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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.10.01

新聞の未来

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、ジャーナリストでBuzzFeed Japan シニアフェローの古田大輔さんです。今日の話題はこちら!


「新聞の未来」について

ザベス:古田さんは先日、日本新聞労働組合連合の会合に出席されたそうですね。何かお話になったんですか?


古田さん:はい。いまの新聞労連の委員長が、僕の朝日新聞時代の同期なんですね。で、「新聞の未来について語ってくれ」と言われまして、実際のデータを示しながら「新聞業界はこのまま何も手を打たなかったら、めちゃめちゃ厳しいと思いますよ。」という話をしてきました。


ザベス:そのデータは発行部数のデータなんでしょうか。


古田さん:新聞は発行部数自体も減っていて、日本全体での発行部数が2018年10月の時点で3990万部。これは14年連続の減少で、発行部数のピークは1997年の5376万部だったので、25%減ということになります。で、こちらの部数以上に減っているのが収入です。部数が減ると、購読料のほか広告料にも影響してきます。
現在、新聞を購読しているのは高齢の方が中心なので、例えば、新商品を若い世代に売りたい、となったときに、それを新聞広告にはなかなか出さなくなっています。
で、これで怖いのは、紙の収入が落ちているならweb媒体で…となるところなんですが、現在web媒体でどれくらい売り上げをあげているのかというと、まだ1.2%程度なんです。これからさらに紙の収入が減っていくのに、デジタルでの売り上げを劇的に伸ばすことは難しいので、今すぐにでも何かチャレンジを始めなければならないのでは?というお話をしてきました。


ザベス:具体的にはどんなチャレンジをしていく必要がありますか?


古田さん:アメリカではすでに、インターネットメディアとテレビや新聞といったメディアを分けて考えていないんですね。なぜなら、みんなインターネットで発信するから。日本でもそれが当たり前にならないといけないんです。


ザベス:朝日新聞の記者をされていた古田さんとしては、それは寂しくないですか?


古田さん:それはもう仕方がないな、と。大切なのは情報を伝えることであって、伝える媒体は何でも変わらないと思います。ただ、新聞社とか新聞業界としての強みは確実にあって、大手の新聞社には2000人以上の編集局員がいるんですよ。そんな組織は、世界的に見てもほとんどないです。インターネットメディアの組織は、いまは大きいところでも100人くらいですから、新聞社の一斉に取材をする力や100年かけたアーカイブの力というのは圧倒的に強いですよね。


ザベス:情報量の豊富さ、というのはやはり長年の力がありますよね。


古田さん:世界中にネットワークを持っていますからね。


そして、今日の #ザベコメ はこちら。




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