全国極上かき氷 ベスト3(2015/6/25)
木曜日は「カルチャー」。
もうすぐやって来る夏を前に、全国の極上のかき氷を集めた
『にっぽん氷の図鑑 かき氷ジャーニー』という本が出版されました。
著者はテレビドラマ「世にも奇妙な物語」で
プロデューサーとしてのキャリアをスタートし、
これまで多くのテレビドラマや映画などを製作してきた
映像作家の原田泉さんです。
原田さんはこの本で「かき氷写真家・評論家」としてもデビュー。
本に掲載した北海道から沖縄まで70店以上の中から、
「全国極上かき氷 ベスト3」をご紹介いただきました。
第3位【 徳島県徳島市 茜庵の「かき氷」 】時価
茜庵というのは和三盆で有名な和菓子屋で、茶室を持っています。その茶室でお茶を頂くように、背筋を伸ばして氷を頂く…その一点だけに集中できるスタイルのお店で、もうひとつの特長が「氷」。製氷メーカーに特別に注文した天然氷に非常に近い作り方で、一般的なかき氷機の刃を砥石でさらに削りあげた、かなりシャープな削り方をするので、木をカンナで碾いたときのような氷が削れます。氷だけにスプーンを差すと、すごく弾力性がありますが、そこに蜜をかけると途端にその雰囲気が変わって、スプーンがサーッと入っていきます。
このかき氷にかける蜜が、実際のお茶に使われる抹茶を使い、それに和三盆のシロップをアレンジしたもの。抹茶がかなり美味しく、お子さんには甘さが足りないかな?という感じのかなりビターな口どけが素晴らしいかき氷です。
第2位【 茨城県龍ヶ崎市 さくら氷菓店の「カルピスプレミアム」 】750円
さくら氷菓店は、基本的には金曜日の夕方から3日間だけの営業。それ以外は農業をやっていて、「半農半氷」というカテゴリーの方なのですが、6月末までは土浦の本店で営業をしていて、7月4日からは龍ヶ崎にある彼の畑の横で、3ヶ月間露天で営業を行います。田んぼのあぜ道を走っていくと、車が数珠つなぎになっているので何事かと思うと、その先にかき氷屋さんがあります。“龍ヶ崎の夏の風物詩”と言われるほど有名です。
そして、カルピスプレミアムの味はというと「凄く旨いカルピス」。これ、本当にカルピス本社の方にもぜひ一度食べていただきたい!ベースに使っているミルク、そして上にかかっているのがミルクと生クリームとカルピスをアレンジした、非常に柔らかいクリームなんですが、クリームをかけたかき氷というのは、分離した感じになることが多いのに、そこの境界線がなく、かなり完成度が高いです。
この方は、農作業が終わって夜は氷の研究を行っているような方で、製法的には秘密がたくさんありますので、その辺を感じてもらえれば楽しい氷だと思います。
第1位【 目黒区都立大学 ちもとの「800円コース」 】800円
ちもとは目黒区八雲にある有名な和菓子屋さんで、こちらのかき氷は1日限定100名、800円というコース。抹茶とミルクのふたつの蜜はハーフ&ハーフにすることも出来ますし、あんこもこしあんと粒あんから選ぶことが出来ます。そしてそこに、白玉が5つほどついてきます。
この氷を最初に食べたのが16、7年前で、とても衝撃を受けました。今まで食べていた氷は何だったのか?というくらい、サラサラとキメが細かく、柔らかい口どけのゆっくりな氷です。氷の種類は「純氷」と呼ばれる製氷会社が作っている氷。秘密の多いお店で、たぶん刃とか削り方とか、そういったところでかなり研究されているのではないかな、と思います。
で、この氷の味は抹茶が非常に素晴らしい。自家製の練乳ベースのミルクも甘さのバランスが素晴らしいし、そしてやっぱり、和菓子屋さんのかき氷なので、あんこが美味しい。日本一美味しいあんこだと私は思っています。
以上、かき氷写真家・評論家の原田泉さんによる「全国極上かき氷 ベスト3」でした。
中西さんも「この本、スゴイぞ。写真がハンパない!もう全部行きたいですもん。これはもうぜひ見ていただきたい。」とおっしゃっていましたが、今日コメントを寄せてくださった原田泉さんの著書『にっぽん氷の図鑑 かき氷ジャーニー』はぴあMOOKより、税込1,296円で発売されています。
今年の夏休みは、この本を手に“かき氷ジャーニー”してみてはいかがでしょう?
今日は『全国極上かき氷 ベスト3』をご紹介しました。