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イケてる鉄道路線図はこれ!(2018/4/5)

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木曜日は、「カルチャー」。


新年度がスタートした今週、東京の街にもフレッシュな雰囲気が漂っています。駅で何度も案内板を見返している方、よく見かけますよね。世界有数の大都市・東京の交通網で頼りになるのが鉄道の路線図。
今日はこの路線図を愛してやまない、路線研究家でライターの井上マサキさんによる【 いま気になる東京の路線図トップ3 】をご紹介します!



第3位『 都営地下鉄 』

井上さん:都営地下鉄の路線図は、大江戸線がきれいな楕円で描かれていまして、これを基準にして他の路線が配置されているんです。限られたスペースに東京の複雑な地下鉄を詰め込むデザインは、まさに職人芸です!


第2位『 東武鉄道 』

井上さん:先日、公式のスマホアプリがリリースされまして、運行情報や路線図がアプリで確認できるようになったのですが、この路線図は濃紺をバックに描かれているので、ちょっとクールな印象に仕上がっています。


第1位『 小田急電鉄 』

井上さん:3月の大幅なダイヤ改正に伴って、路線図もリニューアルされました。色遣いやフォントなど見やすくする工夫が盛り込まれていて、これからの路線図のトレンドになるのではないかと思っています。



以上、路線研究家・井上マサキさんが【 いま気になる東京の路線図トップ3 】でした。
今日は路線図の魅力を井上さんに伺いました。


中西:路線図って、地図とは明らかに違うアレンジというか、デフォルメされていますよね?最近で言うとどんな傾向があるんでしょう?


井上さん:最近ですと“インバウンド”外国人観光客の方が増えてきたので、多言語の路線図が増えていますね。これまでは、駅名の横にローマ字で書いてあるくらいだったんですが、最近は中国語・韓国語・タイ語など様々な言語の路線図を用意する鉄道会社が増えてきましたね。ほかには、色覚に障害を持つ方に配慮した路線図もありまして、例えば東京メトロでは券売機の横に別に路線図があるんですけれど、一部の路線が縞模様で描かれている路線図があります。これなら色の区別がつき辛くても、縞模様かそうでないかで路線の区別をつけることができる、ということなんですね。


中西:東京の鉄道は会社の境を超えて乗り入れることが多くなっていて、利用しやすい反面、こうしたことの“理解しやすさ”と“情報量”、相反する部分ですが、これらのバランスを取るのは難しくなっていますよね。


井上さん:そうですねぇ、各社収納に苦労していますね。例えば、自社と他社が相互に乗り入れている部分は色をグレーにしたり、文字を小さくしたりして、メリハリをつけることで分かりやすくする工夫をしていますね。


中西:この春、井上さんがかなり変わったと思う路線図は?


井上さん:こちらは、先ほど1位に挙げた小田急電鉄ですね。かなりガラリと変わりまして、以前の路線図は路線に白いハイライトがあって、ちょっと立体的に見えるようなデザインだったんですが、それをフラットな色遣いにして、かなりスッキリと見やすくなりました。あとは駅名の文字ですね。今までは長い駅名も限られたスペースにギュウギュウに詰め込んでいたんですけれど、新しいデザインでは文字の大きさを均一にして、長いスペースを取るデザインになっています。


中西:井上さんから見て、例えば東京の路線図にこういうのがあったら良いのに!ということは何かありますか?


井上さん:これはロンドンで見たんですが、駅と駅の間を歩いたら○分、というのが書いてある路線図があったんです。東京の地下鉄も駅が結構密集しているので、実は近い!というところもあるんですよね。


中西:そうなんですよ!電車を待っている時間とか、降りてから改札の外に出る時間など含めると、実は歩いた方が早い!っていうこと、結構ありますもんね。


井上さん:ですよね。なので、これは歩けば2分だな、とかいうことが事前に分かれば、わざわざ遠回りして電車に乗ることもないですからね。


中西:なるほど。路線図はこれからもどんどん進化していくんですね。個人的には3D路線図があると良いな、と思いますね(笑)。新宿の駅の浅いところと深いところ、みたいな上下が分かるとありがたいですね。もう駅がダンジョンみたいですから!


これまで、あまり気に留めてこなかったかもしれない路線図。改めて注目してみるのも面白そうですね!