是枝裕和監督作品のおすすめはこれ!(2018/5/24)
木曜日は、「カルチャー」。
先週末に届いた朗報!是枝裕和監督の最新作『万引き家族』が、
カンヌ国際映画祭の最高賞である“パルムドール”を受賞しました。
『万引き家族』の日本公開は6月8日、あと2週間ほど先ですが
その前に、いま観ることができる是枝作品の魅力をお伝えします。
まずは、これまでの是枝監督作品の興行収入トップ3から!
第3位『 三度目の殺人 』2017年公開
殺人の前科がある容疑者役に役所広司さん、その彼の弁護士役を演じるのが福山雅治さん。人が人を裁くことの重みを考えさえられる法廷サスペンスです。
第2位『 海街diary 』2015年公開
吉田秋生さん原作の漫画の映画化。父親が残した鎌倉の古民家で暮らす4姉妹の日常を描いた作品です。原作に惚れ込んだ是枝監督自身が脚本を手がけました。
第1位『 そして父になる 』2013年公開
実際に起こった、病院での子供取り違え事件をモチーフに描かれた2つの家族の物語。こちらはカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しています。
日本人として4人目、21年ぶりにカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した是枝裕和監督。その作品の魅力はどんなところにあるのでしょう。
今日はおなじみの映画ライター・よしひろまさみちさんに伺いました。
中西:今日はスタジオではありません。こんにちは!いまはニューヨークなんですよね?
よしひろ:おはようございます。すみません、伺えなくて。
中西:是枝監督はこれまで、カンヌなどヨーロッパの映画祭で人気がありましたが、実際、海外ではどんな監督という風に見られているんですか?
よしひろ:海外の国際映画祭では常連の監督として知られていて、特に是枝監督はカンヌとベネチアを中心に出品されているので、フランスとイタリアでの知名度は抜群に高いですね。もちろん、アメリカでも是枝さんのファンは一定数いらっしゃいますし、「万引き家族」に関してはアメリカでも公開が決まっています。
中西:「万引き家族」の公開は2週間後の6月8日ですが、その前に監督の作品で予習するとしたらどの作品が良いか?よしひろさんおすすめの是枝作品を教えてください。
よしひろ:はい。まずは2004年公開の『誰も知らない』という作品と、2013年の『そして父になる』こちらの2作品をまずは観ていただければ、『万引き家族』につながると思うんです。どちらも実際に起きた出来頃をもとにしていまして、今回のこの『万引き家族』も同じく、話題となった事件をベースにしているんですよ。
是枝監督はもともとドキュメンタリーの出身なので、社会的事象をとらえるのがすっごい上手いんですよ。そしてそれをちゃんと娯楽に落とし込むことがとっても上手な監督なんです。
中西:今回の作品『万引き家族』はどういった魅力があると思いますか?
よしひろ:この作品は、今の日本の“暗部”ですよね、社会から見捨てられた…といったら失礼かもしれませんが、カンヌで受賞したときの審査医委員長も言っていましたが、日の当たらない人にすぽっとをあてた、というところが評価されましたので、やっぱりそこは私たちがちゃんと直視しなければいけないところなのかな、と思いますね。
是枝裕和監督の最新作『万引き家族』は6月8日より公開予定です。