは人々の判断を損なってしまうと。しかも、これって、発注者が狙った相手に届けることができるんですよね。東京都に住んでいる人とか、男性とか女性とか、年齢とか。そこをターゲットにあてることができるんですよ


エリザベス:えぇ…。


鈴村:そうなのか…。戦略的に動けるってことですね?


古田さん:そうなんです。これがフェイスブックで大問題になったわけですよね。2016年の大統領選とか、イギリスのブレグジットの選挙の時に、国民投票の時に揺れ動く人たちを狙ってフェイスブックがものすごい政治広告を広げる場になったわけですよね。いわゆる、ケンブリッジ・アナリティカの問題って言われているんですけれども、ケンブリッジ・アナリティカという会社がフェイスブックから手に入れたデータを基に分析して、この有権者たちにこういう情報を見せたら、こっち側に動くぞ!っていうのを指南していたっていう問題があったんですよね。


鈴村:そういうコントロールが行われる可能性があるということですよね。フェイスブックは、ザッカーバーグさんはこれはどう考えているんですか?


古田さん:それが今、ホットな話題となっていて、ジャック・ドーシーの発言も、これはマーク・ザッカーバーグへの当てつけだと言われてるんですよね。マーク・ザッカーバーグは、フェイスブック上での政治広告を規制しないと言っているんですよ。マーク・ザッカーバーグの場合は、表現の自由の問題でもあるし、そういう規制をテクノロジー企業、プラットフォーム側がやるのではなくて、あくまでそれは、国民が、有権者たちが自発的に判断すべきだと彼は言っているんですよね。それに対して、議会に呼ばれて、もう、もう、批判の嵐になっているわけですよ。先日の議会でも、アメリカの議員で、若者にすごい人気のアレクサンドリア・オカシオ=コルテスという民主党の若手の女性議員がいて、彼女にものすごいやり込められるっていうね。


鈴村:これは、どういうふうに決着つくというか、見えてくるのかっていうのは、まず、15日が大事かもしれませんね!


古田さん:そうですね、是非、詳細を見てみたいですね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。








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