- 今月の旅人
- 中嶋朋子(女優)
女優・中嶋朋子さんにとって、二度目の徳島。
今回の旅の目的は、より深く、徳島を知るということ。
山に、海に、川に・・・中嶋さんの五感が解放されていきます。
瀬戸内の風に吹かれて・・・。
この旅で中嶋さんは、何を感じ、徳島からどんなプレゼントを受け取るのでしょうか。
もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」。
女優・中嶋朋子さんにとって、二度目の徳島。
今回の旅の目的は、より深く、徳島を知るということ。
山に、海に、川に・・・中嶋さんの五感が解放されていきます。
瀬戸内の風に吹かれて・・・。
この旅で中嶋さんは、何を感じ、徳島からどんなプレゼントを受け取るのでしょうか。
中嶋さんがこの旅の最終地に訪れたのは、美波町立日和佐小学校。
五年生の授業に参加します。
日和佐小学校のすぐ近くには、大浜海岸。
日本の渚百選に選ばれたウミガメの産卵地です。
日和佐小学校の校長先生、大西育郎さんにお話をうかがいました。
「今回、子どもたちにこの町の好きなところを作文に書いてもらい、中嶋さんに聞かせるんだって張り切っていますよ!」
中嶋さんが教室に入ると大きな歓声が!
いよいよ朗読会の始まりです!
中嶋さんのために子どもたちが心をこめて自分が書いた作文を読みます。担任の野田先生は緊張する子どもたちの心をほぐします。
朗読のプロ、中嶋さんが、子どもたちの作文を読みました。
真剣に聴く子どもたちの横顔が印象的でした。
「未来」という言葉が浮かびます。
子どもたちが、自分の住む町と向き合い、好きなところを語る素敵な時間は、いつまでも旅人の心に残りました。
大浜海岸で、中嶋朋子さんは、この旅を振り返りました。行く先々でうけた「おもてなしの心」、食材、文化、全て大地が育むものだと思えてきます。海はおだやかに全てを包み込み、寄せては返し、あらたな旅人を待っています。
東京都生まれ。
テレビドラマ「北の国から」で22年の長きにわたり螢役を務める。
以後、映画、舞台へも活躍の場を広げ、実力派として高い評価を得る。近年では、豊かな表現力によるナレーションや朗読、執筆活動にも意欲的である。
2009年、舞台「ヘンリー六世」(作/ウィリアム・シェイクスピア 演出/鵜山仁)のマーガレット役で、第44回紀伊国屋演劇賞個人賞、第17回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。
2018年からNHKBSプレミアム「コズミックフロント☆NEXT」ナレーターを担当、マガジンハウス『クロワッサン』にて連載エッセイ「眠れる巨人」を執筆中。また、映画『家族はつらいよ3』(山田洋次監督)が現在公開中。10月に地人会新社第8回公演『金魚鉢のなかの少女』赤坂レッドシアターへの出演が決定している。
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