19.04.15
災害デマ=明治の震災日記にも記述
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちら!
「災害デマ=明治の震災日記にも記述」
このニュースのあらましは…
3年前の熊本地震や昨年の大阪北部地震、北海道地震の際には、余震や治安に関するデマが飛び交い、話題になりましたが…
1889年に熊本地方を襲った「明治熊本地震」。当時「熊本新聞」発行者が記録した「熊本明治震災日記」にも、多くの虚偽情報とそれによる混乱の記載があったそうです。
鈴村:まずは3年前の熊本地震でどういうデマが飛び交ったか、改めてお聞かせください。
米重さん:こちらは、ツイッターに「動物園からライオンが逃げた」というウソの文章と、海外のサイトから転載した画像が投稿され、そのツイートが拡散したことで、熊本市動植物園や県警に問い合わせや通報が殺到した…というものです。
鈴村:では、1889年に熊本地方を襲った「明治熊本地震」ではどういうデマが流れたのでしょう。
米重さん:例えば「今日の○時に激烈な地震があるらしい」とか「金峰山(熊本市内にある小さな火山)が破裂するらしい」といったデマがデマを呼ぶ、といった状況になっていたようです。
鈴村:こういうデマが広がってしまう背景には、どういう原因があるのでしょう。
米重さん:災害時はやはり、皆が不安になっています。そういったときは、普段なら聞き流してしまうような伝聞の情報にも飛びついてしまう。そういった心理があると思いますね。
鈴村:現代のSNSの発達は、こういったデマの拡散に関係あるのでしょうか?
米重さん:そうですね。やはり以前よりも、明らかに拡散しやすくなったと思います。一方で、より検証されやすくなっていますので良し悪しかな、という感じですね。
鈴村:なぜ、こういったデマを流そうと考える人がいると思いますか?
米重さん:大きな地震があると毎回必ずデマが流れますが、これは特に目的意識が明確にある訳ではなく、面白半分だったり、承認欲求ということでやっているんだと思うんですが、それが拡散することで多くの人に迷惑がかかる…という想像力が不足しているのかな、と思います。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
デマとそうでないものの選別は難しいところですが、一つ一つ丁寧に向き合っていかなければいけない。そして今は発信力があり、反射的にそのデマを拡散してしまう恐れがあるので、一度得た情報は一度自分の中でしっかり考える、その冷静さが必要だということが分かりました。 #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年4月15日