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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.09.10

『日韓連帯アクション0907』

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日、お話を伺うのは、『BuzzFeed Japan』シニアフェローの古田大輔さんです。
古田さんが注目したネットの話題はこちら!


「日韓連帯アクション0907」

このニュースのあらましは…


9月7日、東京・渋谷で開催された『日韓連帯アクション0907』。参加者がリレー方式でマイクを持ち、最近の『嫌韓』をめぐる一連の報道を受けて、朝鮮半島をルーツとする人々への差別反対と共生を呼び掛け、聴衆に思いを訴えました。

鈴村:今、こういう状況において、これは勇気のあるアクションといえるかもしれません。


古田さん:例えばテレビ番組で、日本人旅行客がソウルで暴行を受けた事件を受けて、番組コメンテーターが、「日本人も韓国人旅行客を暴行せにゃいかん」というような発言をしたり、他のテレビ番組では、韓国出身、朝鮮半島がルーツの方々に「黙れ!」というような言葉であったり、YouTubeとかはさらに激しい言葉とかが出てますよね。これだけの社会の雰囲気の中で、こういう社会の雰囲気をなんとかしないといけないという問題意識を持って、こういうアクションをする。そして、それに参加される方というのはすごく勇気のいることなんですよね。


鈴村:今、本当にそういうふうになっていってて、僕はこの嫌韓ムードというか、韓国との関係の取扱い方をテレビだったりメディアがいっぱい扱うじゃないですか。テレビつければやってるし、聞くところによると、視聴率がすごく取れるとか、扱うと話題になるところがあるみたいで。


古田さん:本当に僕も思います。僕はテレビで情報番組のレギュラーで出ているんですけれども、本当に毎週、韓国の話題を取り上げるんですよ。しかも、どのチャンネルつけてもやっているじゃないですか。今だと、法務大臣に就いたチョ・グクの疑惑について延々と報道するんですけど、これはかつてなかったですね。僕と一緒にテレビに出ているドイツ人のマライさんに、「こんなんドイツでありえますか?」と聞いたら、「いや、絶対にありえない!」と、「フランスの大臣候補なんてドイツ人知りませんよ」といっていて、そりゃそうですよねっていうことで、ちょっと異常な状況になっていますよね。


鈴村:こういう形の報道というのは、今までは、そこまではなかったですよね。


古田さん:僕が『日韓連帯アクション0907』の件でツイートしたらですね、いいねが数千件付くですけど、同時にコメントが500件以上付いてですね、その500件のコメントの大半は批判コメントなんですよね。この連帯アクションでは、在日韓国人3世の女性が、“私は殺されるかもしれない”という恐怖感をいま覚えているようになっていると、それで、みんなで声をあげていきましょうということを言っていたんですけど、ということを取り上げたら、批判コメントでどういうことが来るかというと、“被害妄想だ”、“日本人が韓国人を襲ったりするわけないじゃないか”と…。“逆にこの人は仕込みなんじゃないか”とか、“むしろ、日本人が韓国人から嫌がらせを受けているのに、それに対して批判しないのは何事か”というような批判コメントが数百件付くようになっているんですよね。僕は90年代後半から、学生時代から、歴史認識問題とかですね、それこそ、当時から慰安婦問題とか教科書問題があったわけですけれども、ずっと20数年見てきましたが、ここまで来てるのかと、今が最大ですね。


鈴村:う〜んそうですよね…。政治に関して見ていて、なんでこうなってしまうんだろうって疑問に思う事があるんですけど。じゃあ、韓国の人たち全てが悪いかっていうと、そんなことないは絶対にないと思うんですよね。


古田さん:それはその通りですね。それはもうほとんど当たり前ですよね。いいやつばかりでもないけど、悪いやつばかりでもないんですよ。


鈴村:っていう話だと思うんですよ。


古田さん:ただ、怒りの声をあげる人たちのことを、じゃあ、あの人たちはわけわかんない人だといって切って捨てちゃうのはダメだと思うんですよ。彼らには彼らなりの正義感があるんですよ。それがどういう正義感かというと、“日本は今まで虐げられてきたから、我々こそが声をあげないといけない!”というふうに思っているんですよね。そういう人たちは、韓国が日本に対してやった悪いこと、いっぱいあるわけですよね、そのことをずっとそういう情報を摂取しつづけるから、それに対して、だから日本もこういう声を上げないといけないと。ただ、そういう人たちは、日本が韓国に対しやった韓国にとってマイナスなことに関する情報はあまり仕入れていないですよね。そこのバランスをとるというのが非常に重要で、ある一点をもって違うとなるのではなく、この点は合意できますよねと一つ一つ探っていかないといけないなと思います。それともう一つ、僕がすごく懸念しているのがですね、諸外国から見たときにどう見えているのかと。まず第一に、世界中の大多数の人は、日韓関係なんて興味がないんですよ。第二に、そんな中で、日本の人たちが世界にアピールしなきゃいけないというふうに日本の立場から「韓国が悪いんだ!韓国が悪いんだ!」と叫ぶと逆に世界から見ると、「なに?日本って???」と思いだすという。


鈴村:そうですね、それは思いますね。なんかね、“やられたらやり返す!”みたいにならなければいいなって感じはしてますね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。





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