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万里恵さんもハマる「キングダム」の魅力とは??(2017/6/15)

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木曜日は「カルチャー」。


今日は「楽天ブックス」6月5日〜11日の
コミック週間ランキングをご紹介します。



第3位 『 7SEEDS/34巻 』田村由美(フラワーコミックス)

第2位 『 MIX/11巻 』あだち充(ゲッサン少年サンデーコミックス)

第1位 『 キングダム/47巻(予約) 』原泰久(ヤングジャンプコミックス)


以上、「楽天ブックス」6月5日〜11日のコミック週間ランキングTOP3でした。
2006年から週刊ヤングジャンプ誌上で連載が続いている『キングダム』。昨年の連載10周年を経て、現在ものすごい人気です。先ほどご紹介したランキングでも、来月19日頃に発売される47巻が、発売1ヶ月前にも関わらず予約で1位でした。2017年上半期、高橋さんもかぶりつくように読んだという『キングダム』。そのヒットの秘密に迫ります。
お話は宝島社が年末に刊行している『このマンガがすごい!』の薗部編集長に伺いました。


薗部:『キングダム』は紀元前の春秋戦国時代、三国志よりずっと前の時代に信(しん)という少年が大将軍になって、その名を国中に売るみたいなことを夢見て戦う、というお話です。彼が使えている仲間・政(せい)はのちに秦の始皇帝となる人物なのですが、信が成り上がっていくにつれ、政も一緒に皇帝として中国をまとめていく…みたいなバトル漫画ですね。

高橋:秦の始皇帝が中国を統一するまでの春秋戦国時代を舞台に、戦争孤児の少年・信が天下の大将軍になることを目指す物語『キングダム』は、2015、16年の2年連続で青年コミックの売り上げ1位。そして今年上半期、完全にブレイクしました。
単行本は46巻まで出ていて、累計発行部数は3千万部以上。サバンナの高橋さん、平成ノブシコブシの吉村さんなど、キングダムファンのお笑いタレントは「キングダム芸人」として番組に出演。小島瑠璃子さん、広瀬アリスさんなど夢中になる女性タレントも続出しています。同じ集英社から出ている女性誌『MORE』6月号では、専属モデルたちが「キングダムを初めて読んでみた!」という企画を展開。20代、30代のOLにこれからもっと広がるかもしれませんね。


中西:なるほど!では、何が大きなヒットにつながったのか?薗部編集長に伺ってみましょう。


薗部:ヒットの理由ですが、3つ挙げるとするなら「時代の設定」「成り上がりストーリーの快感」「山場がちょこちょこある」というところです。
時代設定が絶妙で、日本人は秦の始皇帝が万里の長城を作った人物であることは知っていますので、この先どうなるか?という史実をほとんどの人が知らないんです。だから、少し調べると王翦というキャラクターが信の最後のライバルなのか?とか、昌平君というのがラスボスか?みたいな感じが少し見えてくるのですが、どういう経緯でそこに至るか…ということが分からないというのも魅力のひとつ。
2つめの「成り上がりストーリー」というところですが、ドラゴンボールしかり、みんな成り上がりストーリーが好きだよね、と。失敗しても、それを糧に強くなって、仲間が増えて、少年漫画的な成長物語になるところに心惹かれて、楽しいよね、って。これも凄くシンプルです。
あと「ちょこちょこある山場」ですが、普通『このマンガがすごい!』のランキングに1度入ってしまうと、もうみんなが面白いと知っているものはなかなかランクインしないんです。キングダムには、王騎将軍という凄くかっこいいキャラが出てくるのですが、王騎が死んだとかいうと、また票が入ったりするんです。なので、また盛り上がりの瞬間がバン!とあると、再びランクインするのではないか、と思っています。

高橋:私が思う『キングダム』大ヒットの3つの理由は、「歴史に基づいた話が面白い!」「将軍たちの多彩なキャラクターに惹かれる!」「主人公の信が、田舎から出て大将軍を目指す成り上がりストーリーが熱い!」ですね!!


薗部:いま、46巻まで発売されていまして、政は大王になり、信もかなり名声を築き、将軍の一歩手前まで来ているのです。で、今度は趙という大きな国とガッツリ戦うのかな?というところなのですが、このあとまだ楚という国も登場しますので、何が起こるか正直分からないので、まだまだ続く作品だな、という感じはしています。

万里恵さんと薗部編集長の熱い“キングダム愛”に触れた中西さんは、「僕も読んでみようかな。」とおっしゃっていましたよ。まだ『キングダム』の世界にふれていない皆さんもぜひ!


2017年上半期の映画業界を振り返り(2017/6/8)

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木曜日は、「カルチャー」。


まずは、6月3日(土)4日(日)の
全国映画動員ランキングトップ3をご紹介!



第3位『 花戦さ 』(公開1週目)

第2位『 LOGAN/ローガン 』(公開2週目)

第1位『 美女と野獣 』(公開7週目)


以上、先週末の全国映画動員ランキングトップ3でした。
そして、スタジオにはおなじみの映画ライター・よしひろまさみちさんをお迎えして、2017年上半期の映画業界を振り返りました。


中西:2017年上半期、日本の映画業界はどんな半年でしたか?


よしひろ:ひと言でいうと「洋画ルネッサンス」な半年でした。去年の下半期は「邦画ルネッサンス」だったんです。「シン・ゴジラ」と「君の名は。」のヒットがずっと続いていたので、その反動かな、という気もしますけれど、洋画がすごかったですね。


高橋:そんな中で、よしひろさんが特に印象に残った作品は?


よしひろ:まずは「ラ・ラ・ランド」アカデミー賞の作品賞は逃しましたが、ゴールデングローブ賞で7部門、最多の受賞をした作品です。この作品は、皆さんがご覧になっていることを前提に言うと「とにかく最初の5分間が最高!」です。その後の展開について行けなかった…という人が結構いた、という話も聞きますが、いわゆるハリウッドオリジナルのミュージカルを真面目に作ったのって何年ぶり?という話なので、これはもう“ルネッサンス”の代表的な作品になるのではないかと思います。


よしひろ:続いては、大人も楽しめるユニバーサルスタジオのアニメーション作品「SING/シング」こちらは動物の世界を舞台にしたミュージカル映画で、みんなが知っている洋楽のヒット曲がバンバン歌われる作品でした。日本語吹き替え版の方も非常に上手くできていて、リピーターも続出してものすごいヒットとなりました。


高橋:私もリピーターです!両方観ました。どちらもちゃんと良いんですよね。


よしひろ:さらに、ディズニーのアニメーション作品「モアナと伝説の海」ディズニーのアニメーションは「美女と野獣」から延々と続いている“第二黄金期のミュージカルもの”がここでまた復興したな、と思います。で、今回の作品の舞台はミクロネシアだったんですが、ミクロネシアの文化をちゃんと取り入れて<多様性を描いたという、非常にディズニーらしいアニメーションでした。


よしひろ:で、最後にご紹介するのが7週連続1位という、実写版「美女と野獣」これは鉄板ですね。ホントに良い映画!私はオリジナルのアニメーション版のファンなんですけれど、元のファンもちゃんと取り込めるっていう…完全にトリコですよね。実写版は非常に上手くいきましたよね。イメージ通りの映像に仕上がっていると思います。吹き替え版の方もちゃんとミュージカル歌手の方を起用していて、歌唱力に定評のある方しか出てこないという。


高橋:こうしてお話を伺っていると、2017年の上半期に日本で公開されてヒットした洋画はミュージカル作品が多かったですね。


よしひろ:そうですね。本国では昨年に公開された作品もあるんですけれど、これはタイミングの問題もあるんですよね。だいたい映画は1本作るのに3年も4年もかけたりするので、たまたまこういう風に続いている、というのもあるといえばあるんですが、いま世界的にヒットする作品といわれているのは、アメコミかホラーのように軽く観られるもの、という風潮がありますけれど、オリジナリティーを持った作品が非常に少なくなってるんです。で、そこに目をつけて、ミュージカルだったり音楽映画の方に行ったんじゃないかと。これが日本でウケた理由というのがちょっと変わっていて、「レ・ミゼラブル」や「アナ雪」なんかで実際に行われていたんですが“劇場で一緒に歌いましょう♪”的な上映だったり、あとは「恋ダンス」なんかで、皆が人前で歌ったり踊ったりすることに全く抵抗がなくなっちゃったじゃないですか。むしろ「見せたい!」みたいな。そういうことに抵抗がなくなったことで、ミュージカルというジャンル自体に抵抗がなくなったのではないかと思いますね。


このあと下半期も、楽しみな作品が続々と待機中です!こちらも待ち遠しいですね。
今日は先週末の全国映画動員ランキングトップ3と、2017年上半期の映画業界を振り返りました。


住野よるさんってどんな人?(2017/6/1)

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木曜日は「カルチャー」。


今日は紀伊國屋書店の5月度
文庫・新書のマンスリー
ベストセラーランキングTOP 3をご紹介します。



第3位 『 リバース 』湊かなえ(講談社文庫)

第2位 『 虚ろな十字架 』東野圭吾(光文社文庫)

第1位 『 君の膵臓をたべたい 』住野よる(双葉文庫)


以上、紀伊國屋書店のベストセラーランキング TOP3でした。
1位の住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」は、2年前の6月に刊行されたデビュー作。1年で60万部を超えるセールスを記録して、映画化が決定。2016年の本屋大賞では2位となり、先月文庫版が発売され、こちらも大ヒットしています。
今日はスタジオに、双葉社で住野よるさんを担当している編集者の荒田さんをお迎えして、この作品の魅力とヒットの理由について伺いました。正体不明の作者、住野よるさんについても伺います!


高橋:まずは「君の膵臓をたべたい」について、簡単にご紹介します。
ある日、主人公の「僕」は病院で文庫本を拾います。それは、クラスメイト・山内桜良の日記帳でした。そこには、彼女は膵臓の病気で余命が短いことが書かれていました。そうして、人とは関わりを持たずに生きた「僕」と、いつも明るく快活な桜良との交流が始まります…。


高橋:住野よるさんは、この小説で何か賞を受賞してデビューしたのではなく“いまの時代”的なデビューのきっかけだったようですね。


荒田:はい。もともとこの「君の膵臓をたべたい」という作品で、いくつかの文学賞に応募されていた様なんですが、それがなかなか上手くいかずに、ネットの作品投稿サイトにこの作品を投稿して、それを私が読ませていただいた…という経緯なんです。

高橋:私は文庫で読ませていただいて、とてもこの作品に引き込まれたんですが、荒田さんご自身は初めて読まれたときにどんな思いでしたか?


荒田:「君の膵臓をたべたい」という、一見おどろおどろしいタイトル、これが主人公の「僕」が最後にヒロインに送ったメールなんですが、そのメールの意味が最後に読み終わって分かったときに、このおどろおどろしいイメージだったタイトルが、何とも美しい感動的な言葉に変わってしまうんです。こんな体験は他の本では味わえないんじゃないかなぁという、そこにすごく感動して「これは絶対に本にしよう」と思いましたね。

高橋:その後、世に出たこの「君の膵臓をたべたい」はどのくらい売れているんですか?


荒田:累計で140万部を超えています。

高橋:その後に刊行された3作品も話題の住野よるさん。作品世界のどんなところが受けていると思われますか?


荒田:よく10代の女の子から頂くのが「なんで私たちの気持ちが分かるんですか?」という感想で、そういった圧倒的な“共感度”が、熱烈なファンを生んでいるのではないかと思います。

高橋:私、作品はもちろんなんですが、住野よるさんご自身もとても気になるんです。Twitterを見ていると「僕」という一人称なので男性?なんですよね??


荒田:そうなんです。正体不明なので、デビュー当時は女性作家さんの特集コーナーに置かれていたりもしたんですが(笑)正体を隠されている理由は、作品の前に作者のイメージが出てしまうと、全部がその作者の印象に持って行かれてしまうから、純粋に作品を読んでいただきたい、という理由があるようです。

高橋:そしてこちらの映画化作品の公開が7月28日ということで、こちらはもうご覧になりましたか?


荒田:浜辺美波さん、北村匠海さんというフレッシュなふたりと、小栗旬さん、北川景子さんという豪華な俳優さんに演じていただきまして、原作のイメージ通りのキラキラとした輝きが楽しめる作品に仕上がっていると思います。

高橋:はい!映画も楽しみにしています。ぜひ皆さんにもあのキラキラとした感じを味わっていただきたいですね。


住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」は文庫版も好評発売中。映画は7月28日より公開されます。あなたは小説と映画、どちらから“キミスイ”を味わいますか。


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