スタジオジブリの抱える後継者問題(2016/8/12)
金曜日はBIGLOBEが提供するツイッター分析サービス、「ついっぷるトレンド」がまとめた「トレンドワード・ランキング」をご紹介。
8月12日までの一週間、ツイッターで多くつぶやかれた「急上昇ワード」を見ていきます。
第3位【 イチロー 】
アメリカメジャーリーグ、マーリンズに所属するイチロー選手が7日、メジャーリーグ史上30人目となる3000本安打を達成。その偉業にツイッターでは盛り上がりを見せました。
第2位【 愛ちゃん 】
開催中のリオデジャネイロオリンピック。卓球・女子シングルスで快進撃を見せた福原愛選手。3位決定戦で敗れ、4位に終わりましたがその活躍ぶりが話題を集めました。
第1位【 金メダル 】
こちらもオリンピックの話題。オリンピック出場中の日本人選手はこれまでに7つのメダルを獲得。このあとも女子レスリングなど注目の競技が続きます。
オリンピック関連の言葉がトレンドワード上位を占めるなか、今回、速水さんが注目したのはこのワード。
生きろ。
— スタンリー@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2016年8月5日
もののけ姫のキャッチコピー「生きろ。」はコピーライターの糸井重里さんが書いたものです。今までにいくつものジブリ作品のコピーを担当した糸井さんですが、もののけ姫に関しては苦難と迷走の末にやっとたどりついたものだったそうです。 pic.twitter.com/Szxffe4F0O
◆【 もののけ姫 】
日本テレビ系「金曜ロードーショー」では、5日と12日、2週続けてジブリ作品を放送。5日に放送された映画『もののけ姫』が、ジブリ映画の恒例どおり、トレンドワードランキングに入ってきました。
◆街の声−−好きなジブリ作品は?
「『天空の城 ラピュタ』小さいころ観ていて、音楽が良いじゃないですか」(男性)
「画がやっぱり可愛らしいので、ちっちゃいころに初めてみたものなので印象に残ってます」(女性)
「『ハウルの動く城』(作中に使われている)音楽「人生のメリーゴーランド」、あの曲だけは好きです。ストーリーも画もクオリティが高いところが良いのではないでしょうか」(男性)
「『耳をすませば』小学生のころにテレビで観て、動物もかわいいし、登場人物とか主人公に感情移入しやすいとおもいます」(女性)
今週は「コクリコ坂から」をお届けしますぅー??1960年代の横浜を舞台にした爽やかな青春物語?学生たちが取り壊しに反対して戦う古い部室棟「カルチェラタン」をはじめ、魅力的な建造物や街並みにも注目ですぅー?#コクリコ坂から #kinro pic.twitter.com/XddJADnWis
— スタンリー@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2016年8月8日
速水 ジブリ作品を見たことのない人は日本人にはほとんどいないのではないでしょうか。万里恵さんは、ジブリ作品のうちどれか一つ上げるとしたらどれですか?
高橋 『となりのトトロ』ですね。小さいころは「ネコバスに乗りたい」「かわいい」といった印象だったのですが、大人になって観たら涙が出てきました。メイとサツキが再会するシーンで琴線に触れましたね。
クロノスの作家も子どもと一緒にみると、あらためて父親の立場から『となりのトトロ』を観て涙がこぼれたそうです。
速水 いろんな世代が観る年齢によって解釈が違うという深さがあるのもジブリ作品の一つの特徴ではないでしょうか。
◆ジブリが抱える後継者問題
宮崎駿監督は子どものために作る映画というわけでもなく、大人になって観たときに解釈が変わる映画を作り続けてきました。『となりのトトロ』も可愛らしいキャラクターが登場する自然を描いたファンタジー映画、その一方で、『もののけ姫』のように自然への畏敬を表した作品も作っています。
宮崎駿監督は『風立ちぬ』の公開以降、今後は長編映画の製作をしないことを発表しています。2015年に公開された『思い出のマーニー』まで、夏休みにジブリ映画が公開されるのはひとつの恒例となっていました。しかし、それも途絶えてしまうかもしれません。
今秋9月に、スタジオジブリとフランスの映画製作会社が共同製作した『レッドタートル ある島の物語』が公開されます。ですが、これまでのように子どもも大人も楽しめるようなアニメーション超大作を毎年公開していく体制は無くなるといわれています。
これには後継者問題があるといわれています。
宮崎駿監督もだいぶ年をとられており、次の監督を誰にするのかというのはスタジオジブリが長い間抱えてきた問題で、まだ最適な答えは見えていません。現在公開中の映画『シン・ゴジラ』の庵野秀明監督や、『サマーウォーズ』の細田守監督など、過去にジブリ作品に関わっていた監督、スタッフは外部で仕事をするようになっています。
一方、アメリカのピクサーやディズニーなど海外のアニメーション製作会社。『トイ・ストーリー』などを手がけた作家ジョン・ラセターなどがいますが、アメリカでは合議制、複数者による脚本など、一人に任せないことが通例です。日本では一人の作家、監督に作品を任せてしまうことから、どうしても後継者問題が出てきてしまいます。
高橋 いち視聴者としてはさみしいですね。もっと観たいと思ってしまいますよね。
速水 視聴者も毎年、テレビなどで過去の作品を楽しむ習慣ができていますよね。年齢を重ね、10代で観るジブリと40代、または子どもといっしょに観るジブリでは印象が違うと思います。ジブリ映画は繰り返し楽しめるコンテンツということですよね。
◆ツイッターの反応
8月、金曜ロードショーのジブリ祭りと、終戦の日近くにやる火垂るの墓はほぼ定番 #chronos
— 長門(ながと)の男?東京20代? (@09nagadan28) 2016年8月11日
「カリオストロの城」が一番ですが、ジブリ作品ではラピュタですかね。また、バルス祭りがあるのでしょうか??? #chronos #Gold
— キイロイ・・ (@knhksrht) 2016年8月11日
高畑勲がまるで言及されてなくてむせび泣く。 #chronos #datefm
— kimura kimura (@fesanwowoo) 2016年8月11日
ジブリ映画をまともに観たことない…
— コロッケそば (@eye____eye) 2016年8月11日
けど、毎年のように同じ放送してるのに飽きずに続いているのは、魅力があるからなんだろう。
「後継者がいない」っていうのは、ジブリに飽き足らず、日本社会の問題なんだよね…
後継者を育ててこそ一流なんだろうな。#chronos