ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生！ アナザーストーリー

2015年5月17日のショートストーリー

「人生という物語。主役も作者も自分自身」

[ストーリー]

「あなたまで辞めるとか言わないでよ。」

大好きな先輩は冗談ぽくこう言った
私には冗談に聞こえなかった。

きのう、同期の子に転職を切り出された。

彼女とは入社以来ずっと一緒だっただけに、寂しい。
でも、それより引っかかったのは
次の目標に向かってイキイキしている彼女の姿だった。
今の仕事が嫌なわけではないけれど、
なんだか彼女がうらやましくて仕方なかったのだ。

「まあ、どうするかは自分で決めなよ。
人生という物語。主役も作者も自分自身。だからね。」

先輩が恩師にもらったというその言葉が、胸に響いた。
昔から影響を受けやすい性格の私は
身近な人の決断に引っ張られることがある。
今回は、どうなんだろうか？

「私はまだやることがあるから辞めないけどね。」

先輩はあっさり言ったけど、そこには強い意志が感じられた。
その姿に、私もなんだか吹っ切れた。
よし、まずは今を楽しもう！

東京都「主役は私です(^ ^)」さんの先生の忘れられないコトバでした。
脚本・杉山錠士

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