- 2018
- 12/15
宮本笑里の岡山紀行
「笠岡と浅口へ - 花と音楽と人々の笑顔」03
もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」。
- 今月の旅人
- 宮本笑里
(ヴァイオリニスト)
公演で岡山には何度か訪れたことがある
ヴァイオリニストの宮本笑里さん。
でも、ゆっくりと時間をかけて、
瀬戸内の美しい風景や豊かな食、
そこに暮らす人々を意識して旅したことは
なかったといいます。
4年前、1児の母になった宮本笑里さん。
瀬戸内・岡山をめぐる旅で何を感じるのでしょう。
宮本さんは岡山県を西へ。
訪れたのは笠岡市五番町のフラワーショップ。
お会いしたのはフローリスト萬の萬木善之さん。
花をとおして笑顔を届けるフラワーアーティストです。
サービス精神120%の萬木さん。
お母さんがヴァイオリンを習っているそう。
花で飾ったヴァイオリンで宮本さんを迎えてくれました。
お会いしたのは大島恵さんとフランス人の奥様 大島カミーユさん。
イタリア クレモナのヴァイオリン製作学校で知り合った2人。
弦工房「La Pergola」を開いています。
恵さんとカミーユさんのヴァイオリンで
宮本さんが奏でるのは「愛の喜び」。
旅人プロフィール
宮本笑里
宮本笑里(みやもと えみり)ヴァイオリニスト。
14歳の時ドイツ学生音楽コンクールデュッセルドルフ第1位入賞他。
小澤征爾音楽塾・オペラプロジェクト、NHK交響楽団などに参加。
2007年「smile」でアルバムデビュー。
日本テレビ系「NEWS ZERO」への出演でも知られ、これまでに6枚のオリジナル・アルバムを発売している。