- 2018
- 04/28
坂本美雨の瀬戸内紀行
「猫と子供、音楽とアート。男木島、高松、丸亀、春の旅」04
もしあなたが鳥になり、瀬戸内の空を飛んでいけば、あまりに美しいその景色に涙を流すことでしょう。青い湖のような瀬戸内海に、ぽこぽこと浮かんでいる島々。陸地には森や田畑が広がり、穏やかな海には漁船が行き交います。瀬戸内を旅すると、あなたは、海と山とがかくも近くに存在し合っていることに気づくでしょう。山が雲を集め、雨を降らせ、森を育み、流れる川は海へと注ぎ込みます。いのちの繋がり、多様性・・・瀬戸内は、そんなことを教えてくれます。シルクロードの命名者として知られる、ドイツの探検家・地理学者、フェルディナンド・フォン・リヒトホーフェンは、明治維新直後、瀬戸内を旅し、日記にこう書きました、「これ以上のものは、世界のどこにもないであろう」。
- 今月の旅人
- 坂本美雨(歌手、音楽家)と、なまこちゃん(愛称)
坂本美雨さんが、愛娘のなまこちゃんと一緒に瀬戸内を旅していきます。人より猫の方が多いと言われる男木島へ。高松では鉄の作家と、ガラスのアーティストに出会います。丸亀の森にある樹木をテーマにした空間では母娘で遊び、丸亀の美術館でおおはた雄一さんとの「おお雨」ライブ。もちろん、讃岐うどんを食べて、瀬戸内の新鮮な魚に舌鼓を打ち、青い海と春の光に寄り添って……。坂本美雨さん、盛りだくさんの春の瀬戸内旅、はじまり、はじまり。
ここは香川県丸亀市。丸亀駅の前を歩いていく、坂本美雨さんとなまこちゃんです。
途中で、古い喫茶店にちょっと立ち寄って、フルーツパフェをいただいて、可愛いワンちゃんにご挨拶して……(犬がちょっと怖いなまこちゃんでしたが、今回は無事ワンタッチできました。やった~!)
「MIMOCA(ミモカ)」の愛称で知られる、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館です。
美術館内の「カフェレストMIMOCA」でこの夜、おおはた雄一さん&坂本美雨さんによる人気ユニット、「おお雨」のライブがおこなわれるのです。それでやって来ました。でも、もともと美雨さん、この美術館が大好きで、前にも何度か訪れています。猫好きで、たくさんの猫と暮らし、猫の絵もたくさん描いた猪熊弦一郎さん。ネコ吸い大妖怪の美雨さんにとって、大好きな芸術家です。
ライブまではまだ時間があります。坂本美雨さん、まずはゆっくり美術館を楽しみます。学芸員でミモカ美術振興財団の松村円さんが、案内してくれました。
ライブの前、美術館が閉館する前に、ミュージアム・グッズを買わないと!
ライブが始まりました。「おお雨」ライブでは、おおはた雄一さんと坂本美雨さんの「絶妙かけあいトーク」も、大きな楽しみ、歓びのひとつです。