番組が選んだ今週の「ウィークリーパーソン」は…(2014/1/31)
金曜日は、番組がその週で最も注目した人物に
フォーカスする「ウィークリーパーソン」!
ジャンルを問わず、"感動"や"驚き"を与えた人物に注目します。
今週は、この4組をピックアップしました。
■ノルディック世界ジュニアで初の3連覇を果たした、高梨沙羅!
■グラミー賞で「最優秀アルバム」と「最優秀レコード」の主要2冠を獲得した、ダフト・パンク!
■大相撲初場所で2場所ぶり28度目の優勝を果たした、横綱白鵬!
■どんな組織にもなる万能細胞の作製に成功した、理化学研究所のユニットリーダー・小保方晴子!
番組ホームページでの皆さんの投票では、小保方さんが圧倒的な1位となっていますが、
今週、中西哲生が注目したのは…
小保方晴子!
神戸の「理化学研究所」は今週、様々な臓器や組織の細胞に成長する
『新たな「万能細胞」を作製することにマウスで成功した』と発表しました。
この成果は、イギリスの科学誌ネイチャーにも掲載され、世界中の科学者を驚かせたんですが、
iPS細胞よりも簡単な方法で、効率よく、しかも短期間で作製できて、
もし人間の細胞で成功すれば、病気や事故で失った機能を取り戻す、
再生医療への応用が期待されています。
この驚きの発見をしたのが、博士号を取って3年目の若き女性研究者、
小保方晴子さん率いる研究チームです。
小保方さんたちは、マウスの細胞を、弱い酸性の溶液に入れて刺激を与えることで、
その細胞が「様々な組織や臓器の細胞に育つ」能力を引き出しました。
これが「STAP細胞」と呼ばれるものです。
いったん皮膚などに育った細胞が、こうした刺激で万能細胞になることは、
これまで「ありえない」とされていたそうです。
生後1週間のマウスの血液細胞を使って試したところ、
作製効率は7〜9%で、iPS細胞の効率=1%未満よりも高く、
作製に必要な期間も2〜7日で、iPS細胞の2〜3週間よりも短く済む。
そうして出来た「STAP細胞」を培養したり、マウスの体内に移植したりすると、
これが神経や筋肉、腸など、様々な細胞に変化したということなんです。
細胞が、赤ちゃん細胞のように蘇ることを示しているので、
もしかしたら「人間の若返りも目指せるかもしれない」ということで、
それが実現したらスゴイことですよね!
この歴史的な発見を主導した小保方さんは、おばあちゃんの割烹着を着て研究所を走りまわり、
とにかく負けず嫌いで、とことんやり抜く「行動派」。
このSTAP細胞の発見も、いろいろなものを試す中で、
「たまたま」酸性溶液を使ってみたら、大当たりだった…ということです。
ただし、その成果は、最初誰にも相手にしてもらえず、涙を流したこともあったそうです。
イギリスの科学誌ネイチャーに至っては、去年は、
「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄している」と酷評していました。
昨日までの非常識が今日の常識になるといういい例ですよね。
「細胞もストレスがかかると、何とかして生き延びようとするメカニズムが働くのではないか」と、
刺激から生まれたSTAP細胞を、我が子のように解説する小保方さん。
この発見が、今後たくさんの命を救うようになればいいことですね。