Transform for The Next ~プロフェッショナルのあなたに~

これまでの「働き方」に大きな変換を求められる今、
私たちは、どう働き・・・、そして、どうキャリアを積んでいけば良いのか?

フィールドの異なる、これからの日本の未来をつくるトップランナーたちが、
ここに集い、自らの「キャリア」を通し、価値観、哲学、そして夢など語り合う
その言葉の中に、その描く「未来」が見える。

変革期の今、明日への未来へ一歩踏み出すため、
あなたの「可能性」を見つけてください。

Interview

安東暁史株式会社Showcase Gig 人事マネージャー

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  • 吉田
  • 吉田:人事マネージャーとのことですが、今日はTシャツのちょっとラフなお姿で、いわゆる“人事”のイメージとは少し違いますね。
  • 安東
  • 安東:そうですね。普段からこういう格好で仕事をしています。確かに、人事のマネージャーというと、もう少し年配の方というか、40~50代の方がなることが多かったと思います。やはり時代の変化もあって、ベンチャー企業が増えてきたり、あとは年功序列もなくなってきたので、今は35歳なんですけど、30代でなる方も多いのではと思います。
  • 吉田
  • 吉田:ちなみに安東さんは(新卒で)ワークスアプリケーションズに入社して、ベンチャー企業に転職して、もう一度ワークスアプリケーションズに戻られたんですね。その後、ワークスアプリケーションズを辞めて、今では新たにベンチャー企業・Showcase Gigで働かれているということですが、辞めた会社に戻られた経緯を教えていただけますか?
  • 安東
  • 安東:確かにめずらしいケースかもしれないのですが、ワークスアプリケーションズという会社はもともと、例えば起業するために退職した人や、家族の都合で退職せざるを得なかったような人に、“もう一度帰ってきて働こうよ”というような制度があったので、それを使ったというのが、本当のシンプルな回答です。
  • 吉田
  • 吉田:素朴な疑問なんですけど、一度辞めた会社に戻ると、気まずくなったりしないですか……?
  • 安東
  • 安東:それはまったくなかったですね。
  • 吉田
  • 吉田:逆にそういう方が多かったり?
  • 安東
  • 安東:多かったです。辞めるときも、「いつ帰ってくるの?」って言われながら辞めました。
  • 吉田
  • 吉田:安東さんは、それほど優秀な人材だったんですね。
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  • 吉田
  • 吉田:転職で新たなチャレンジをしている安東さんに、いろいろお話を伺いたいと思います。まず、新卒でワークスアプリケーションズに入社後、人事を経験。その後、現在に至るまでの経緯について教えてください。
  • 安東
  • 安東:コンサルタントというところに配属されまして、ITシステムをどのように上手に使うと、より業務の生産性が上がるのか? というような仕事をしていました。自分で言うのもなんですが、ここでは結構成果も出せました。

    人事になったきっかけですが、当時、“採用が至上命題”ということで、現場で活躍している人間に「人事・採用に来い」というような動きがあったので、そこで声をかけていただきました。
  • 吉田
  • 吉田:(新卒で)会社に入って“現場で働きたい!”という人は、多いのかなと思います。そこで人事に行くことは、安東さんにとっては嬉しいことでしたか?
  • 安東
  • 安東:私も、まさに現場で働きたいと思っていたので、一度は何も考えずに断りました。
  • 吉田
  • 吉田:そうなんですか?
  • 安東
  • 安東:はい。そのあとに、「採用が大事なんだ」「本当に優秀な人たちが集まっている環境だよ」と言われたので、チャレンジしてみようかな、ということで異動しました。
  • 吉田
  • 吉田:人事での経験はどうでしたか?
  • 安東
  • 安東:それまでは、コンサルタントという仕事が自分にとって本当に天職だと思っていたんですけど、異動して人事になってみると、“こっちのほうが天職だったな”と思えたので良かったです。
  • 吉田
  • 吉田:どんなところに“天職”だと感じましたか?
  • 安東
  • 安東:人のキャリアや人生に向き合うことの喜びは、人事になるまで気づかなかったところでした。
  • 吉田
  • 吉田:社員の皆さんと向き合うことは難しそうだなと感じるのですが、ご苦労も多かったですか?
  • 安東
  • 安東:やはり人の人生なので、その重さはすごく感じました。
  • 吉田
  • 吉田:それこそ人事にいると、会社を去ってしまう方をたくさん見届けてきたと思いますが、そのあたりはいかがですか?
  • 安東
  • 安東:見届けました。でも、そこは各々の人生を応援する会社で、“戻ってきても良いよ”という制度にも現れている通り(従業員を)応援をする会社だったので、(僕も)“頑張れ!”と言って応援していました。
  • 吉田
  • 吉田:ちなみに、人事が天職だと思ったあとに、一度辞められていますよね? そのときの思いは?
  • 安東
  • 安東:28歳のときで、単純に“挑戦したい!”という気持ちが強かったんです。転職をしたときは事業部長という形で、“その会社の事業を全部任せたい”というような、少し変わったオファーだったので、“これはなかなかないチャレンジだな!”と思って、少し軽はずみに転職をしました。
  • 吉田
  • 吉田:実際に転職をしてみていかがでしたか?
  • 安東
  • 安東:面白かったですね。人事やコンサルタントでは経験できなかった、すごくたくさんの良い経験を積むことができたので、それはすごく良かったです。
  • 吉田
  • 吉田:前の会社の仕事内容とは全然違ったんですね。今までのキャリアを活かせるのかな? といった不安はありましたか?
  • 安東
  • 安東:“20代はとにかく挑戦だ!”と思っていたので、あまり不安はありませんでした。
  • 吉田
  • 吉田:確かに。私も振り返ると、20代は無敵でしたよね。不安もなく、猪突猛進と言いますか。そういった転職を経験して、前にいた会社に戻られるわけですが、その決め手は?
  • 安東
  • 安東:先ほど“少し軽はずみに転職した”と申し上げたのですが、これからも頑張ってその会社にコミットして、35歳になったときに自分はどうなっているんだろう……みたいなことを改めて考え直したときに、“ちょっと違うな”と思ったんです。

    なので、自分を育ててくれたワークスアプリケーションズという会社に帰って、もう一度鍛え直そうかなと思ったので、「戻ります」と言って帰りました。
  • 吉田
  • 吉田:へー! ただ、そこにずっといるわけではなく、また新たなチャレンジをされるわけですよね。
  • 安東
  • 安東:そうですね。
  • 吉田
  • 吉田:それは、どういった経緯で?
  • 安東
  • 安東:ワークスアプリケーションズに戻ってから、人事という意味では本当にいろんな経験をさせてもらいました。最初は採用だけでしたが、部門長などと一緒に“どうやったら会社を強くしていけるのか?”みたいなことを考える仕事も、たくさん出てきたんです。

    会社もフェーズが変わっていくなかで、この会社で結構やり尽くしたというか、人事を十分にやれたなと思えたタイミングがあったので、次のステップに行こうかな、という心境の変化はありました。
  • 吉田
  • 吉田:なるほど。ステップアップが安東さんにとっての転職のきっかけだったんですね。
  • 安東
  • 安東:そうですね。
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  • 吉田
  • 吉田:そして現在、株式会社Showcase Gigで人事マネージャーを務めていらっしゃいますが、ここでもう1つ質問です。プロフェッショナルは、どう自分のキャリアと向き合うと思いますか?
  • 安東
  • 安東:私もずっと考えてきたことです。まず、キャリアは地続きだと思っています。例えば、“受験勉強”で考えるとわかりやすいのですが、どこかの大学に入りたいと言って、それに向けて今自分がどこにいて、日々どういうふうに勉強していこうかな、と考えながら勉強して、やっと合格するか、しないかだと思うんです。

    でも、なにも考えずに勉強していても、その合格点にたどり着けるかどうかはわからないと思うんですよね。頭がいきなり良くなることがないように、仕事のキャリアというのも(同じです)。例えば、30歳でこうなっていたいとか、40歳でこういうことを成し遂げたいとか、もしくは年収をアップしたいとか、ワークライフバランスを実現したいとか、自分のなかで、ある程度の未来に向けた目標を持つことによって、必要なスキルや積むべき経験などが見えてきます。未来に向かって、“自分でなんとかしていかなくては”と考えながら動くことが大事かなと思っています。
  • 吉田
  • 吉田:人事という立場からご覧になって、プロフェッショナル側の働き方は、今後どのように変わっていくのでしょうか?
  • 安東
  • 安東:やはり自分の責任と言いますか、結局は自分の人生なので、自分で責任を負わなくてはいけないと思っています。職種や会社が無限にあるなかで、自分に選択肢があると思うんです。自由と責任はセットなので、そのなかでどのように選択していくのかを常に自分で考えながら動いていくことが求められるのではと思います。
  • 吉田
  • 吉田:この番組を聴いてくださっているリスナーさんのなかには、転職を考えている方もいらっしゃるかもしれません。そういった方へのアドバイスはなにかありますか?
  • 安東
  • 安東:転職を考えている方へのアドバイスというと、私は3つのパターン・流れがあると思っています。いろんな世界があるので、まずはなるべく拒絶をせずに、いろんな話を聞くのが良いのではと思います。

    次に、冷静な判断が必要だと思います。私の28歳のときの転職での失敗ですが、隣の芝生は青く見えたり、自分にはできるのでは? みたいな思いってあると思うんですけど、そこは冷静に判断すべき。飛び出す勇気が出ないのは人間の自然な本能だと思うのですが、勇気を出したほうが良いところでは出すべきだし、そこは冷静に判断をすべき。

    最後は、選んだ道を正解にするのは自分自身。自分の責任というか、そこはすごく大事なのかなと思います。
  • 吉田
  • 吉田:これまで何度も転職を経験されている安東さんですが、今後、また人生についていろいろと計画は立てられているんですよね?
  • 安東
  • 安東:そうですね。ずっと50歳のときにどうなっていたいかな、ということを意識しながら計画をしています。
  • 吉田
  • 吉田:言える範囲で、今後の夢などを教えていただけますか?
  • 安東
  • 安東:私自身、今は人事の道で生きていくと決めています。人事は会社を強くする存在だと思っていて、ここから10年ぐらいは今の会社で頑張ることによって、日本の飲食などが変わると思っているんです。そこに向けて、人事としてできることを最大限にやっていけたらと思っています。

    50歳になるまで、世の中がどう変わっているかはわかりません。そのなかで人事として、もしくはキャリアに向き合う人間として、なにかができればなと思っています。そこは漠然と、いろんな選択肢をなんとなく妄想しながら生きているという感じですね。
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