これまでの「働き方」に大きな変換を求められる今、
私たちは、どう働き・・・、そして、どうキャリアを積んでいけば良いのか?
フィールドの異なる、これからの日本の未来をつくるトップランナーたちが、
ここに集い、自らの「キャリア」を通し、価値観、哲学、そして夢など語り合う
その言葉の中に、その描く「未来」が見える。
変革期の今、明日への未来へ一歩踏み出すため、
あなたの「可能性」を見つけてください。
鈴木啓太
AuB株式会社 代表
キャリアとは
吉田
:鈴木啓太さんにとってのキャリアとは?
鈴木
:キャリアというものは、常について回るものです。切り離して考えるものではないので、人生そのものだと考えております。
経営への想い
吉田
:「キャリアとは人生そのもの」ということですが、どのような決断をしたのでしょうか?
鈴木
:私のなかでは“ファンやサポーターを大切にしていきたいな”という思いがありました。サッカーの現場に自分が関わらなかったとしても、ファンやサポーターの方々に何か恩返しをしたいなと。
また、サッカー界にも恩返しがしたいなという思いがあったので、そういった意味ではスポーツ産業に関わることや、スポーツ界の発展のために貢献できることができたら、と思っていました。
サッカー人生と起業家人生。“1番違うな”と思ったことは、アスリートには個人の成績がついて回り、評価されることがありますが、起業家はそういったことではありません。当然、自分の働き方や成績のようなものはあると思うのですが、そうではなくて、会社がどうなっていくのか、どれだけ社会に貢献できるのか、っていうところが、より強調されるのかなと思っています。そこが違うなと感じましたね。
アスリートのこれまでの価値や、エンターテインメントとしての価値だけではなくて、ヘルスケアの価値ですね。“ファンやサポーターなど応援してくれる人たちや、地域の人たちの健康に貢献できるのでは?”と思ったことが、この事業を起業したきっかけです。
オーブが求める人材
吉田
:元サッカー日本代表で、現在は腸内環境の解析を手掛ける「AuB(オーブ)株式会社」を創業した鈴木さん。今、鈴木さんの会社に必要な人材は?
鈴木
:私が今の会社に必要としている人材のなかで、スキルに関して言いますと、パーソナリティの部分になってしまうのですが、自分の意見をしっかり言える人です。これは、誰に対しても言えることです。
そして、これはある企業のCEOの話ですけれど、声が大きい人の意見が通ってしまうことが多々あるなかで、データを持って示せる人。そして、きちんとした情報を仕入れてアウトプットして、周りの人に流されずにファクトを見つけられる人。
こういったスキルを持っている人は、私たちの会社にとって大事な人材なのかなと思っています。私たちの事業を劇的に成長させてくれる人材です。サッカーで例えるならば、点を取ってくれる助っ人外国人のような存在です。
企業で言えば、営業や売り上げを上げてくれる人なのかもしれませんが、逆を言えば、その人がいなくなってしまうと回らなくなってしまうような人。私は劇的に変えてくれる人よりも、この会社がどんな思いを持って、どんな理念で、どういった形で社会に貢献していくのか、ということを真剣に考えてくれて、向き合ってくれる方と一緒に仕事がしたいなと思います。
プロフェッショナルとは?
吉田
:最後に、「プロフェッショナルは、自分のキャリアにどう向き合っていってほしいか」。鈴木さんのお考えを、お聞かせいただけますでしょうか?
鈴木
:“プロフェッショナルが、自分のキャリアにどう向き合ってほしいか”っていうことに関しては、まずは“プロフェッショナルって何だろう”っていうところから入らないといけないと思います。
プロというのは、自分が納得するだけではなくて、そのサービスやプロダクトを受け取る側が納得・満足するものでないといけないと思うんです。なので、独りよがりではいけないですし、自分は“これが良い”と思ったとしても、周りの人たちがどう反応しているのか、このあたりをしっかりと見極める必要があるのかなと思います。
私はサッカーをやっていましたが、プロは、ファンやサポーターを喜ばせることがすべてです。それが試合の内容なのか、勝利なのかというところはありますが、私はそういったことがプロフェッショナルとしての仕事への向き合い方なのかなと思います。
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