2022/10/22(土)
9:30 西之表市役所で
「お仕事プレゼン座談会」スタート!
今回のツアーのメインイベント!
5つの事業者さんが、
まずは会社概要や仕事内容をプレゼン。
その後、リスナー社員と少人数の座談会形式で
お話をしました。
事業者さん、みなさんがトーク上手で、
説明も上手い、
ちょいちょいジョークを入れてくるなど。
仕事内容だけではない、経歴や日常生活の話もあり、
働き方だけではない、生き方、暮らし方、人柄がとても良く伝わってきました。
◆西之表市 移住担当の中村さん
種子島の人口は2万8千人、
全島民が3万人以上収容できる
横浜スタジアムに収まる数。
小学校が10校、中学校が1校、高校が1校。
アパートなどの集合住宅より戸建てが多い。
家を探すには、
・自治体の窓口
・空き家バンク
・民間の不動産
・地元の口コミ
とあるけれど、地元の口コミは強い。
令和3年度の移住者は65名。
これは市を通した数なので、実際はもっといる。
経済的にも支援は充実している。
コンビニ、ドラッグストア、スーパー、家電量販店が
揃っていて、生活が便利。
マイナスな点を挙げるなら、虫のサイズが大きい。
ただ、住んでいると慣れてくる。
大きいだけで悪さはしないので、
安心して慣れて欲しい。
台風の後、2週間ネットが繋がらない場所があった。
中村さんは生まれも育ちも種子島。
種子島が本当に大好きで、
旅が好きで国内も海外もいろんな場所に行くけれど、
やっぱり種子島が一番いいと思うそうです。
移住の動画を作成して、
この日、見せていただきましたが、
ご自身で作成したこの動画を見る度、
やっぱり種子島は素晴らしいと
しみじみ思うんだそうです。
◆味処井元 樗木さん
食事処、観光業、宿泊を幅広く手掛ける「井元」で、
広報やバスガイドとして働く樗木さん。
忙しければ厨房も手伝うし、
新しい仕事を担当することもあり、
いろんな仕事が体験できるのが楽しいそう。
観光業ということもあり、
様々なところから人を迎えるので、海外も含め、
いろんな人と繋がれるのが魅力だそうです。
樗木さんは進学で島を出て、
そのまま首都圏で広告関連業に就職。
コロナ禍でオンラインで仕事ができることが分かり
島にUターン。
社長に提案して、
副業としてライター業などもしているそう。
島の産業から固定収入を得ながら、
やりたいことや、スキルを活かした副業ができるのも、新しい働き方です。
種子島で起業する人も多いんだそうです。
◆平安閣 中村さん
介護事業や店舗展開など幅広い事業を展開する平安閣。
介護業界では珍しく休憩が90分あり、
自由に過ごせることはメリット。
休みも可能な限り自由にとれるようにしていて、
プライベートが充実している人が多いそうです。
もし本当に種子島で働きたいなら、
家探しが大変なので、
私たちが責任もって探します!と言い切る頼もしさ。
「暮らしで困ったことがあれば何でも言ってください!精一杯対応します!」と、
温かくアットホームな雰囲気が伝わってきました。
◆種子島介護医療センター
戸川看護部長・竹之内副看護部長
竹之内副看護部長は移住者。
医療関係で働く人を募集していますが、
それ以前に、離島に住む上で、
種子島介護医療センターのような
しっかりとした医療体制があるのは
ものすごく心強いメリット。
センターで働く人は有資格者が多く、
それも住む上では心強いですが、
働く上では、資格取得や研修をセンターがバックアップしていて、
経済支援もしてくれるそうです。
事務方から入って、働きながら資格を取っていく人もいるとか。
竹之内さんは、鹿児島県でも6名しか持っていない医療の資格を保有。
医療関係者が少ない離島で力になりたい気持ちがあったそうです。
また、センターで働く人に移住者は多く、看護師の25%が島外。
遠くは北海道から来た人もいるそう。
また、JAXAの緊急指定病院にもなっているそうですが、
その本領はまだ発揮されておらず、
しかし「本領は発揮されていない方がいい」と竹之内さん。
移住をして、島の人の温かさに触れることが多いらしく、
「嫁から、『雨戸になんかいる!』と写真が送られてきて、
それを知り合いに転送したら、
『これはコウモリだね、あとで獲りに行くよ』、と返信が来て、
病院で働いているうちに知り合いが網でコウモリを捕まえて
山に返してくれたことがあった」
と島暮らしエピソードを紹介してくれました。
◆東建設 東社長
元々はおじいさんが立ち上げた会社で、
東さん自身は小学校まで種子島で育ち、
その後、家族で島を出て、
東京で働き満員電車に揺られる生活をしていましたが8年前にUターン。
会社を継いだそうです。
建設業として、島内のインフラや宇宙センターの建物を請け負っていて、
H3ロケットの打ち上げが成功した際には、
東建設が手がけた施設がテレビに映るので楽しみなんだそう。
建設業なので、給料も高めで、みんな定時に上がり、週休2日。
体ひとつで来てくれれば就職できますとのこと。
東京での通勤を経験したことがあるので、
種子島での暮らしは、仕事が終わって5分後には家で風呂に入れたり、
大手ネットショッピングサイトを使えば欲しいものはなんでも届くので
不便はあまりないそうです。
種子島は移住者、Iターンの方がとても多いのですが、
Iターンした方がうまくいっている理由のひとつにUターンの多さもあるそうです。
高校まで島で育ち、進学などで島を出た後、
一度本土(大都市圏)で働いてしばらくしてからUターンする方がかなり多く、
外から来た人と、同じ価値観を共有できることが
コミュニケーション上のメリットになっているそうです。
家探しは難しいのですが、相談すると島の方が探してくれて、
お話を伺った中で家賃が一番安かったのは3000円。(え?3000円!?)
鉄道がないので満員電車も存在しないですが、渋滞もほとんど起きないそう。
(唯一、花火大会の日だけ、全島民が一堂に会するので駐車場に渋滞ができるのみ)
野菜やお米、魚を近所の人がくださるそうで、
中には「伊勢海老をよくもらう」という人も。
(え?伊勢海老ってもらえるんですか?)
事業者さんの説明を聴いていて、共通しているのは、
種子島の方は本当に明るく、みんな楽しそうに暮らしていて、
いい意味でお節介(移住して困っているなら、手伝うよそれ!任せて!的な。)
移住者が多い理由には納得してしまいました。
ツアー参加者に今回のツアーで一番楽しかったのは?と尋ねると、
この説明会と答える人が多数いました。
12:30 麹屋cafeでランチ
西之表市街地にある古く趣のある家屋をリノベーションした
麹屋Cafeでランチを頂きました。
ゲストハウスにもなっているそうで、
宿泊も可能だそう。
14:00 浦田海水浴場見学&浦田漁港でシーカヤック
日本の海水浴場88選にも選ばれる美しい海水浴場。
海の青が本当にきれいでした。
その近くの浦田漁港でシーカヤック体験。
種子島の休日はこんなに充実しているのかと感動。
カヤックインストラクターのオーシャンガイズ山下さんも移住者。
サーフィン人口も多いですが、
カヤックや、シュノーケル、キャンプと本当に身近にアクティビティが豊富。
16:00 スーパー「サンシード」で
お仕事説明&お買い物
地元のスーパーは本当に魅力的。
お買い物もさせていただきましたが、
スーパーの裏側についてもご説明頂きました。
お惣菜を手作りにこだわったり、パートさんが高齢になっても、
本人が希望すれば「立てる間はぜひと答えるようにしている」
と働く機会の提供になっています。
台風の時は物流が船が欠航となり止まってしまうので、
予め仕入れを予測したり、島で手に入るものを調達したり。
島民のみなさんの食を支えています。
18:30 平八で夕食&懇親会
本日の説明会の事業者さんや島のキーマンも参加してくださり、
平八さんの美味しい料理で舌鼓を打ちながら懇親会。
1日目よりもかなり具体的な会話が飛び出す会となりました。
みなさん食べ方の分からなかった「カメノテ」、3枚分はある分厚いお刺身、
きびなごの天ぷら、トビウオの天日干し。
そして平八のご主人も移住者。
夫婦で小さな料理店から始めたという
温かいサクセスストーリーをお聞かせ頂きました。
2022/10/23(日)
8:00にホテルを出発 バスに揺られてJAXA種子島宇宙センターへ
今回のツアーで、2日目・3日目とバスを運転してくれた運転手さんは、
種子島育ちの島男。
宇宙センターに向かう途中にアナウンスで、
「正面の海の丘に見える建物があります…わが家です」
「カミさんに、『明日この辺来るから寄るよ』、
と伝えたら、『何人?』と聞かれたので、『15人!』と言ったら
『ウチには茶碗が8つしかないからやめて』と言われたのでやめます」などと、
車内を盛り上げてくれました。
他にも、通っていた小学校のこと、種子島には紅葉がないこと、
ご自宅近くの商店の店先に「万引きしたらゲンコツ5発」という張り紙が貼ってあって、
どうして5発かは、その店の家族みんながゲンコツするので人数分だそうですが、
実際に島で万引きする人はおらず、しかし張り紙だけが話題になって、
テレビの企画で芸能人が「スイカバー」を盗りに来たことがあり、
その後、この小さな商店に観光客が
とにかくスイカバーを買いに来るようになったと小ネタも紹介。
種子島で暮らす人しか知らないような地元の話をたくさん紹介してくださいました。
9:00 JAXA 種子島宇宙センター見学
種子島・西之表市よりも南部にあるJAXA 種子島宇宙センター。
海に面したロケット打ち上げ場は、世界一美しい打ち上げ場とも言われています。
施設見学をして、種子島の世界に誇る魅力を実感。
全ての施設が無料で見学できて、
大人も子供も楽しめます。
そして、科学館で働くスタッフさんも移住者。
猫ちゃんと一緒に暮らせるように島の人が家を探してくれたり仕事を探してくれたりして、
語学が堪能だったことから、科学館で働いているそうです。
3日間のツアーもあっという間に終了。
種子島の方々、お会いする方みなさんが、明るく気さくで楽しそうで。
お話を伺った移住した方々が、口を揃えて、
「島の人が仕事を探してくれた」「島の人が家を探してくれた」
「島の人が野菜をくれる」「島の人があれこれを助けてくれる」
と言っていたのを、最初は「ホントにそんなに?」と思いながら、
3日間で「種子島の方なら助けてくれそうだ…!」と、実感することとなりました。
そして、今回全ての行程を同行してくださった、西之表市の大河さん。
ツアー参加者たちから、「歩く種子島」と別名が付くほど、
行く先々で島の方から名前を呼ばれ、近況を聞かれ、楽しい立ち話をし、
島民全員が友人なのでは?と思うほど。
島で暮らす上での、助け合いや、本土からは海で隔てられた場所の結びつきの強さ、
島民の気持ちのいいコミュニケーションを感じさせてくださいました。
島を発つ時には、離陸して飛行機が見えなくなるまで手を振ってくださいました。
今回のツアーをきっかけにいいご縁が生まれますように。
また、種子島西之表市の魅力が伝わりますように。
種子島西之表市のみなさま、リスナー社員のみなさま、ありがとうございました。