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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.09.18

「ドラえもん学」から紐解く!のび太の言葉使い「〜かしら」は女性的?

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!


【のび太の言葉使い「〜かしら」は女性的?指揮者に見解を聞いた】

このニュースのあらましは…


8月下旬、藤子・F・不二雄さんの漫画について、「男性が「〜かしら」という言葉を使っている印象がある」というツイートが投稿されて話題になりました。

鈴村:『のび太の言葉使い「〜かしら」は女性的?識者に見解を聞いた』ということですが、これは、どういうことなんでしょうか?


城戸さん:『ドラえもん』の作者として知られる藤子・F・不二雄さんの漫画について、「男性が「〜かしら」という言葉を使っている印象がある」というツイートが投稿されて話題になりました。投稿したユーザーは「女性的な言葉だと思うけれども、F先生の口癖だったの“かしら?”」と疑問を投げかけているんですが、どういう成り立ちで「〜かしら」という言葉がここまで定着したかというのをJ-CASTニュースでは調べてみました。


鈴村:僕は、よく、「〜かしら」を使いますよ。


神田愛花:そうですね、スズさん使いますね。


鈴村:使うんです、好きなんです。そもそも、「〜かしら」という言葉にはどのような意味があるんですか?


城戸さん:『広辞苑 第七版』によりますと、「〜かしら」は助詞で。「〜か知らぬ」が転じて、明治以降、主として女性が用いるとしています。不審や疑問、願望や依頼、危ぶむような意味合いが込められているということです。


鈴村:ほうほう、そうなんですね。「〜かしら」の意味について、どんな識者に見解を聞いたんですか?


城戸さん:近代日本語史を研究している、日本女子大学の清水康行教授にお話を伺ったところ、「〜かしら」は、元々、「〜か・知ら・ず」の形で「〜かは知らない」といった意味で古くから使われていました。


鈴村:なるほど〜。そういうことだったんですね。


城戸さん:これがですね、江戸時代のころから、「〜か知らぬ」「〜か知らん」の形になって、『知る』の意味が薄れ、単に『疑問』をあらわす用法が増えて、江戸の終わりごろから、今と同じような「〜かしらん」「〜かしら」と、疑問、不確かな感じの終助詞として使われるようになったということです。


鈴村:『ドラえもん』の中ではどのような意味で使われているんですか?


城戸さん:『ドラえもん』を研究していて、『ドラえもん学』を提唱してらっしゃる、横山奉行さんにお話を伺ったところ、ドラえもんは、全1346作品あるんですが、そのうち、半数近くの601回に「〜かしら」が登場していて…。


神田愛花:数えた…。


鈴村:すご〜い!めちゃくちゃ登場してたんだ!?


城戸さん:のび太が27%にわたるわけなんですけれども、なぜここまで「〜かしら」を使うかといいますと、藤子先生が性格的に優しい方ということと、出身地の富山で小さい頃、豊かな生活をしていたということで、その環境がマッチしていたんじゃないかなという分析をされてらっしゃいました。


鈴村:なるほどね、いやぁ、面白い!僕も使っていこう、これからも!


そして、今日の #スズコメ はこちら。








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