ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生！ アナザーストーリー

2014年4月27日のショートストーリー

「経験は一番の教科書」

[ストーリー]

どうしても一人旅がしたくて、
僕は、バックパックを背負い、旅に出た。

バンコクから入り、ラオスへと向かう道中。
スコータイという街で、
宿が見つからず途方に暮れてしまった。
そのとき、一人の日本人を見つけ、
すがるような思いで話しかけた。
事情を説明すると、意外な言葉が返ってきた。

「経験は一番の教科書。
せっかく一人旅をしてるんだから、自分で乗り越えないと。頑張って！」

その女性は、現地で日本語の先生をやっているそうだ。
いつも誰かに頼ってばかりの自分を変えたい。
そんな旅の目的を、思い出させてくれる言葉だった。

「ありがとうございます！」

そう言って別れると、地図を開き、もう一度、自分の場所を確かめた。
近くに、いくつかホテルがありそうだ。

「経験は一番の教科書」

もう太陽が沈みかけているというのに、
この状況を楽しんでいる自分がいた。

徳島県「ひろふく」さんの先生の忘れられないコトバでした。
脚本・菅井章博

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