2023.04.04
必要な時にスマホで通訳者・翻訳者を探せる通訳アプリ
今週と来週のゲストは株式会社Oyraa 代表のコチュ・オヤさんです。よろしくお願いします。
コチュ・オヤさんはトルコのご出身。日本の大学院を卒業後、コンサルティング会社に就職、2017年に株式会社Oyraaを創業されています。
今週はOyraaの事業内容を伺います。会社名と同じ「オイラ」という通訳アプリを提供されていますが、具体的にはどういったアプリなのでしょうか?
「アプリは誰でもダウンロードできます。2000人以上の通訳者が登録しているアプリで、困ったときにすぐ153国語の通訳者を呼び出せます。
例えば海外に旅行で行かれたときに何か言葉が通じなくて現場ですぐ通訳者を呼び出して通訳してもらったり、海外に電話したいけど言葉が通じないから間に通訳者を入れて海外に電話するということもできます。」
アプリを通じてその人を指定したら、その人を間に立てて会話ができるということですか?
「そうです。翻訳してさらにファシリテーションも行います。例えば日本に住んでる外国人が病院に行ったときの先生との会話などでもファシリテーションを含めて通訳してくれます。」
翻訳の機械だとどうしても単語で伝えて大事なことを相手に理解してもらうことが多いですが、会話の話し言葉をその国の言葉に変えてくれるというのは強いですね。料金はどのくらいかかるんですか?
「1分ごとの課金で大体120円から150円平均で、通訳者によっても違ってきますが、1分だけでも利用可能です。」
売り上げとしては利用料から手数料などをOyraaが受け取るという感じですか?
「はい。例えば1分あたり100円として40分かかったら4000円のかかるんですが、
4000円の30%を弊社がいただいて、残りの70%を通訳者に振り込むという形です。」
利用者も多いですか?
「利用者は月に6200人ぐらいいますね。」
先程通訳者は2000人が登録されているということだったんですが、いろんな言語に対応できるんですか?
「そうですね。日本語と英語だけではなくベトナム語からスペイン語など153カ国語に対応しています。」
内容によっては専門用語が必要なものだったりすると思いますが、そういうのにも対応してもらえるんですか?
「40件以上の専門分野で通訳者を細かく分けているので、フィルターかをけていただければ医療やIT、法律なども見つかります。」
会議の内容によっては外に漏らしたくない場合もあると思いますが、守秘義務みたいなものはしっかり守られてるんですか?
「通訳者1人1人とNDA(秘密保持契約)を結んでいます。」
自動翻訳機というのも最近結構発達しているものが多いと思いますが、その辺はいかがでしょうか?
「そうですね、翻訳と通訳は結構違っていて、翻訳というのはピン留めされたようなコンテンツで、最初と最後が決まっていてそれを機械も理解していますし、やっぱり書き言葉なのですごく綺麗に、誰でも読んでもわかるような形で書かれているんですね。一方で通訳は本当に動いてる虫みたいなもので、どこに流れていくかわからないし、文脈だったり方言など私みたいに外国人の訛りみたいなのもありますので、まだまだ複雑なところはあると思います。」
方言だったり訛りだったりその人のカラーは翻訳機を使うと消えてしまう部分も多少はあるのかなと思ったので、やはり人間が間に入ると個性は活きてくるのかなと思いました。
「AIでももっと学習させてどんどん便利なツールにしていかないといけないと思うので、そのための音声データも活用していく予定です。人間による通訳サービスを提供しながら、AIが学習できるデータも蓄積していきます。」
今週はお時間になってしまいましたが、最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えてください。
「2018年に法人向けのサービスを開始したときに、外国人の創業者っていうところもあって、実績がないと売りにくいっていうことがあって、実績がないものを売っていくハードルは最初やっぱりありました。実績があるとどんどんお客さんは入ってくるんですけど、最初は少しハードルが高かったです。」
株式会社Oyraa 代表のコチュ・オヤさんでした。来週もよろしくお願いします!