19.09.09
「横浜のカジノ誘致」について
いま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。
「横浜のカジノ誘致」について
このニュースのあらましは…
横浜市は、カジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致すると発表。横浜港の山下ふ頭を整備し、2020年代後半の開業を目指します。が、IR誘致には市民や議会内に根強い反対の声があり、林市長が「白紙」としてきた従来の姿勢を変えたことに対して反発が起きるのは必至、とのことです。
鈴村:こちら、ネットの反応はいかがですか?
米重さん:横浜市民を名乗るユーザーを中心に、市長の姿勢・態度が二転していることに対しての戸惑いや批判的な声が非常に多いですね。市長はもともと前向きだったところを選挙を前に「白紙」とし、それがまた8月になって「誘致します」と発言したことから、その態度の変遷に対する批判の声が多いようです。
鈴村:白紙から突然、今になって誘致…というこのタイミングは何なんでしょう。
米重さん:これはひと言でいうと「いま決めないと、場所の決定に間に合わないから」ということですね。9月4日に国がIR設置の基本方針を公表しまして、その中で「地域の合意形成」や「ギャンブル依存症対策」といったことも求めています。で、来年には全国で3ヶ所くらいの立地が決まるんですが、それまでに合意形成や依存症対策をやらなければならない、そう考えると結構ギリギリなんです。
鈴村:この件、横浜市民はどのように感じているのでしょう。
米重さん:2017年の市長選のときにもIR・カジノの誘致という話は出ていました。そのときに我々JX通信社で世論調査を行いまして、そのときには市民の7割がIRの誘致に反対でした。おそらく今も、そのときとそれほど状況は変わっていないと思います。
鈴村:これ、反対の理由は何がありますか?
米重さん:こちらは、デメリットに対する警戒が非常に強いように思われます。ひとつは「ギャンブル依存症」これはカジノだけに関わらず、パチンコなどの公営ギャンブルもありますので特有の問題ではないんですが、新しく賭場を作るということで、対策は必要になってきます。あとは治安への悪影響があるのではないか、とか、立地が山下ふ頭ということで、横浜の街づくりや“シティ・プライド”に関わるのではないか、という意見もあります。
鈴村:では逆に、メリットはどんなことがあるでしょう。
米重さん:これはもう経済効果につきます。横浜市の試算だと、建築時に7500億円から1兆2000億円、運営時は年間で6300億円から1兆円の経済波及効果があると言われています。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 9, 2019
そういうものを1つ1つ検証しなければならない。日本はインバウンド等を盛り上げていかなくてはいけないところなので、日本らしいカジノの作り方もきっとあるんじゃないかなと思います。どうか作る場合は、前向きな解決策があることを願いますし、注目していきたいと思います。