ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生！ アナザーストーリー

2016年3月6日のショートストーリー

「無理の先に道がある」

[ストーリー]

もうすぐ産休に入る先輩が、
ランチの席で突然、こう切り出した。

「私の後を、アナタに任せたいと思ってるの」

細やかな心遣いと的確な指示で、
リーダーとしてみんなをまとめてきた先輩。
その仕事ぶりを傍で見てきたからこそ、私は思った。
「そんなの無理…」

小さな頃から自分に自信が持てず、
人を引っ張るような役目は避けて通ってきた。
そんな私に、なぜ…。
すると、先輩は…

「無理の先に道がある」

それは、控えめな性格だった先輩が、
中学時代、部活の部長に推薦され、尻込みしていた時に、
顧問の先生からかけられた言葉。
できないと思うことも、一歩踏み出したら世界が変わる…。
そして先輩は、私の目をまっすぐに見つめて言った。

「いつもまわりのことをよく見ているアナタになら出来ると思う」

そのとき、胸の中で
「挑戦」という名の小さな若葉が芽吹くのを感じた。

東京都「たら」さんの先生の忘れられないコトバでした。
脚本・市川榮里

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