- 2019
- 02/16
瀬戸内国際芸術祭2019
Setouchi Triennale 2019
「宇川直宏氏とのダイアローグ①」
もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」。
- 瀬戸芸の旅人
- 前田エマ(モデル)
「瀬戸内国際芸術祭2019(瀬戸芸)」に向けて、スペシャル・パーソナリティそして瀬戸芸の旅人、前田エマさん。今回は、東京・半蔵門のTOKYO FMスタジオを飛び出し、渋谷にある、瀬戸芸2019に参加するアーティスト宇川直宏さんの「秘密基地」DOMMUNE(ドミューン)へ! 世界中を飛び回る宇川さんに、今回の「瀬戸芸」への思い、瀬戸内の魅力などをうかがいます。
東京、渋谷で「DOMMUNE」を主宰する宇川直宏さん。肩書きは多彩です。グラフィック・デザイナー、作家、大学教授、クラブ・オーナー、番組プロデューサー、パーティ・オーガナイザー、映像作家……。今日はパリに、明後日は上海に、と世界を飛び回りながら、「ソーシャル・メディア上の世界同時体験」を、日々おこなっています。ボアダムス、電気グルーヴ、スチャダラパーといったアーティストのミュージック・ビデオや映像を、これまで100本近く手がけてきました。そして、脳科学者から前衛芸術家まで、さまざまな人たちを、自身が営む地下クラブ「ドミューン」に招いて、月曜日から木曜日まで、基本・平日毎日、ライブ・ストリーミングを開催。オリジナルの番組や音楽、アートを、世界に向けて発信・配信しています。神出鬼没でありながら、常に自分を剥き出しにして活動する、宇川さん、実は、香川県出身! まさに「ホーム」で、今回は瀬戸芸参加です。
香川県高松市を玄関口に、大島、男木島、女木島、直島、豊島、小豆島、粟島、犬島ほか、海と島を繋いで開催される国際的なアート・フェス。国内外から毎回100万人を超える人々が参加します。
そこで楽しむのはアートだけではありません。
島の風景や風土、そして何よりも「島の時間、島の日常」を体感します。
「NAGOMI Setouchi 瀬戸芸edition」。1月、2月、3月と、瀬戸内国際芸術祭総合ディレクターの北川フラムさんへのインタビューや、日比野克彦氏、宇川直宏氏など瀬戸芸に参加するアーティストたちへのインタビューを、お届けしています。また春からは、旅人が瀬戸内を旅していくスタイルに戻りますが、瀬戸内国際芸術祭の期間中は、瀬戸芸の舞台となる島々を中心に旅をしていきます。1月から11月にかけての旅人は、この番組のスペシャル・パーソナリティ、前田エマさんが務めます。瀬戸内国際芸術祭2019は、4月26日(金)から。
旅人プロフィール
前田エマ
1992年神奈川県生まれ。東京造形大学卒業。オーストリア、ウィーン芸術アカデミーに留学中からモデル、エッセイ、写真、ペインティング、朗読、ナレーションなど、幅広い分野で活動をスタート。「瀬戸内国際芸術祭」、越後妻有「大地の芸術祭」など、国内外の芸術祭やミュージアム、ギャラリーなどを自ら巡り、取材。芸術祭やファッション・ショーなどではモデルとして、時に朗読者としても参加。自身の個展開催やグループ展参加など、アーティストとして活動している。雑誌、WEBなどでエッセイ連載、コラムなどを通して、アートやファッションについて執筆している。大の旅好き、将棋好き。