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ラングドン教授が帰ってきます!(2016/2/25)

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木曜日は、「カルチャー」。


今日は、ブックファースト新宿店
文庫本の週間ランキング トップ5をご紹介!



第5位『 語りつづけろ、届くまで 』大沢在昌(講談社)

「日本一不幸なサラリーマン」が奮闘する人気シリーズ最新作。新商品宣伝のため、老人会に通う食品会社のサラリーマン・坂田。老人の心をつかむ坂田に、セールス指導のアルバイトが持ちかけられる。打ち合わせ会場に着いた坂田の前には刺殺体が…。坂田の身に危険が迫る!


第4位『 昨夜のカレー、明日のパン 』木皿泉(河出書房新社)

7年前、25歳で死んでしまった一樹。残された妻・徹子と今も一緒に暮らす義理の父親が、徹子の恋人や一樹の幼なじみ、周囲の人物と関わりながら、その死を受け入れていく感動作。


第3位『 あきない世傳 』高田郁(角川春樹事務所)

「みをつくし料理帖」の著者による、商いの道を見据えた新シリーズ!


第2位『 ハピネス 』桐野夏生(光文社)

ママカーストの世界や、人間の暗部を鋭い筆致で描き出す、雑誌「VERY」連載小説の文庫化。


第1位『 七つの会議 』池井戸潤(集英社)

中堅メーカーでの不可解な人事をきっかけに、偽装工作・粉飾決算・隠蔽体質が次々と明らかに。企業のモラルと本質を問う、テレビドラマ「半沢直樹」や「下町ロケット」の原作者による企業小説。



以上、ブックファースト新宿店・文庫本の週間ランキング トップ5でした。


さて、話題作の文庫版が今日刊行されました。ハーバード大学・宗教象徴学のラングトン教授が、名画や芸術に因んだ謎を解くサスペンス小説「インフェルノ」。2作目の「ダ・ヴィンチ・コード」が社会現象になりましたが、あのシリーズの小説4作目です。2013年に出ていた単行本が遂に文庫化されました。
今回は、フィレンツェの病院で記憶喪失の状態で目覚めたラングドン教授が、記憶喪失を治そうとするシエナ・ブルークス博士の力を借りて、ダンテの「神曲 地獄篇」にからんだ世界滅亡の陰謀を防ごうと奮闘する…というストーリー。
この「インフェルノ」について、翻訳者・越前敏弥さんにお話を伺いました。


「インフェルノ」というのは“地獄”という意味です。今回の舞台は主にフィレンツェ、ヴェネチア。それから最後にイスタンブールに舞台を移します。観光ガイドみたいな要素もありながら、手に汗握るサスペンス、という作品です。
今回一番のモチーフになっているのが、ダンテの「神曲」。14世紀に描かれたもので、主人公のダンテがウェルギリウスという、古代ギリシャの詩人と一緒に、地獄から煉獄、天国へと旅をしていく、その「神曲」をテーマにした美術作品というのがいくつかあるが、ボッティチェルリの「地獄の見取り図」という作品があり、前半はその「地獄の見取り図」の中に暗号が込められているとか、それを手がかりにして謎を解いていくような展開になります。
後半は「人口爆発の問題」や「疫病がらみの問題」があり、シリーズの中で一番世界的なテーマで、深刻なテーマとなっています。前半に読んでいて思っていたことが何から何まで裏切られる、大どんでん返しの連続になります。それが今回の最大の魅力ではないかと思います。

この「インフェルノ」ですが、映画化作品が10月28日に日米同時公開されることが発表されました。映画化作品としては「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続く第3弾。前2作同様、監督はロン・ハワード、主演はトム・ハンクスというコンビです。そして、ラングドン教授の記憶喪失を治そうとする女医・シエナを演じるのはフェリシティ・ジョーンズ。2014年公開の映画「博士と彼女のセオリー」で、スティーヴン・ホーキング博士の元妻を演じ、アカデミー主演女優賞にノミネートされた女優です。
この映画化について、原作小説の翻訳者・越前敏弥さんの期待のほどは?


一番の楽しみはヒロインですね。今回、シエナという女医を演じるフェリシティ・ジョーンズは、いま売り出し中の女優さんですが、どんな活躍をするかが楽しみです。そのほかだと、ロン・ハワードという監督はハズレがない人で、先日も「白鯨との戦い」という作品が日本で公開されたばかりですが、ラストのクライマックスになっている場面をどういう風に映像化しているのか…というのが楽しみですね。

「インフェルノ」の日本公開は10月28日。その前に原作小説を読んで予習しておくのも良いかもしれませんね。
今日は、ブックファースト新宿店・文庫本の週間ランキング トップ5と、映画化される『インフェルノ』についてご紹介しました。